高校ラグビー、大阪桐蔭が桐蔭学園を振り切って花園初優勝

昨年の「大阪対決」に続く「桐蔭対決」になった花園の決勝戦。直接観ることはできなかったんですが、最後まで気の抜けない大熱戦となったみたいですね。

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昨年は準優勝に泣いた大阪桐蔭が悲願の初優勝を勝ち取り、大阪・京阪沿線に居並ぶ強豪校の中で一歩歩みを進めた形になりました。

平成最後の花園王者は大阪桐蔭 桐蔭学園破り悲願の初V
毎日新聞2019年1月7日 15時08分(最終更新 1月8日 01時22分)

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大阪桐蔭桐蔭学園】初優勝し、喜ぶ大阪桐蔭の選手たち=東大阪市花園ラグビー場で2019年1月7日、猪飼健史撮影

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大阪桐蔭桐蔭学園】前半、大阪桐蔭・伴井がトライ=東大阪市花園ラグビー場で2019年1月7日、猪飼健史撮影

 第98回全国高校ラグビー大会(毎日新聞社日本ラグビー協会、全国高校体育連盟、大阪府大阪府教育委員会主催)は最終日の7日、東大阪市花園ラグビー場で決勝が行われ、大阪桐蔭(大阪第1)が26―24で桐蔭学園(神奈川)に逆転勝ちし、初優勝を飾った。準優勝に終わった前回大会に続く2回目の決勝で「平成最後」の大会を制した。大阪勢の大会制覇は前回の東海大仰星(現東海大大阪仰星)に続き、都道府県別で全国最多の通算21回目。

 大阪桐蔭は5点を追う後半7分、プロップ江良颯選手(2年)のトライとゴール成功で逆転。終盤の桐蔭学園の反撃をしのぎ、昨春の全国高校選抜大会決勝で敗れた相手に雪辱した。

 3大会ぶり6回目の決勝だった桐蔭学園は、東福岡との両校優勝だった第90回(2010年度)以来、単独では初の優勝に届かなかった。【新井隆一】

 大阪桐蔭がFWの圧力や接点での強さで上回った。5点差を追う後半7分、ゴール前ラックからプロップ江良のトライ(ゴール成功)で逆転。10分後にもモールを押し込み、最後はフランカー奥井のトライで突き放した。防御でもCTB高本を中心に鋭いタックルでターンオーバーや相手のミスを誘った。桐蔭学園大阪桐蔭と同じ4トライを奪い、後半28分に2点差まで詰め寄ったが届かなかった。

 大阪桐蔭・綾部正史監督 やりきった。選手は思った以上の成長だった。崩れることなく、最後まで粘れた。総合力では相手が上なので、チャレンジャーとして立ち向かった。

 桐蔭学園・藤原秀之監督 スクラム、モールなどで優位に立たれてFWは完敗だった。昨春の選抜に比べて守りが堅くなっていた。実際のスコアよりも力の差はあったと思う。

大阪桐蔭大阪府大東市

 1983年に大産大高大東校舎として設立され、ラグビー部も同年創部。88年に大阪桐蔭として分離独立した。第75回大会(95年度)に初出場し、第93回(2013年度)4強、前回の第97回(17年度)準優勝。昨年の春夏連覇を含む甲子園計8回優勝の野球部を筆頭に、女子バスケットボール部、男子サッカー部も全国クラス。学校法人・大阪産業大が運営しており、桐蔭学園とは別法人。

https://mainichi.jp/articles/20190107/k00/00m/050/149000c

大阪桐蔭、野球&ラグビー「春夏秋冬」完全Vリレー
[2019年1月8日9時18分 ]

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大阪桐蔭桐蔭学園 優勝を決めた大阪桐蔭の選手たちはVポーズで記念撮影をする(撮影・奥田泰也)

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試合終了間際、タックルで桐蔭学園CTB江川(手前左)の突進を阻む大阪桐蔭CTB高本(共同)

<全国高校ラグビー大会:大阪桐蔭26-24桐蔭学園>◇決勝◇7日◇花園

大阪桐蔭(大阪第1)が平成最後の大会で悲願の初優勝を飾った。大接戦の末に26-24で桐蔭学園(神奈川)とのAシード対決を制した。2点差に迫られた後半ロスタイムにCTB高本幹也(3年)が相手ボールを奪う魂のタックルで決着をつけた。同校の野球部は昨年の甲子園で春夏連覇と秋の福井国体でも優勝。今回のラグビー部の日本一で「春夏秋冬」の完全優勝リレーを達成した。

1年前の悪夢を、1発のタックルで振り払った。残り2分で2点差に迫られ、勝負は後半ロスタイムまでもつれた。反則すら許されない。大阪桐蔭のCTB高本は連続攻撃を止めるため、逆サイドから全力で戻った。「(ラインが)余られていた。ドンピシャで入らないとヤバイ」。瞬時の判断で1人、飛び出した。敵陣22メートルライン付近。相手CTBに突き刺さるような魂のタックルでボールを奪う。最後は自らボールを蹴り出し歓喜の瞬間を迎えた。

「あれは自分の判断です。タックルは苦手。肩を当てるのは強くないから。勇気がいったけれど、気持ちを込めた。昨年のことを思い出して、嫌な予感がしていましたから」

前回大会決勝は東海大仰星(現東海大大阪仰星)との大阪決戦だった。7点差を追う後半ロスタイム、最後の望みをかけた攻撃。当時2年生SOだった高本は敵陣で突破を図り、タックルを浴びてボールを落とした。起き上がった瞬間、無情のノーサイドの笛。1年の歳月を経て偶然にもあの時と同じバックスタンド寄りの22メートルライン付近で、今度はうれし涙にくれた。

この1年間は「春夏秋冬」で大阪桐蔭が日本一に立った。野球部が昨年、春夏連覇に加えて秋の国体も制覇。昨季準優勝のラグビー部も、屈辱を糧に13度目の花園挑戦で初の栄冠を手にした。CTB松山主将は「まだ信じられない。最高。『(野球部に)やったぞ!』と伝えたい」と興奮気味に話した。

平成最後の大会を大阪勢の優勝で締めくくった。平成の30大会で、大阪勢は15回、日本一になった。怪物2年生ことフランカー奥井は「僕はもう1年ある。またここに戻ってきます。この強さを継続したい」。新時代での2連覇へ-。新たな歴史が刻まれる。【益子浩一】

◆圧倒的に強かった大阪勢 平成の計30回の大会で大阪勢が半分の15大会で優勝。01年度から啓光学園が4連覇を果たせば、その後は東海大仰星が台頭するなど、花園に3代表を出す大阪勢のレベルの高さがより顕著になった。

◆史上初のアベック優勝 花園で初優勝した大阪桐蔭は昨夏の甲子園でも日本一に輝いており、同じ高校が同一年度に甲子園と花園を制するのは史上初の快挙。90年度に天理(奈良)が夏の甲子園で優勝も、花園では準優勝に終わっている。夏の甲子園は第100回大会を終え、花園も今回が第98回大会。野球、ラグビーともに同じ高校が全国優勝する難しさは、長い歴史が証明している。

大阪桐蔭の主な3年生の予定進路

稲留、立木(関大)河村、伴井(関学大)高本、松山(帝京大)三島、村木(近大)江金(青学大)秋山良(大阪国際大)秋山哲(大体大)中川(立命大)井道(大産大)堤田(京産大

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昭和末期に校名を変更して急速に台頭してきた大阪桐蔭には、桐蔭学園関係者は正直、意識するところ、思うところはいろいろあると思うのです。そんな中で、野球だけでなく、ずっと東の横綱の地位をキープしているラグビー大阪桐蔭に単独優勝を先にとられたこと(しかも目の前で)は、地味にショックな気がします。

まあでも、選手は入れ替わっても、また来年も再来年も花園の高校ラグビーは続きます。捲土重来を期待しています。

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桐蔭学園2点差で無情ノーサイドも藤原監督「完敗」
[2019年1月8日9時23分 ]

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準優勝となり、引き揚げる桐蔭学園の選手たち(撮影・前田充)

<全国高校ラグビー大会:大阪桐蔭26-24桐蔭学園>◇決勝◇7日◇花園

桐蔭学園(神奈川)は、6度目の決勝進出でまたしても西の強豪に単独制覇を阻まれた。

残り5分を切って敗戦濃厚な状況からSH小西泰聖主将(3年)が左中間へ今大会初のトライ。流れを引き寄せ、逆転ムードを作ったが、最後はノックオンからボールを奪われ2点差で無情にもノーサイド。単独優勝の喜びを味わうために練習してきた選手たちはグラウンドに崩れ落ちた。

序盤から強力FWに力負けした。中央から突進され崩された。藤原監督は「完敗。FWが強くないと勝てない。(トライ)5本で35点が勝負だと思っていた。それが取れなかったので」と素直に敗戦を認めた。

ユースオリンピック7人制日本代表の小西が昨年10月に右膝のケガで離脱。バラバラになりかけたが、全員でチームを支えた。「チームに何ができるか」と考えた小西も裏方に徹し、主将としての役割を再確認。県予選ではベストメンバーを組めない苦しい試合を勝ち抜いてきた。日本代表候補のFB伊藤ら下級生にもトップレベルの選手がそろい、3年生が抜けてもチームは高いレベルにある。「うちは誰が出ても同じパフォーマンスができますから」。藤原監督が築きあげてきた「桐蔭ファミリー」は来年こそ西の牙城を崩す。【松熊洋介】

桐蔭学園の主な3年生の予定進路

紀伊遼、寺嶋(明大)鈴木、西山、津田(中央大)紀伊雄、吉沢(立大)今野、佐々木(慶大)小西、平形(早大)小田原、田口(青学大)伊藤峻(東海大)伊藤吉(成蹊大)山口(専大

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