産経関西のピーチの記事

この記事が目に留まったのは、取り上げられているCAの方が美人だったからではなく*1、「年齢・性別・国籍不問」はともかく、「茶髪や関西弁が、CAとしてNG項目になるのが常識だ」という前提がないとこの見出しにはならないので、「ああそうなのか」と思ったからです。

業務上、それが何の支障になると言うんでしょうか…? てか、そんなことを疑問に思う私の方が、世間知らずなんでしょうか。

ともあれ、この方のここ10年ほどの人生、実にダイナミックなものですね。「人生は一度しかない」という言葉そのものは月並みなものかもしれませんが、「誰がそれを口にするか」でその重みは変わってきます。

【アラサー女子記者が行く・ピーチCA研究(1)】
関西弁、茶髪もOK 戻ってきたママさんCA「いつか息子と空へ」
2012.11.30 10:00 [アラサー女子記者が行く]


ピーチ・アビエーションのCA、妹尾恵理子さん=関西国際空港柿平博文撮影)

 今年3月に就航した日本初の格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーション大阪府泉佐野市)。破格の料金設定などが利用客をひきつけ、就航8カ月で利用客100万人を達成する人気を呼んでいる。当然ながら、ピーチのキャビンアテンダント(CA)も注目の的。関西弁でのアナウンスに茶髪もOK、採用条件も年齢・性別・国籍不問と従来の航空会社と比べると型破りだ。

 現在在籍しているCAは約120人にのぼり、研修期間の早い順から「桃1」「桃2」と呼ばれる。30代になってCAに復帰したママがいれば、男性社会である製薬会社のMR(医薬情報担当者)からの転職組、男性ながら美容部員の経験者もいる。多士済々のCAを率いるのは、年齢非公開、元国際線CAのカリスマ女性課長。

 まずはママさんCA、「桃2」の妹尾恵理子さん(33)を紹介しよう。

(藤原由梨)

やっぱり空へ戻りたい

 妹尾さんはいわゆる経験者、元CAだ。平成14(2002)年、新卒で客室乗務員として全日空(ANA)に入社した。小学2年生の家族旅行で初めて飛行機に乗った際、機内をきびきびと動き回り、笑顔で接客するCAをみて、「なんてすてきな女性たち」と感動したのがこの仕事を目指すきっかけだった。

 しかし約1年後に結婚退職し、長男を出産。その後、再び独身に戻った。仕事を再開したが、できるだけ子供のそばにいたいと、定時で帰宅できるなど、子育てに支障のない範囲にとどめてきた。それでも、空へ復帰したいという思いは徐々に募っていた。「電車に乗っていて空を飛ぶ飛行機を見る度に、なつかしいなと感じました」

 昨年夏、偶然見ていたテレビニュースでピーチのCA募集を知った。「その映像が心に突き刺さりました」。年齢的にも、今このタイミングしかない。挑戦するなら今だ。

 小学生になった長男に相談すると、「お母さんがやりたいならやって」と応援された。すぐに応募書類をまとめ、面接に臨んだ。そのとき、1人で子供を育てていることを、包み隠さず話した。「他社ならデメリットになりかねない。でもピーチでは私の個性、魅力だと自信を持ってメリットにできました」と振り返る。結果は見事に合格、空への復帰を果たした。

朝5時半出社、月10泊でも「私の働く場所はここだった」

 ピーチ入社後、就航前に、教育を請け負うANAで実機研修(OJT)を受けた。

 旅客を乗せたフライトは9年ぶり。機内でCAが座るアテンダントシートに腰掛けたとき、客の頭部がずらりと見えた。この人たちの安全を守らなければと、いっそう気が引き締まった瞬間、非常口の小さな窓からの景色が飛び込んできた。

 「外は暗くて、地上の明かりが見えて。一瞬だけ、センチメンタルになりました」

 かつて見慣れた景色。再び空に戻ったんだと実感がわき、1人でこっそり涙した。やはり自分の働く場所はここだったと。

 実際に仕事が始まると、大変なことも多い。フライトの関係で午前5時半出社という勤務も少なくない。そんなときは両親に長男を託して関西国際空港周辺に宿泊する。月に10泊以上するときもあり、息子からは大人びた口調で、「想定外やったな」といわれる。

 それでもピーチという新しい会社に飛び込んだことに後悔はまったくない。「給料をもらうというより、新しい経験をさせてもらっているんですね。若い人から教えてもらったり、この年にして初めての経験もいくつもあって」。CAは立ち仕事も多いため、肉体的には疲労するが、精神的には深い満足感を感じているという。

いつか息子と一緒に空へ

 就航から8カ月。実際にママさんCAとして働くことに支障はないのだろうか。「人生は一度しかないからやりたいことをやりたい。ピーチはそれがかなう会社です」ときっぱり。

 仕事に一生懸命になれるのは、長男のためにも輝いていたいという願いがあるからだという。

 実は最近になって、長男がパイロットになりたいと言い出すようになった。「『あなたがパイロットになるころ、私はおばあちゃんだよ』っていうんですけど」と妹尾さんはにっこり。長男が成人するまでCAとして勤務して「親子で空へ」というのは体力的に無理だとは思うが、できる限り続けたいと思う。

 「やりたいことを自分だけで決めるたわけではありません。家族の理解があり、受け入れてくれた会社があった。そのことに幸せを感じます」と、笑顔を見せた。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/121130/wec12113010000001-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/121130/wec12113010000001-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/121130/wec12113010000001-n3.htm
http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/121130/wec12113010000001-n4.htm

そう言えば、最近、元CAの方の本を読んだので、それも影響したかもしれません。

上司と部下の「最終決戦」 勝ち残るミドルの“鉄則

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*1:それも理由だったことを否定はしません。いえむしろ、直感的にはその方が大きかったかもしれません。