【敦賀の風景】旧大和田銀行本店

敦賀ヨーロッパ軒の本店からすぐ近くに、立派な近代建築があります。敦賀では「博物館通り」と呼ばれる場所に位置しています。

これ、かつての大和田銀行本店、現在の敦賀市立博物館です。


敦賀博物館通りとは | 敦賀博物館通り オフィシャルサイト
福井の文化財|敦賀市 旧大和田銀行
【敦賀観光案内サイト 漫遊敦賀/敦賀市立博物館】一般社団法人 敦賀観光協会
敦賀市立博物館 - Wikipedia

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敦賀で創業し、明治から大正・昭和戦前期の福井県を中心に店舗網を拡大して、最終的には三和銀行に吸収合併されたという大和田銀行、設立者は敦賀の商人だった大和田荘七という個人です。大和田伸也・大和田獏兄弟のご先祖なのだとか。

大和田銀行 - Wikipedia
大和田荘七 - Wikipedia

建物の傍に、その大和田荘七の石像も立っています。

ただこの石像、説明板の説明によると、建立当初は銅像で、敦賀町役場に建てられたものの、戦中にその銅像が供出させられてしまったらしいのです。

現在の像は、残された台座に石像を継ぎ足す形で再建されたものです。

で、のちに銅像が再建されたのを受けて、石像のほうはこの旧大和田銀行本店に移されたのだとか。

なので、よく見ると、石が継ぎ足されているところがはっきりわかります。

敦賀市立博物館は、展示の規模こそそれほど大きくはありませんが、大和田銀行の歴史展示など、他にはない資料を見ることができます。

また、旧銀行時代の佇まいを復活させたこの建物そのものも、見どころと言ってもいいでしょう。詳しいことはわかりませんが、なかなかいい建物ですよ。一見の価値はあると思います。

「戦前期日本三大近代建築」の一つに数える向きもあるようです。あとの二つは長崎の旧香港上海銀行長崎支店と、京都の旧西陣織物館なのだとか。どこまで通用する呼び方なのかは知りません。

いちおうそれに従えば、これで大和田銀行本店と香港上海銀行長崎支店は制覇しました。そして、いちばん近場の西陣織物館がまだですがな。機会があればそちらも見に行くとしましょう。

旧香港上海銀行長崎支店の話 - 大塚愛と死の哲学

京都市考古資料館、旧西陣織物館(大正モダン建築再訪) : 関根要太郎研究室@はこだて

うーん。この「三大建築」括りの妥当性はともかく、こうして見る限り、建物本来の用途の名残りと痕跡とを最も多く残しているのは、敦賀の大和田銀行本店のようですね。