「女性セブン」のお墓記事

ネット上で見かけた一連の記事。日韓の間で共通する変化の背景や、それぞれで異なるトレンドなど、参考になるところの多い記事です。

今注目の永代供養墓とは? その種類と価格、人気理由を解説
2013.03.16 07:02

 お墓は誰もが最後に入るもの。今注目されているキーワードは「永代供養墓」だ。寺院や霊園がお墓を供養・管理してくれる永代供養墓は、単身者や次の承継者がいない人、承継を望まない人から支持されている。墓地選びのサイト『いいお墓』を運営する『鎌倉新書』の篠崎和俊さんはこう語る。

「家族に負担をかけたくないと、お墓を継ぐ人がいても永代供養墓を選ぶ人が増えているのも、最近の特徴のひとつ。“直系長男が継ぐ”というお墓文化が、変わり始めています。遺骨の安置方法や供養の方法、墓地の場所などによって異なりますが、永代供養料・使用料・納骨料・刻字料などの一式平均費用は50万〜60万円くらい。墓石代だけでも平均約160万円といわれている一般的なお墓に比べると、安価な点も人気の一因です」

 ただ、“永代”といっても、その意味はさまざま。半永久的に供養してくれるところもあれば、三十三回忌を過ぎると他人の遺骨を合わせて、埋葬されること(=合祀)も多い。最終的な供養法など、事前の確認が必要だ。

 一般的な永代供養墓の種類は、安置方法別に4つある。

【個別安置型】:骨壺のまま、故人別に専用の場所に安置する方法。一般的なお墓を一定期間(三十三回忌までなど)供養した後、霊園内の決められた施設へ合祀し、墓石を撤去するタイプや、室内の可動収納型などがある。約80万円〜。

【集合安置型】:骨壺のまま、ほかの故人と共通の棚などに安置する。屋外にある建物の中の棚にお骨を納める納骨堂型や、建物の中で個別に仕切られたロッカータイプの棚に、お骨を安置するタイプ、大きめのモニュメントの地下にお骨を安置するモニュメント型など。約20万円〜。

【合祀型】:お骨を骨壺から墓地内にあけてしまう。遺骨がほかの故人と混ざる。約10万円〜。

樹木葬型】:墓石の代わりに、桜やバラ、常緑樹を墓標とするものが一般的。約20万円〜。

※女性セブン2013年3月28日号

http://www.news-postseven.com/archives/20130316_177038.html

お墓の最新トレンド 全自動で墓碑を移動やネット墓参りあり
2013.03.18 07:00

 夫とともに、先祖代々のお墓に入る。当たり前と思われていた考えが、今や変わりつつある。今、お墓の最新事情はどうなっているのだろうか。お墓も全自動というのがひとつのトレンドになっているという。

「お参りに行くと、遺骨を収めた家の墓碑が電動で参拝堂まで運ばれてくる、可動収納型が人気を集めています」(仏事アドバイザーの小松正子さん)

 お墓参りはインターネットでもできる。パソコン画面にあらわれたお墓や遺影に、手を合わせるサービスが注目を集めている。賛否両論あるが、高齢者や海外に移住した人、命日や彼岸に墓参が難しい人などが、自宅で手軽に故人を供養できるのが長所。子供たちに負担を掛けたくないという、現代人のニーズにも合致している。

 また、神奈川県内20生協の葬祭事業『ゆきげ』が2月に開催した、奥多摩霊園の樹木葬や永代供養墓の見学バスツアーは、定員の2倍以上の応募があり、好評。勉強会の感覚で、ツアーや見学会を利用する女性が増えている。また、2012年、都立小平霊園(公営墓地)での樹林墓地の初募集の抽選倍率は16倍超え。ここからも自然葬への関心の高さがうかがえる。

 手元供養も人気。遺骨の1部を2か所以上の場所に分けて保管する“分骨”を行い、遺骨をダイヤモンドにしたり、ペンダント内に納めてアクセサリーにする人や、小さな骨壺に入れて、身近に置く人が増えている。一度お墓に入れてしまうと遺骨を取り出すために墓石を動かさなければならないため、注意を。

※女性セブン2013年3月28日号

http://www.news-postseven.com/archives/20130318_177083.html

後悔しないお墓の選び方 ポイントは“行きやすさ”にあり
2013.03.19 07:00

 一生に1度あるかないかの、墓地選び&墓石購入。手順やチェックポイントなどを、仏事エキスパートの小松正子さんに教えてもらいました。

 まずは墓地選びからスタートしたい。

「最初に情報収集を。墓地を選ぶ基準は、価格や環境、設備、サービスなど多数ありますが、いちばんのポイントは“行きやすさ”。時間や距離よりも、年をとっても自力で行ける墓地を探して」(小松さん・「」内以下同)。

 候補の墓地を数か所に絞り込んだら、必ず自分の足で現地に行くのがおすすめ。現地で管理者の対応なども確認しておくとよい。また、墓地には大きく分けて、公営・民営・寺院の3種類があるため、購入前にそれぞれの長所・短所も理解しておきたい。

 墓地が決まったら次は石材店決め。ただし、日本の多くの民営墓地では、指定石材店制度を採用しているため、自由に選べないことが多い。

「指定石材店制度とは、民営・寺院墓地で採用されていることが多い、“指定する石材店のいずれかでお墓を立てなければいけない”という決まり。つまり希望の石材店があれば、公営墓地を購入するか、先に石材店を決めて石材店に墓地を紹介してもらうか、どちらかの方法になります」

 最後に、墓石の形や石の種類、彫刻する文字を決定する。このとき墓石の価格は、後々のトラブルを避けられるので、口頭ではなく?見積書?として書面で出してもらおう。

「人気が高い御影石(花崗岩)は、50万円以下から1000万円を超えるものまで価格に幅があります。国産の石材だけではなく、インドや中国など輸入ものも多い。一般的に香川県の庵治石が最高級といわれます」

 最近は、緑やピンク、洋型やモニュメント型など、色も形も豊富。さらに素材も彫刻する言葉も選択肢が広がり、個性豊かなお墓が増加している。ただ、珍しい色や模様の石材を選ぶと壊れたときに同じ種類の石を探す手間とお金がかかることもあるので要注意。

「お墓のことは、元気なうちに、家族と話し合っておくことが大切です」

※女性セブン2013年3月28日号

http://www.news-postseven.com/archives/20130319_177108.html

お墓の購入にまつわる5つの疑問 姓が違っても一緒に入れるか
2013.03.20 16:00

 人間は誰もが死ぬ――お墓は一生で一回の大きな買い物だからこそ、納得の買い物をしたい。ここではお墓にまつわる5つの不安について解説する。

【Q1:地震が心配。対処法は?】
A1:東日本大震災時、墓石が倒れたり墓地が液状化したり、お墓にも大きな被害が及んだ。千葉『幕張霊園』では、深さ約9mの岩盤まで550本の鋼管杭を埋め込み、地盤を強化している。また、メモリアルアートの大野屋では、震度7の縦揺れにも対応するという、墓石施工専用のオリジナル免震接着剤を開発。墓地購入前に、免震性についても確認を。

【Q2:お墓は、生前に買ったほうがいい?】
A2:生前にお墓を建てる“寿陵”(じゅりょう)は、子孫繁栄や長寿を招き、縁起がいいといわれている。「亡くなってから、慌ててお墓探しをしなくてもよく、残された家族の負担も軽減できます。生前にお墓を準備しておけば、お墓には相続税がかからないというメリットも」(「もしもドットネット」の仏事アドバイザー・小松正子さん)。ただし、購入後は年間1万円程度の管理費が必要になる。

【Q3:“宗教・宗派不問”ってどういう意味?】
A3:「“墓地のパンフレットに宗教・宗派不問と書いてあったのに、購入後に経営母体のお寺から檀家になることを要求された”というのはよく聞く話。宗教・宗派不問という意味は、“これまでもこれからも問わない”と“これまでは問わないけれど、購入後は墓地の経営母体であるお寺の宗派に従ってもらう”の2つの解釈があるので、事前に確認を」(「幕張霊園」所長の花見光司さん)

【Q4:姓が違っても同じお墓に入れる?】
A4:「“名字が違うけれど、事実婚のパートナーと同じお墓に入りたい”“離婚後も相手の姓を名乗っているが、実家のお墓で眠りたい”という場合、姓が違っても、お墓の管理者と承継者が許可すれば大丈夫です。つまり、友人同士でも、同じお墓に入れます」(花見さん)

【Q5:納骨堂ってどんなもの?】
A5:以前の納骨堂は、遺骨を墓地に埋葬するまでの間“一時的に”預かってもらう場所だった。「しかし最近は、永代供養を行うお墓としての意味合いが強くなっています。施設によって骨壺のまま預る期間や供養の行い方がさまざまであることを理解したうえで、比較検討して」(霊園や墓地選びのサイト「いいお墓」を運営する「鎌倉新書」のお客様サポートデスクの篠崎和俊さん)。

※お寺や霊園によって言葉の使い方が異なる場合もあります。

※女性セブン2013年3月28日号

http://www.news-postseven.com/archives/20130320_176901.html

参考までに、韓国の納骨堂についてはここでもいろいろ書いていますが、その中の一つ、釜山追慕公園についてのブログを見かけました。「納骨堂への墓参」のスタイルがよくわかります。

韓国の納骨堂スタイル - Busan Life〜釜山在住・生活日記〜

釜山追慕公園は、施設的には非常に立派で最新の設備を整えているのですが、上記ブログ主さんが書かれているように、屋内納骨堂も、また屋外の納骨壇や芝生葬地も、非常に味気ないスタイルを採用しているのが特徴的です。

慶尚道2泊3日 知らない人のお墓参りツアー・3

釜山追慕公園

同じような公設の納骨堂であっても、透明アクリル扉を採用していたり、写真や手紙の貼付が容認されているものも自治体によってはあります*1。そのへんはまあ、時代的なトレンドであったり、当局の管理のさじ加減によって、変わってくるようです。

*1:私設だと自由度はさらに増します。