甲子園ボウルは立命館が早稲田を圧倒

直接見ることはできなかったのですが、スコア上の点差以上に内容の差が出てしまったようです。

久しぶりの縦方向のフィールドでの甲子園の試合は、内野の芝の付きがよくなかったみたいですが、それが試合の明暗を分けるようなこともない立命館の圧勝で、学生アメフト界の〈東西格差〉を見せつける結果になりました。今年の場合、「関大や関学が出ても、法政が出ても、勝敗の結果が変わらなかったのではないか」と思えてしまいます。



甲子園ボウル立命大2年ぶりV 早大に48−21

 アメリカンフットボール全日本大学選手権決勝「パナソニック電工杯 第65回毎日甲子園ボウル」(日本学生アメリカンフットボール協会、毎日新聞社主催)は19日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、2年ぶり8回目出場の立命大(西日本代表・関西)が8年ぶり2回目出場の早大(東日本代表・関東Bブロック)を48−21で破り、全国214校の頂点に立った。立命大は来年1月3日に東京ドームで開かれる日本選手権・ライスボウルで、社会人代表と日本一をかけて対戦する。

 立命大は初優勝を狙った早大を攻守に圧倒し、2年ぶり7回目の優勝。早大は8年前と同じ相手に再び敗れた。甲子園ボウル最優秀選手には2TDを挙げるなどオフェンスラインと息の合ったラン攻撃を見せた立命大のRB高野橋が選ばれた。年間最優秀選手(ミルズ杯)は、立命大のQB谷口が獲得した。

 従来は甲子園球場の外野芝生部分で「横方向」のフィールドを造っていたが、今大会は本塁から中堅方向に造った。「縦方向」のフィールドは第44回大会(89年)以来2回目。通常は土が入っている内野を初めて芝生で覆った。全面が緑鮮やかなフィールドで繰り広げられた熱戦に2万9000人が拍手を送った。

毎日新聞 2010年12月19日 15時58分(最終更新 12月19日 19時15分)

http://mainichi.jp/enta/sports/general/koshienbowl/news/20101219k0000e050029000c.html

甲子園ボウル立命大、ライン戦を制し快勝 早大降す

 アメリカンフットボール全日本大学選手権決勝「パナソニック電工杯 第65回毎日甲子園ボウル」(日本学生アメリカンフットボール協会、毎日新聞社主催)が19日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われた。2年ぶり8回目出場の立命大(西日本代表・関西)が、8年ぶり2回目出場の早大(東日本代表・関東Bブロック)を48−21で破り、2年ぶり7回目の優勝を果たした。

 立命大が攻守ともライン戦を制して快勝した。第1クオーター55秒、インターセプトしたDB荻須が31ヤードを走り先制TD(キック失敗)。一度逆転されたが、直後に自陣40ヤードからQB谷口のランを主体に攻め込み、RB北川の1ヤードTDランで再びリードした。第2クオーターはRB高野橋が2TDラン。後半も2TD、2FGを加えた。早大は第1クオーター、相手のパント落球で得た相手陣12ヤードからの攻撃をRB末吉智の5ヤードTDランにつなげて逆転。だが、その後は相手の堅守に末吉智のランは進まず、QB広野のパスも不調。守備陣も相手のランを止められなかった。

      ◇表彰選手◇

▽年間最優秀選手(ミルズ杯)

 立命大QB谷口翔真=3年・立命館宇治

甲子園ボウル最優秀選手

 立命大RB高野橋慶大=4年・浦和学院

▽同敢闘選手

 早大RB末吉智一=3年・早大学院

NFL特別賞

 立命大DB荻須創太=4年・立命館宇治

毎日新聞 2010年12月19日 19時39分(最終更新 12月19日 19時54分)

http://mainichi.jp/enta/sports/general/koshienbowl/news/20101220k0000m050049000c.html

甲子園ボウル:パワー炸裂…立命大、早大を圧倒

 アメリカンフットボール全日本大学選手権決勝「パナソニック電工杯 第65回毎日甲子園ボウル」、自分より10キロ重い相手のDLダフィーを、体重95キロのQB谷口が真っ向からのぶつかり合いでグイグイ押し込む。第1クオーター終盤の立命大、残り4ヤードからの第2ダウン。谷口が力ずくで残り1ヤードまで迫り、続くRB北川の逆転TDにつなげた。生命線のパワーが、新たに敷き詰められた芝の上で炸裂(さくれつ)した。

 出場決定からわずか6日。本格的な練習は1日しかできず、相手への対策を講じる時間も足りない。それが逆に、覚悟を決めさせた。「春から積み上げた基礎的なことを、気持ちを入れてやるしかない」とOL真田。チームに、シンプルな覚悟が広がった。

 OL陣が踏み込んだ当たりで相手の守備を圧するが、エースRBの高野橋は集中的なタックルを浴びて思うように走れない。その間隙(かんげき)から谷口が突進した。「せっかく前を空けてくれたから、自分も絶対に当たり負けできない」。自陣40ヤードから始まったこの攻撃シリーズで、9度のランのうち谷口は5度、46ヤードも前進。これでリズムに乗った立命大は、さらにラン攻撃に徹し、前半だけで4TD。完全に試合を支配した。

 今年の立命大は、歴代のチームほどセンスや技能の優れた選手がいない。だが妥協を許さないトレーニングを積み、筋力はチーム史上最高のレベルに達した。リーグ戦で関大に競り負けたのを機に、気持ちの強さが力を支えることも学んだ。米倉ヘッドコーチは「努力で伸ばせることに愚直に取り組んだのが今年の強み」と評価。それが、過酷な連戦にも動じない力強さに生きた。

 「春の自分たちを知る人は、誰もこの結果を想像しなかったのではないか」と主将のLB佐藤。笑みを浮かべながら、それでも呼びかけた。「自分たちはまだまだ成長する」。最終目標の日本一へ、歩みは止めない。【石井朗生】

毎日新聞 2010年12月19日 20時15分

http://mainichi.jp/enta/sports/general/koshienbowl/news/20101220k0000m050066000c.html