市立尼崎高校男子バレーボール部での暴行致傷事件

市立尼崎高校のこの事件、ここに書かれていることが事実であれば、そもそものコーチの暴行が悪質(平手打ちでバレーボールが上手くなるのか?)で、その事後処置は最悪(意識不明に陥った状態を見て「命に係わるかもしれない」とは考えないのか?)、監督・教頭・校長の対応は最低(「あったこと」を「なかったこと」にしたよね?)です。

関与した人間が処分なしでそのまま職務を継続していい状況には見えません。

2019/5/16 11:45神戸新聞NEXT
市尼崎高の臨時講師 学校に「体罰」伝えていた

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男子バレーボール部でコーチを務める男性臨時講師が3年生部員に体罰をした問題が発覚した尼崎市立尼崎高校尼崎市上ノ島町1

 兵庫県尼崎市立尼崎高校の男子バレーボール部でコーチを務める男性臨時講師(28)が3年生部員に体罰をした問題で、平手打ちをされた部員が鼓膜を損傷し、一時意識を失ったことを講師が学校に書面で報告したにもかかわらず、同市教育委員会にはその内容が伝わっていなかったことが16日、市教委への取材で分かった。学校側は市教委に「けがはなかった」と報告しており、市教委は校内で隠ぺいなどがなかったかを調べる。

 市教委によると、部員は4月29日、練習中に講師から10回以上顔を平手打ちされ、20~30分間意識を失った。部員の家族は翌30日、病院で脳しんとうや鼓膜裂傷の診断を受けたと体罰を加えた講師と男性監督(51)に連絡し、監督らは部内で情報をとどめていた。家族は「子どもの立場を考えて大ごとにしないでほしい」とも話したという。

 10連休明けの5月7日、学校は匿名の通報で体罰の疑いがあると把握。教頭が平手打ちをした講師と監督に書面で説明するよう指示した。講師は部員が一時意識不明となり、けがをしたと記したが、監督はけがなどに触れない書面を提出したという。

 市教委の聞き取りによると、教頭は「講師のメモは乱雑で分かりにくい」として、監督のメモを基に、けがはなかったとする報告書を作成。校長を通じて市教委に提出されたという。

 これを受け、市教委は同部で体罰があったと公表した9日の会見で「けがはなかった」と説明した。その後、鼓膜の損傷などが分かり、15日に訂正して謝罪した。(初鹿野俊)

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201905/0012335440.shtml

2019/5/16 21:07神戸新聞NEXT
市尼崎高体罰 市長、発表内容の訂正続き調査急がせる意向

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市立尼崎高校の男子バレー部で、コーチが部員を平手打ちし、部員が意識をなくして倒れ込んだ体育館が入った北館=尼崎市上ノ島町

 兵庫県尼崎市立尼崎高校の男子バレーボール部でコーチを務める男性臨時講師(28)が、3年生部員に体罰をした問題を受け、同市と同市教育委員会は16日、臨時の総合教育会議を開き、稲村和美市長は市教委に、市立の全学校園を対象にした体罰の調査を求めた。稲村市長は終了後、「被害生徒と保護者に心よりおわびする。体罰は決して許されない」との謝罪コメントを出し、発表内容の訂正が続く調査の報告を急がせる意向を示した。

 市教委によると、会議は稲村市長、松本眞教育長らが出席し非公開で行われ、体罰の概要が説明された。部員は4月29日に同校体育館で練習中、講師に10回以上平手打ちされて20~30分間意識を失い、左耳の鼓膜損傷などのけがをし、全治2週間のけがを負ったと報告された。

 また、講師ら部の指導者は倒れた部員を体育館で寝かせたままにしたり、男性監督(51)らも体罰を把握しながら、10連休明けに外部から指摘されるまで校長らに伝えていなかったりした経緯も紹介された。

 稲村市長は市教委に対し、市内の学校園全体で体罰の有無を調べるほか、遅くとも今月20日までに同校の体罰について調査結果を報告するよう要請。このほか同校男子バレーボール部の指導の在り方を見直し、体罰を受けた部員とほかの生徒への対応も求めた。(大盛周平)

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201905/0012337047.shtml

2019/5/17 05:55神戸新聞NEXT
市尼崎高体罰 8日後に把握、甘い調査 けがの有無訂正や報告遅れも

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神戸新聞NEXT

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コーチの臨時講師に平手打ちされ、部員が意識を失って倒れた体育館の一角=16日午後、尼崎市上ノ島町1、市立尼崎高校

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練習中に体罰があった体育館が入る校舎=16日午後、尼崎市上ノ島町1、市立尼崎高校

 部員が鼓膜を損傷した兵庫県尼崎市立尼崎高校男子バレーボール部の体罰問題は、体罰のみならず、部の指導者や学校、市教育委員会の対応の拙さが際立った。平手打ちした男性臨時講師(28)は意識を失った部員に適切な処置をせず、男性監督(51)は学校への報告が遅滞。8日後に体罰を把握した学校や市教委も調査が甘く、けがの有無を訂正して謝罪した。体罰の判明から1週間。指導の在り方が根本から問われる事態に、全国大会常連の強豪校が揺れている。

 市教委の発表では、4月29日に十数回平手打ちをされた3年生部員は20~30分間意識を失ったが、講師や監督は救急搬送などの措置を取らなかった。監督は今月1日までに部員のけがを知ったが、体罰を学校に報告せず、講師には練習から外れるよう指示した。

 また、学校も正確な情報収集ができなかった。学校が体罰を知ったのは、匿名の情報を受けた10連休明けの今月7日。体罰をした講師は部員のけがをメモに記して教頭に提出したが、教頭はけがに触れなかった監督のメモを基に報告書を作成。校長を経て、「けがはなかった」とする報告が市教委に上がった。これを受け、市教委は9日の会見で体罰を公表。市教委も部員の保護者らに直接確認しないまま、「けががなかった」とする学校の説明を重ねた。

 しかし翌10日、学校からけがの診断書の存在を知らされ、市教委は調べ直す展開に。市教委は15日、隠蔽(いんぺい)が疑われるとして監督に練習から外れるよう指示。同日に部員に鼓膜損傷など全治2週間のけががあったとして前回の発表内容を訂正し、謝罪した。

 16日には稲村和美市長が市教委に対し、遅くとも20日までに体罰に関する調査結果の報告を求め、監督やコーチの講師が外れた男子バレーボール部の指導体制の検討を求めた。同校のある保護者は「子どもを預ける立場として心配。他の部も含めて隠さずに事実を明らかにしてほしい」と話している。

     ◇

 神戸市内では16日、6月1日から始まる兵庫県高校総合体育大会バレーボールの組み合わせ抽選会があり、10連覇中の市立尼崎高校は第1シードに入った。出場について、県高校体育連盟バレーボール部は「生徒に非はない」としている。

(大盛周平、初鹿野俊、金山成美)

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201905/0012337554.shtml