谷村奈南の雌伏

個人的な記憶としては、「あの谷村奈南」と言えば、ケータイ大喜利でおっさんMC3人衆に「ガーリー」という言葉を教えた人、なんですが。

そうか、これからでももう6年経ってるんですね。

every-body(DVD付)(ジャケットA)

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で、このインタビュー記事を読んでこの間のことを知るとともに、その焦燥や苦渋の言葉に感じるものがあったので、ここにクリップして残しておくことにします。

シンガー、谷村奈南が晒した自分 「泣いてますね。この数年の悔しい気持ちとか一気に押し寄せて…」
[2015年10月16日]


1年ぶりとなる最新写真集『I am NANA』を9月12日に発売した谷村奈南

シンガー、谷村奈南が1年ぶりとなる最新写真集『I am NANA』を9月12日に発売した。

今回は本人曰く「自然な感じで表現した」という作品で、ハワイの深い青空や美しいビーチをバックにシンプルな黒水着やタンクトップ姿などを披露。爽やかな笑顔とともに推定Gカップと言われるバストを手ブラしたり、背面ヌードを見せるなど大胆カットも収録された話題作だ。

正直、抱いていたイメージと違い、驚くはず。肌の露出はともかく、雰囲気がまるで違うのだ。谷村といえば、セクシーな衣装をまといながらアップテンポなダンスナンバーを堂々歌い上げるシンガー。常に全身に力が漲(みなぎ)っていて、外国のセレブのような雰囲気があった。

それが…今回の写真集では全編を通じ、ひたすら穏やかな雰囲気。余計な力みは消え、等身大の姿をありのままに見せている。

2007年『Again』でデビューし、翌年ラテン風のダンスナンバー『JUNGLE DANCE』でレコード大賞優秀作品賞を受賞するなど順風満帆の活動で将来の大物歌手を嘱望されていた彼女。しかし2011年を機にリリースは途絶え、表立った活動を見せていない。

現在に至る3年の空白に、彼女の中でどんな変化があったのかーー。写真集の制作秘話、そして現在の心境を知るべく直撃した。

―写真集『I am NANA』、ページを開いた瞬間、引き込まれてしまいました! すごくチャーミングですね。

谷村 ありがとうございます。

―今までの写真集では華やかな衣装を着るなどセレブな雰囲気があったんですけど、今回は衣装もシンプルなタンクトップだったり、穏やかな表情も多かったり。谷村さんが身近に感じられて、まるで恋するような気分で見ました(笑)。

谷村 うふふふ。カメラマンさんと打ち合わせをして、そろそろ鎧(よろい)をとろうよって。今回はそこから始まったんですよね。

―鎧、ですか?

谷村 はい。今までは写真に映る時、「こう自分を見せよう」みたいな意識が心のどこかにあって。今回はそれをやめて素を出そうと。だからロケ地は幼い頃から馴染みのあるハワイを選んで、衣装もカジュアルにメイクも薄くして。現場ではカメラマンさんとほぼふたりきりで撮影することも多かったですね。

―なるほど。でも正直、戸惑いはなかったんですか?

谷村 はい。もちろん最初は抵抗があったんですけどね。でもある瞬間、カメラと自分の間にあった膜のようなものが破れた感覚があって。解放された気がしました。

―水着もシンプルなもので、スタイルの良さが余計に際立つというか。特に豊満な胸には視線がいってしまいます(笑)。非公表のためメディアでは推定Gカップなんて書かれてますけど、実際は?

谷村 あははは。そこ聞いちゃいます? ご想像にお任せしますよ〜(笑)。

―その胸を手ブラしたり、後ろ姿ですが裸体も披露して。普段以上に大胆というか…。

谷村 そのあたりのカットはすごく恥ずかしかったですね(笑)。でもせっかくの写真集ですから。思い切ったことをやりたいなって。

―かなり強い意気込みで臨んだと。今回、一番ドキッとしたのが後半にある眼を赤く腫らしているカットなんですが…これは泣いているんですか?

谷村 泣いてますね。撮ったのは夕暮れだったんですけど、なんだか急に込み上げてくるものがあって。

―込み上げてくるもの…?

谷村 う〜ん。この数年のいろんな気持ちが一気に押し寄せたというか。やっぱり悔しさみたいなものもあったし。

―悔しさ、ですか?

谷村 はい(苦笑)。

―実は今回、そこはお伺いしたいなと…。「数年のいろんな気持ちが」ということで。谷村さんは2011年以降リリースがなく、昨年写真集を出すまでは、表立った活動もされてませんでした。その間に何があったのかなって。

谷村 う〜ん……(苦笑)。

(取材・文/大野智己、撮影/NAOKI *写真はすべて写真集『I am NANA』〈ワニブックス〉より)

谷村奈南 Tanimura Nana
1987年9月10日生まれ。大阪府出身。2005月7年にシングル「Again」でデビュー。2008年5月にリリースされた『JUNGLE DANCE』ではセクシー&キュードなビジュアルとパワフルな歌唱力で『輝く! 日本レコード大賞』優秀作品賞を受賞。その後も「If I’m not the one/SEXY SENORITA」「Crazy For You」「every−body」とヒット曲を連発し、CMにも出演する。

http://tanimuranana.com/profile/

http://wpb.shueisha.co.jp/2015/10/16/55056/

あの谷村奈南が1年ぶりのグラビア写真集で見せた涙「私なんて実はなんの価値もないって…」
[2015年10月17日]


最新写真集では、ハワイの深い青空や美しいビーチをバックにシンプルな黒水着やタンクトップ姿などを披露した谷村奈南

シンガー、谷村奈南が1年ぶりとなる最新写真集『I am NANA』を9月12日に発売した。

今回は本人曰く「自然な感じで表現した」という作品で、ハワイの深い青空や美しいビーチをバックにシンプルな黒水着やタンクトップ姿などを披露。爽やかな笑顔とともに推定Gカップと言われるバストを手ブラしたり、背面ヌードを見せるなど大胆カットも収録された話題作。全編を通じ、ひたすら穏やかな雰囲気。余計な力みは消え、等身大の姿をありのままに見せている。

2007年『Again』でデビューし、翌年ラテン風のダンスナンバー『JUNGLE DANCE』でレコード大賞優秀作品賞を受賞するなど順風満帆の活動で将来の大物歌手を嘱望されていた彼女。しかし2011年を機にリリースは途絶え、表立った活動を見せていない。

現在に至る3年の空白に、彼女の中でどんな変化があったのかーー。前回記事(「シンガー、谷村奈南が晒した自分 」)では、写真集での涙を見せたカットの背景に「この数年の悔しい気持ちとか一気に押し寄せて…」と語った、その後編!

―もう作品をリリースしたくないみたいな心境だったんですか?

谷村 いや。自分では出したかったんですけどね。でもだからといって簡単に出せるものでもないんで…。

―昨年末、出演したTV(「今夜くらべてみました」2014年12月16日オンエア)では、活動が「低迷」したなんてちょっとキツい言い方をされてましたよね…。

谷村 でも本当にそうで(苦笑)。この3年間、自分が思うように活動ができなくて、ずっとずっと落ち込んでたんです。

―落ち込んでた?

谷村 はい。それこそ一番落ちてた頃は、お店に入っても店員さんから「あの人、最近TVに出てないよね」って陰で言わてれるんじゃないかって思ったり。そのうち、私なんて実はなんの価値もないんじゃないかって。

―そこまで…。でも少しはライブをしたり、海外に行ったりも?

谷村 地方のイベントに出たり、ニューヨークやロスにキャンプ(合宿)でレッスンを受けたりしました。でも何かしなきゃって焦るばかりで。で、焦れば焦るほどさらに落ち込むんですよね。

―確かにデビュー早々、レコード大賞を獲ったり、曲をバンバンリリースして、メディアにも露出し話題になって。順調すぎるくらい順調でしたから、そのギャップがキツく感じたとか…。

谷村 まぁ大ヒットを出したわけじゃないし、そんな風に考えるのは、自分でもちょっとおかしいとは思うんですけどね(苦笑)。

―シンガーでなく、タレントに転身ってのはなかったんですか?

谷村 そういう機会をいただいてたらやってたかもしれませんね。でもやっぱり歌いたいっていうか。

―昨年5月、六本木のライブハウスで、ライブを何本かやってましたよね。久々に公の場で歌って、話題になりましたけど。

谷村 やりました! たまたま声をかけてもらって隔週でやらせてもらいました。あれはすごく嬉しかったですね。

―昨年から2年続けて写真集を出し、そうやってライブも少しづつ再開して。今はどんな心境なんでしょう?

谷村 落ち込んだ時期からようやく抜けた気がしますね。音楽に対する意欲もどんどん湧いてきてます。

―何かきっかけがあったんですか?

谷村 大きな何かがあったわけじゃないんですよ。落ち込んで、さぁ頑張ろう、で、また落ち込んで…みたいなのを何度も繰り返してきて、時間とともに心に変化がでてきたというか(笑)。

―最近、フェイスブックにミュージシャン仲間とスタジオでセッションをしてる動画もUPされてましたけど。楽しそうでしたね。ああいうのも大きいんでしょうか。

谷村 そうですね。プライベートで音を出して、音楽をやる喜びを改めて感じるようになりました。当たり前だけど、音楽ってヒットするためとかリリースのためにやるわけじゃないんですよね。幼い頃に歌って楽しかったのが原点で、楽しいからやるというか。

―今回の写真集の最後のページにメッセージを書いてましたね。「わたしというオンリーワンの存在に秘められたいのちを花開かせたい」「『わたしはわたし』なんだ」って。直筆でしたし、これまでとは違う谷村さんの新たな決意があったのかなって。

谷村 本当にそう。写真集も今思えば大きかったと思います。昔の私だったら、今回みたいな撮影は絶対にやれなかったと思う。歌も随分と変わってくる気がしますね。

―苦渋の3年を経たからこそ、やりたい音楽なんかも?

谷村 今は生演奏をバックにしたり、あるいは弾き語りなんかもやってみたいです。最近、ジャズも好きなんでそれもやりたいし。

―生演奏! ジャズ! アップテンポなダンストラックで歌って&踊ってをやってきたこれまでとは随分、大きな心境の変化ですね。それこそ最初におっしゃった「鎧(よろい)」をはずした音楽というか。

谷村 もちろんダンスものも大好きですけどね。ただ自分の生の歌声をもっとダイレクトに鳴らしたいというか。あと今回の写真集でいえば、あの涙じゃないけど、自分の底から湧いてくる気持ちを素直に表現したいんです。

…実は今回の写真集を出した時、店頭で握手会をやったんですけど、来てくださったお客さんたちがみんな口々に「歌を待ってるからね」って言ってくださったんです。ずっとCDを出していないのに…本当に本当に嬉しくて。

今は少しずつでもいいからライブをやっていきたいです。待ってくださってる方々に歌を届けたいなって強く思いますね。

http://wpb.shueisha.co.jp/2015/10/17/55066/

写真集もいいですけど、やっぱり歌が聴きたいですね。この間、出したいからと言って出せるものではなかったからこそ、望む形で出せることを願っています。