【上海の風景】上海南駅長距離バスターミナル

そもそもの始まりは、昨年、上海の主要ターミナル駅の一つである上海南駅を訪れたことでした。

上海南駅[シャンハイナンジャン] - 上海ナビ

特に用事や目的があったわけではなく、龍華殯儀館に行ったついでに、近くにあるこの駅を見に行ったというだけのことでした。

上海市龍華殯儀館・その1:上海殯葬博物館

上海市龍華殯儀館・その2:殯葬業の市場経済化を身をもって知る。

円盤のような駅舎を見て回り、裏手にある長距離バスターミナルに行った時のことです。


そこで、何となくバスの発車スケジュール表を眺めていた時に目についたのが、「雲南省」という文字。

雲南省?上海から?バスで?時間はどんだけかかるん?

その時にはその路線のことがやたらと印象に残っただけで、特に何も検証することなく帰ってきていたのですが。

先日、中国国内旅行に慣れた人と話をしていたときに、そのことを話すと、「まあ足かけ3日くらいかかるんじゃないですかねー」とのこと。うわー。バスで3日かー。

「でも、長距離なら鉄道よりもバスのほうがずっと楽ですよー。」

そこで初めて知ったんです。中国の長距離寝台バスのことを。

いろいろ調べてみると、中国には昔からあったみたいですね、この形式のバスは。以前の旅行記では、2人で1台のベットをシェアさせられたり、何だかんだと臭かったりスリに狙われたりと、いろんな面で大変だったという話がたくさん見られます。

中国長距離バス情報 - 中国バックパッカー観光旅行記

世界、大人の社会科見学!(旧:とにかく安く旅行したい) - 中国、寝台バスの進化

座席ナシ! ベットだけの寝台バスに乗ってみた! - ロケットニュース24

バス移動!!〜昆明からシーサンパンナ(西双版納)〜 CHINA DIARY☆

アンディという名の天使(ただし、おじさん) - 世界一周ブログ

でも、聞いた話では、最近のハイグレードな新しい車両なら、様々な人たちとごちゃまぜのすし詰めで身動きの取れないことのある鉄道よりもかなりマシ、なのだとか。

中国のベッド付き寝台バスに乗ってみたよ - ラオス国境から昆明へ - ロケットニュース24


…というようなことを、こないだ朝日新聞を読みながら思い出したという次第です。

これ、距離といい、設備といい、中国のことを思えば実に素晴らしいバスですねえ。これで13,000円なら、いくら他よりも割高でもそれは人気出ますよ。

(地域発・企業発)豪華バス、過疎の町から 徳島―東京結ぶ夜行、毎日運行
2014年1月17日05時00分


マイ・フローラの車内。カーテンを閉めれば、ほぼ個室状態になる。奥はトイレ=徳島市

 大型バスの車内に並ぶ、国内最少のわずか12席。徳島―東京を毎日結ぶ豪華夜行バス「マイ・フローラ」だ。運行するのは、徳島の過疎の町に本社を置く後発業者。運転手出身の創業経営者の思いが車内のあちこちにあふれている。いわく「バスは劇場。きれいな車内と運転手のもてなしで感動をもたらしたい」。

 師走の午後10時、JR徳島駅近くの停留所。乗客はまず、運転手に靴を預ける。中央の通路がカーペット張りなのだ。

■ほぼ個室状態

 通路を挟んで左右に6席ずつ。座席は幅70センチで155度までリクライニングできる。木目調の仕切りにつけられたカーテンを閉めればそこは自分だけの世界。DVDも見られるテレビも使える。走行中は多少揺れるが、マッサージチェアでくつろいでいる感覚だ。

 最後部にあるトイレには着替えスペースも。午前7時前、JR東京駅近くに着く直前に身だしなみを整えることもできた。

 東京のコンサルタント会社社長の佐藤唯行さん(42)が乗るのは3回目。距離は約710キロで運賃は片道1万3千円と他社より3千円程度高めだが「出発時間が遅いから仕事が長引いても安心。そのまま仕事にも行ける」と納得顔だ。

 マイ・フローラは海部観光(徳島県美波町)会長、打山昇さん(66)の夢を形にしたバスだ。

 地元で観光バス運転手をしていたが、1996年に独立。2005年に高速ツアーバスに参入した。インターネットで安い運賃を示して乗客は集まったが、東京でバスから降りる客の多くは疲れ果てていた。「着いた後に本来の目的があるのに……。時間と距離は短くできないが、ゆったりくつろげる空間を作りたい」

 最初は16席で運行する計画だった。当時の国内最少、18席を意識しつつ採算も考えた結果だが、打山さんは納得しない。結局、12席で広さを優先した。

 内装は徳島市の1級建築士、内野輝明さん(50)が担当した。

 内野さんは、座席の仕切りがカーテンだけでは落ち着かないと、固定式の組み合わせを提案。建具や椅子、金具でも地元の職人を集め「阿波の技術とデザイン力を結集」し、木の色あふれ、和の趣が漂う落ち着いた空間を作り出した。

■乗車率9割超

 11年4月の運行開始以降、乗車率は9割超を維持。全社の予約数、売上額とも右肩上がりを続ける原動力になっている。

 海部観光の長距離バスは、マイ・フローラを含めて、実は徳島市発着ではない。本社にほど近い阿南市が起点。そこにも打山さんの思いがある。「過疎地の人たちにも、大都市へのアクセスを保証したい」。徳島市周辺で乗り降りする人が8割を占め、人口約7万6千人の阿南との間は空気を運んでいるようでも、こだわりは変えない。

 昨年8月の高速ツアーバス廃止を受け、海部観光はより規制が強い高速路線バス業者に移行して事業を継続する道を選んだ。JRなど大手と同じ土俵で競争しなければならない。それでも打山さんは前向きだ。「地方の小さな会社でも、きれいな車内とおもてなしの心が伝われば、お客さんはまた来てくれる」

(中川竜児)

◆キーワード

<高速バス規制> 2012年4月、群馬県の関越道で高速ツアーバスが死者7人を出す事故を起こしたことを受け、国土交通省は13年8月、低価格を売りに成長した都市間の高速ツアーバスを廃止するなどの制度改正を実施。高速ツアーバスを手がけていた旅行会社とバス会社286社のうち7割超が撤退し、81社が既存の業者と同じ高速路線バス事業者に移行した。新制度では従来より厳しい安全対策が求められることになった。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S10929291.html?_requesturl=articles/DA3S10929291.html&ref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S10929291


ただ、これでも完全な寝台バスではないです。昔のブルートレインのような、あるいはカプセルホテルのカプセルを持ち込んだような、そんな寝台バスの実現は、日本の現状ではなかなか難しいようです。

鉄道遺産を訪ねて vol_12|歴史|トレたび - プルマン式A寝台、開放式B寝台、電車三段式寝台.htm

全国カプセルホテル案内

札幌市営バス#寝台バス - Wikipedia