広島に行ってきました。
広島駅から路面電車に乗って10分ほど、比治山下で降ります。
比治山は、全体が比治山公園となっていて、現代美術館もある場所ですが、陸軍墓地のある場所としても知られています。
ただ、そちらに向かう前に、見ておかないといけない場所があります。
現代美術館や放射線影響研究所につながる道からアプローチすると、この階段を下ることになります。
ここは、広島市が所有する市営墓地の一つ・比治山墓地です*1。同じ比治山にあるのですが、比治山陸軍墓地とは別の墓地です。
陽当たりのよい斜面に、大小新旧様々な墓碑が密集しています。明治10年代のお墓がわりと目につきますので、墓地の成立は少なくともそれ以前には遡ることができるでしょう。
ただ、無縁化して集約されている墓碑なども含めてざっと見る限り、明治よりも前、江戸時代のものは目につきません。陸軍墓地の形成とほぼ並行して成立したのではないかと思われます。
比治山墓地について言及しているこの論文が取り上げている人物も、明治の人です。
沼正也「明治初期立法史に現われた大園考贊の人と活動」(『一橋論叢』第56巻第2号、1966)
*1:広島市は複数の市営墓地を運営していますが、新規受け入れの可否の問題があるのか、こちらのサイトでは比治山墓地はリストに挙がっていません。→ 広島市営の墓地・墓園 – 全8カ所をご紹介!お墓購入の手続きと料金・費用 | 霊園・墓地のことなら「いいお墓」