おお、それは素晴らしい。近畿学生と言えば、阪大・神大に大阪市大などの国公立大学が1部に居並ぶ*1中で奈良学園大が無敵を誇っていたリーグですから、そこのマンネリ構図に風穴を開ける快挙です。
国立大学ですし、有力私大と比べれば環境の整い方はたかが知れているとは思いますけど、甲子園経験者がそれだけいるのであれば、本気度は高いと思います*2。着実に実績を挙げてきているところから見ても、この優勝はフロックではないでしょう。
今はリーグ優勝イコール大学選手権出場でしたね。国立大が出ればとりあえずお約束的に注目されるでしょう。今後の部の発展(=リクルーティング)を考えれば、全国の舞台でも何か印象に残る活躍を見せてきてほしいところです。
和歌山大、悲願の初優勝!奈良学園大V15でストップ
近畿学生野球春季リーグ第5節2回戦 和歌山大4―0奈良学園大 ( 2017年5月17日 南港中央 )
初優勝を決め、歓喜の和歌山大の選手たち Photo By スポニチ和歌山大が奈良学園大破り、勝ち点4とし、優勝を決めた。和歌山大の優勝は1950年(昭和25)の連盟加盟以来初めて。2009年秋季から連続優勝していた奈良学園大を15連覇で止めた。和歌山大は6月5日に開幕する第66回全日本大学野球選手権(神宮など)に初出場する。
和歌山大は2回、四球を足場にした2死二塁から土田佳武(1年=山梨学院)の中前打で先制。3回には四球、犠打野選から1死二、三塁とし、主将・眞鍋雄己(4年=高川学園)の二ゴロの間に加点。9回には敵失でだめ押しの2点を加えた。先発の右腕・貴志弘顕(2年=桐蔭)が7回を3安打無失点と好投。左腕・野山純一(3年=鳥取西)とのリレーで零封した。
和歌山大は和歌山県下唯一の国立大。硬式野球部の創部は和歌山経済専門学校当時の1924年(大正13)。50年秋に近畿学生野球連盟に加盟した。2部、3部降格の苦しい時期を乗り越え、2012年秋に1部復帰。昨年秋には65年ぶりの2位となるなど、着実に力をつけてきた。
3部降格後の2008年に就任した大原弘監督(51)は悲願の初優勝に「感謝と感激で夢のようだ」と声を震わせた。
[ 2017年5月17日 15:04 ]
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2017/05/17/kiji/20170517s00001089220000c.html
和大悲願 喜び爆発
2017年05月18日
マウンドに集まって優勝を喜ぶ和歌山大ナイン(大阪市で)◇近畿学生野球 初V
和歌山大硬式野球部は17日、大阪市の南港中央球場で行われた近畿学生野球連盟の春季リーグ戦で、1950年の加盟以来、春・秋のリーグ戦を通じて初優勝を決めた。勝ち点で並んでいた奈良学園大を破った瞬間、部員たちはマウンドに集まって喜びを爆発させ、スタンドからは色とりどりの紙テープとともに「よくやった」「おめでとう」などの言葉が贈られた。和歌山大は来月、東京で行われる全日本大学選手権に初めて挑む。(古市豪)
和歌山大4―0奈良学園大
和歌山大は二回、土田佳武(山梨学院高)の適時打で先制すると、三回には内野ゴロの間に加点し、九回にも敵失に乗じて追加点を挙げた。先発の貴志弘顕(県立桐蔭高)が7回3安打無失点で勝ち投手。
◇「勝つため」強気に
和歌山大の貴志は持ち味のテンポの良い投球を捨てて勝ちに徹した。中2日での登板だったが、球数にこだわらず、丁寧にコーナーをつき、ボール先行の場面も多く、四球も三つ。7回で114球を要した。
だが、かわすだけでなく、押すところは押して、チームに流れを引き寄せた。七回は一死から三塁打を許し、二死後に四球を与え、一打逆転のピンチに。それでも強気に、胸元への直球で相手の1番打者を内野ゴロに仕留め、「前の打席までに緩いカーブを見せた分、思うようなスイングをさせなかった」と胸を張った。
和歌山大には現在、甲子園の出場経験者9人が在籍。そんな中、県内屈指の進学校から進んだ貴志は「勝つための野球」を学ぶ毎日という。この日の投球に「昨年までだったら投げ急いで崩れていたかも。点を与えないことを優先して落ち着いて投げられた」と成長を実感していた。
効果的だったのは、大学に入って多投するようになった緩いカーブ。昔は狙い打たれるのが怖くて投げなかった球だ。勝ちを重ねることでマウンド度胸を培い、1924年(大正13年)の創部以来、重い歴史の扉を開いた2年生右腕。「全国の舞台に気後れする人は誰もいない。楽しみだけ」と強気に言い放った。
http://www.yomiuri.co.jp/local/wakayama/news/20170517-OYTNT50291.html
奈良学園大にしたって、毎シーズン敵なしでお約束の連覇が続くよりも、切磋琢磨するライバル校が登場したほうが中長期的にはいいに決まっています。関西学院大の一人天下だった関西学生アメフトが1970年代の京大の台頭によってどれほど盛り上がったか、覚えている人は少なくないはずです。
- 作者: 産経新聞大阪運動部
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