今年の夏の甲子園は中止へ

まだ確定ではない時点で各紙が号外を出している時点で、これはもうほぼ確定なんでしょう。高校野球単独でどうにかできる余地は現時点ではほとんどなく、一転して開催する可能性は限りなく低いと言わざるを得ません。

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夏の甲子園、中止へ センバツに続きコロナで球児の夢が…20日正式決定
2020年5月15日 3時0分スポーツ報知 # 野球# 高校野球

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昨年の第101回全国高校野球選手権大会の開会式

 今夏の第102回全国高校野球選手権大会(8月10日開幕予定・甲子園)を主催する日本高野連朝日新聞社が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で同大会を中止する方向で最終調整に入っていることが14日、分かった。今春のセンバツも中止となっており、開催を求める声が現場、ファンからも上がっているが、選手らの健康と安全を最優先したとみられる。20日の大会運営委員会で正式に決定する見込み。夏の甲子園の中止は、米騒動の1918年、戦局が深刻化した41年に次いで79年ぶり3度目となる。

 最後の夏を迎える3年生部員のためにも、開催の可能性を模索していた夏の甲子園大会が、今春のセンバツに続いて中止となる公算が大きくなった。関係者の話を総合すると、選手や関係者の健康、安全を最優先に考え、20日の大会運営委員会で苦渋の決断を下すことになりそうだ。

 開催に向け、最もネックとなったのが日程面。関係者によると、当初は今月6日までとされていた緊急事態宣言が延長されたことが大きいという。大半の学校が3月から続けている活動休止によるブランクが延びる一方で、7月上旬から本格的に開幕する地方大会までの準備期間は短くなった。

 万全ではないコンディションで臨んだ場合、熱中症など健康面の不安が強まる。感染リスクも、減らすことはできてもゼロにはできない。選手の安全を担保できないと判断した模様だ。甲子園大会と同時期に開幕予定だった全国高校総体(インターハイ、8月10日)と全日本大学野球選手権(同12日)が中止を決めたことも影響したとみられる。

 この日に39県の緊急事態宣言が解除されたが、日本高野連の小倉好正事務局長(62)は書面による代表取材に対し「休校措置の解除、部活動の開始、対外試合の取り扱いなど、各都道府県の情報収集に努めたいと思います」とコメントするにとどめた。

 一方で、中止になった場合、大会主催者は、都道府県高野連に対し、可能であれば地方大会に代わる公式戦を無観客で開催するように要望する見通し。すでに東京や三重などでは、代替大会の開催が検討されているが、本大会がなくなることで代替大会を8月下旬まで行えるようになり、準備期間を長く取れることになる。

 高野連では、代替大会の開催ガイドラインも作成中。春季大会が全国的に中止になるなど、準々決勝まで県大会を開催した沖縄以外は、今年は1試合も公式戦ができていない。「最後の夏だけでも3年生に試合をさせてあげたい」という声に応えられる可能性が高まる。甲子園がなくなっても、球児に晴れ舞台をつくるべく、できる限りの準備を進めている。

 ◆過去に中止となった甲子園大会(夏は当時の名称が中等学校優勝大会)

 ▽1918年夏(大正7年、鳴尾球場で開催) 第4回大会は、富山県に端を発した米価高騰に伴う暴動、いわゆる米騒動が全国に波及。代表14校が決定し、大阪入りしていたが中止に。14校にこの大会出場歴はカウントされている。

 ▽41年夏(昭和16年) 第27回大会は戦局が深刻化。文部省次官通達で全国的な催しが禁止され、地方大会半ばで中止に。翌42年春から46年春までは中断され、46年夏から再開。

 ▽2020年春(令和2年) 第92回大会は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月4日に史上初の無観客開催で準備を進め、中止も視野に入れて1週間後に最終決定すると発表。開幕8日前の11日にセンバツ史上初の中止が決まった。

https://hochi.news/articles/20200515-OHT1T50012.html

地方大会については一律中止とはしない方針のようなので、「甲子園がダメならせめて地方大会を」という可能性は探られるでしょう。ただそれも、環境が整わない中で強行開催とはいかないでしょうし、大会を開いて試合をするためには練習や準備の期間も必要です。延々と判断を引き延ばすわけにもいかないですしねえ。どっちにしろ決断は難しいところです。

甲子園中止でも…地方過半数が独自開催「意思あり」
[2020年5月15日4時0分]

夏の高校野球地方大会の開催可否について、日本高野連は各都道府県高野連の判断に任す方針であることが14日、分かった。20日の運営委員会で第102回全国選手権大会(夏の甲子園)の開催可否を協議するが、仮に甲子園が中止となっても、地方大会まで一律中止とはしない。この日、39県で緊急事態宣言の解除が決まった。各県高野連に「甲子園中止の場合、県独自の大会を開くか」を取材。過半数の20県から、独自開催の意思ありの回答があった。

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地方大会の開催可否は、各都道府県高野連の裁量となる。関係者の話を総合すると、仮に甲子園が中止となっても、日本高野連は全国一律中止とはしない方針だ。小倉事務局長は13日付の書面で「(各都道府県高野連に対し、全国一律で無観客開催を要望するという)通達は出していません」と回答。観客を入れるか、日程に変更を加えるかなどの詳細についても、主催者である各高野連朝日新聞各総局で協議して決めることとなりそうだ。

新型コロナウイルスの感染状況は都道府県によって大きく異なる。いまだ感染者0人の岩手では、県内限定で練習試合も行われている。全国最多の感染者を出している東京では、多くの高校が休校を続けており、野球部も活動休止がほとんど。この日、緊急事態宣言の解除が決まった県では、近く休校が解かれ部活動も再開するのでは、という期待が出ている。いずれにしても、感染状況は短期間で大きく変化する可能性もあり、各自治体とも連携し、地域の事情に即して判断するしかない。

日本高野連は、20日の運営委員会で甲子園の開催可否を協議する。各高野連は夏へ向けた準備を進めつつ、20日の結果を注視している。

<緊急事態宣言解除39県の考え>

たとえ甲子園中止の場合でも、県独自の大会を開くか? 緊急事態宣言解除が決まった39県のうち、35県から回答を得た。

過半数の20県が「意思あり」。いずれの県も検討を重ねている段階だが、積極的な回答は「甲子園が中止になっても、岩手の球児たちに最後の舞台、花道を構築できれば」(岩手)「日本高野連が任せてくれるならやりたい」(茨城)「3年生のためにやりたい」(岐阜)「教育的な意味で3年生にいい形で終わらせたい」(愛知)「甲子園があるなしにかかわらず県大会はしたい。感染対策も検討している」(香川)「全国大会開催可否にかかわらず開催の方向で検討する」(大分、宮崎)など。当然、今後の状況にも左右されるため、慎重な姿勢を崩さない県も少なくない。それでも「何かしらやりたい考えはある」(山梨)「何らかの検討をしたい」(長野)と開催意思をにじませた。

「検討中または今後検討」は12県。20日の運営委員会の結果を見て検討したいという回答が多かった。現時点では開催意思を明言できなくても、3年生のために何かしてあげたい気持ちをにじませる関係者も多かった。「何とも言えない」とした3県は、日本高野連の決定を待たないと答えようがないというもの。今後、これら15県の中でも、独自開催の検討が進む県は十分ありそうだ。

<緊急事態宣言続く8都道府県の考え>

緊急事態宣言が続く8都道府県の中でも、独自開催の道は探られている。東京は甲子園の開催有無にかかわらず、夏の大会準備を進める基本方針を確認済み。千葉も独自開催を選択肢に入れている。大阪は20日の運営委員会の結果を受けて対応していくが、中止でも独自開催することを検討している。

https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/202005140000558.html