大邱と亀尾にある大統領父娘の生家跡

もちろんハンギョレさんの記事ですから、そのへんは割り引きながら読まないといけません。

まず、朴槿恵さんのは「これ」の話の続きです。

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が、仮にも大邱の中心地・繁華街に掲げるには正直、趣味が悪いというか何というか。現地に固定するって言ってますけど、以前のもの以上に永続性には欠けそうですねえ。

大邱の朴大統領生家跡に「囚人服の朴槿恵」案内板を設置
登録:2017-01-20 23:13 修正:2017-01-21 07:00
大邱市民行動、21日の時局大会終えた後、三徳洞に立てる予定
朴大統領の罪名を明示

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朴槿恵退陣のための大邱市民行動」が21日、朴槿恵大統領の大邱の生家跡に立てる予定の「偽の大統領・朴槿恵生家跡案内板」=大邱市民行動提供//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が生まれた大邱(テグ)の生家跡に、囚人服を着た朴大統領の写真入りの「偽の大統領・朴槿恵生家跡案内板」が設置される。

 大邱地域の86団体が連帯した「朴槿恵退陣のための大邱市民行動」は、21日に開かれる「下野しろ朴槿恵、第12回大邱時局大会」で「偽の大統領・朴槿恵生家跡案内板」を立てる計画だと20日、明らかにした。大邱市民行動はこの日午後5時から大邱中区(チュング)の大邱交通専用地区(中央交差点~半月堂交差点)で時局大会を開催する。午後7時30分にろうそく行進を行い、朴大統領が生まれた生家跡(中区三徳洞(サムドクドン)1街5-2)に案内板を立てる予定だ。

 団体側が作った新しい案内板は、横60センチ×縦180センチ大の鉄板に、囚人服を着て捕縄で縛られた朴大統領のイメージを形象化したもの。検察とパク・ヨンス特別検察官チームが適用した、あるいは適用を検討している朴大統領の罪状も書かれている。大邱市民行動はもとの生家跡案内板があった場所に新しい案内板を固定する計画だ。

 朴大統領生家跡にあったもとの案内板は「朴槿惠-チェ・スンシルゲート」が起きた後の昨年11月18日、不満を抱いた住民が赤いラッカーを塗って毀損された。大邱市中区は結局案内板を撤去し、立て直しはしなかった。以下は大邱市民行動が立てる案内板に書かれた内容だ。

大邱/キム・イルウ記者

「偽の大統領・朴槿恵生家跡案内板」
ここは大韓民国の歴史上唯一無二の偽の大統領・朴槿恵が生まれた家があった場所だ。
今は都市開発でその痕跡を見ることはできないが、当時は瓦屋根の韓屋があった。
父親の朴正煕(パク・チョンヒ)は、南朝鮮労働党活動を行い死刑を言い渡されると、同僚たちの居場所や個人情報を密告し状況を免れ、6・25戦争(朝鮮戦争)が勃発すると軍に復帰した。
1950年2月には同棲していたイ・ヒョンランと別れ、11月には妻キム・ホナムと離婚し、1950年12月12日、戦乱の中でユク・ヨンス(母親)と結婚式を挙げた後、ここ三徳洞に新居を構えた。
朴槿恵はここで生まれはしたが、1歳を迎えたのは全羅南道光州(クァンジュ)市東明洞(トンミョンドン)の借間であり、1953年にソウルに引越した。
その後60年あまりの間、あらゆる庇護と特恵を当然のように受け、姫(実は無職)として暮らし、セヌリ党と財閥、保守メディアなど韓国社会の腐敗した既得権勢力の庇護で国民をだまし、2012年に大韓民国の18代大統領に当選した。
2016年の国政壟断事態を通じてはじめて彼女の無能と腐敗が満天下に露わになった。憲政史上初めて現職大統領の身分で検察に立件され、弾劾を目前に控えているが、しどろもどろな言い訳に邁進している。
大邱の覚醒した市民と朴槿恵退陣のための大邱時局行動は、大韓民国の時計が中世時代に止まっておらず、神政国家ではなく民主主義国家であることを知らせ、宇宙の最も悪い気運が誕生したこの場所をきれいさっぱりと浄化するため、この場に新たに案内板を立てる。
私たちはこの案内板を振り返り、大韓民国大邱市が過去の過ちを繰り返さず、偉大な市民たちによって新たな希望を芽吹かせることを願う。
<偽の大統領・朴槿恵が犯した罪名>
大統領特別法違反ー法定最高刑
国家機密流出罪ー法定最高刑
内乱罪ー法定最高刑
特定犯罪加重処罰などに関する法律(法律第11955号)ー1年以上の有期懲役または1千万ウォン(約98万円)以上1億ウォン(約980万円)以下の罰金
脅迫ー500万ウォン(約49万円)以下の罰金または1年以下の懲役
強要罪ー5年以下の懲役
賄賂罪ー5年以下の懲役または10年以下の資格停止+賄賂全額没収、追徴

http://www.hani.co.kr/arti/society/area/779612.html
韓国語原文入力:2017-01-20 17:06 訳M.C(1858字)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/26307.html

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でもって、大邱朴槿恵生家跡でしたが、亀尾にあるのは朴正煕生家です。これですね。

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訪問してから1年ちょっとしか経ってません。でも、あのとき工事中だった建物がいちおう完成したみたいですね。私が以前撮ったのとほぼ同じ場所から撮った写真があって、2017年1月と2018年1月の状況との比較が可能になっています。

まあねえ、朴槿恵さんが大統領に就任することはともかく、その後あんなことになるとは誰も想像もできなかったでしょうから、そこを責めるのはいささかかわいそうです。今は時代状況が時代状況ですからそうなってますけど、根強い朴正煕人気と政権交代によって復活する日が来ないとも限らないでしょう。ここまでの施設が必要かどうかは知りませんが。

[ルポ]147億円が投じられた10万坪の「亀尾朴正煕タウン」を行く
登録:2018-01-24 23:52 修正:2018-01-25 08:14
2006年から本格的に追慕施設を拡充
年間運営費だけで数億円…亀尾市と慶尚北道の葛藤
朴正煕元大統領生家訪問客は“急減”

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23日昼、慶尚北道亀尾市上毛洞の朴正煕元大統領銅像の後方に、先月31日完成したセマウル運動テーマ公園が見える=亀尾/キム・イルウ記者//ハンギョレ新聞社

 「朴正煕路」、「セマウル運動テーマ公園」

 23日昼12時頃、慶尚北道亀尾市(クミシ)上毛洞(サンモドン)の朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領生家前の往復6車線道路には、このように書かれた案内板が並び立っていた。朴正煕路は、亀尾市がこの道路に付けた名前だ。セマウル運動テーマ公園に入ると、右側に大きな建物が現れた。展示館とグローバル館と書かれた建物の間には、大理石で作られたセマウル広場が作られていた。広場の北側には研修館とエコ・ツリーハウスが建っていた。西に向かう道を通り丘に上がると、1970年代の村を再現したセマウルテーマ村があった。

 セマウルテーマ村から下りてきて、南に向かう道に沿って行くと、そこに朴正煕元大統領の銅像(高さ5メートル)が現れた。銅像周辺の大理石には、朴元大統領の業績と年譜、国民教育憲章、セマウル歌の楽譜が彫られていた。銅像の周辺では「セマウル歌」が流れていた。銅像からさらに南に歩いて行くと、工事案内表示板があった。表示板には、来年6月完工を目標に「朴正煕大統領歴史資料館」を作っているという説明が記されていた。面積33万平方メートル(10万坪)の「朴正煕タウン」はこのように完成されつつあった。

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23日午後、慶尚北道亀尾市上毛洞の朴正煕元大統領生家の前庭に人の気配はなかった=亀尾/キム・イルウ記者//ハンギョレ新聞社

 1979年に朴元大統領が亡くなった当時は、彼の故郷である亀尾市上毛洞には生家、母屋、追慕館の建物しかなかった。すべて合わせても754平方メートルにしかならなかった。だが、2006年から本格的に朴元大統領の追慕施設と建物が相次いで作られ始めた。亀尾市と慶尚北道は、2006年から昨年まで286億ウォン(約29億円)をかけて「朴正煕大統領生家周辺公園化事業」を進めた。この時「セマウル運動記念庭園」と「春窮体験場」が作られた。ナム・ユジン亀尾市長の提案で、2011年には朴元大統領の銅像が寄付金6億ウォンで建てられた。

 2012年、亀尾市は59億ウォン(約6億円)を投じて「朴正煕大統領民族中興館」も建てた。2013年からは亀尾市と慶尚北道が879億ウォン(約90億円)をかけてセマウル運動テーマ公園造成事業も始めた。公園工事は先月31日に終わった。あとは「朴正煕大統領歴史資料館」(200億ウォン=約20億円)さえ作れば「朴正煕タウン」は完成する。今までに使ったお金は運営費と管理費を除いても1424億ウォン(約147億円)を超える。

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23日昼、慶尚北道亀尾市上毛洞のセマウル運動テーマ公園に展示館とグローバル館が建っている=亀尾/キム・イルウ記者//ハンギョレ新聞社

 「朴正煕タウン」が姿を現わしているが、毎年かかる運営費は悩みの種として残っている。セマウル運動テーマ公園の運営だけで年間60億ウォン(約6億円)かかるだろうという委託調査の結果がある。公園を共同で作った亀尾市と慶尚北道は、運営費の負担を押しつけ合っている。結局、亀尾市と慶尚北道は一旦今年の運営費としてそれぞれ5億ウォン(約5千万円)ずつを出すことにした。ここには人件費などは入っておらず、今後両者が負担しなければならない運営費は雪だるまのように増えると予想される。

 慶尚北道の関係者は「警備と施設管理は外注に任せるが、運営は直営するのか委託するのか、亀尾市が決めるだろう」と話した。亀尾市の関係者は「現在、運営委託を外注しておらず、当面亀尾市の公務員3人が現地に派遣され仕事をしている。公園がうまく運営されるよう最善を尽くし、プログラムの準備などに努めている」と話した。

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23日午後、慶尚北道亀尾市上毛洞の朴正煕元大統領生家の前庭に人の気配はなかった=亀尾/キム・イルウ記者//ハンギョレ新聞社

 「朴正煕タウン」を訪れる客の足はますます減っている。亀尾市の集計によれば、朴正煕元大統領生家の訪問客は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領が就任した2013年に78万人で最も多かった。しかしその後は減り続け「朴槿恵・チェ・スンシルゲート」が弾けた2016年には39万人だった。昨年は26万人まで減った。

 この日午後2時頃、朴元大統領生家の周辺には人っ子一人見当たらなかった。生家の周辺でようやく70代の男性1人に出会った。彼に「朴正煕元大統領をどう思うか」と尋ねた。彼はしばらく考えて「娘が父親の半分でもできていたら…」として語尾を濁した。朴正煕元大統領生家の横にある追慕館の芳名録には、この日2人が文を残した。そのうちの一つは「左派政権の終息を祈ってください」だった。

亀尾/キム・イルウ記者
http://www.hani.co.kr/arti/society/area/829182.html
韓国語原文入力:2018-01-24 16:07 訳J.S

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/29595.html

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