東海地方最後のドムドム、桑名で閉店の日を迎える。

ああ、またドムドムが一店、星となって消えていく…。

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桑名には何度か行ったことがあっただけに、「行っておけばよかった」と思わずにはいられません。

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ただ、何はともあれ、お疲れさまでした。

桑名のドムドム閉店 82歳店主「長くやりすぎました」
大滝哲彰 2020年7月3日 10時30分

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オーナーの太田勲さん=2020年6月11日午前11時54分、三重県桑名市、大滝哲彰撮影

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最終日、多くのファンに見守られシャッターを閉める太田勲さん。この日は開店90分でバーガーが売り切れた=2020年6月30日午後1時51分、三重県桑名市、大滝哲彰撮影

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店内の様子=2020年6月11日午後0時8分、三重県桑名市、大滝哲彰撮影

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閉店半月前、店前には長蛇の列ができていた=2020年6月14日午前11時4分、三重県桑名市、大滝哲彰撮影

 47年にわたって地元に愛され続けた「ドムドムハンバーガー桑名FC店」が6月30日、閉店した。「ドムドムのおじちゃん」と呼ばれ親しまれた82歳のオーナーは、「やりきりました。悔いはないです」と振り返る。

 店は、三重県桑名市の桑名駅改札直結のビル「桑栄メイト」の2階にある。47年間この店を切り盛りしてきたのが、オーナーの太田勲さん(82)だ。

 「特にようけ売れるわけでもなかったけれど、47年間、ダメだと思ったことは一度もなかったよ」

 1973年、桑栄メイトが建設され、35歳だった太田さんはテナント入居の権利を取得。「喫茶店でもやろうと思った」と言うが、弟が当時の運営会社の親会社のダイエーに勤務していたこともあり、ドムドムフランチャイズを始めた。

 前年には、近くの商業ビルで「寿がきや」の経営も始めていた。97年にこの商業ビルが閉業になるまで、25年にわたってドムドム寿がきやを同時に営んでいたことになる。朝から寿がきやで勤務し、休憩時間からドムドムで働き、夕方で店を閉めたら寿がきやに戻る。そんな日々を送っていた。「あの頃は若くて体力があったから」と振り返る。

 47年間毎週欠かさず三岐鉄道に乗って訪れるおばあちゃん、親子3代で来てくれる常連の客、かつてアルバイトで働いていた青年――。「一番印象に残る出来事はありますか」。思い切って聞くと、うつむいて少し考えた太田さんはこうつぶやいた。「たくさんあるからねえ」

 「ドムドムフードサービス」によると、初出店は東京都町田市に1970年。国内初のハンバーガーチェーンで、マクドナルドよりも早い。2017年に運営会社が代わるまでは、ダイエーの子会社「オレンジフードコート」が手がけていた。1990年代には全国で約400店舗を構えていたという。だが、ダイエーによる米国発祥のハンバーガーチェーンの誘致やダイエー自体の衰退が重なり、90年代後半には多くが店を閉めた。2020年7月1日現在、全国で26店舗を残すのみとなっている。

 桑名FC店でも、桑栄メイトが8月末に閉鎖・解体されるため、店も立ち退きとなった。半年ほど前から太田さんの体調も優れず、閉店することにした。閉店当日、昼過ぎにシャッターを閉めた太田さんは「しんみりしますね。長くやりすぎました」と話した。(大滝哲彰)

https://www.asahi.com/articles/ASN7233D1N6ZONFB00X.html