アメフト・関学日大定期戦での信じがたいラフプレー

そんな試合があったなーと思っていたくらいの認識だったんですが、動画を見て血の気が引きました。



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これ、関学が日大に雪辱したとか、そんなこと言ってる場合ではないですよ。

処分云々よりも先に、日大フェニックスOBですら言葉を選びながらも「蛮行」と断罪せざるを得ない行為を、なんで今、こんなところでやったのか。私にはまったく理解できないそこら辺を明らかにしてもらわないと、日大と試合なんてとてもできません。

関学大・鳥内監督「話にならん」日大に雪辱も不満
[2018年5月6日19時48分]

アメリカンフットボール定期戦:関学大21-14日大>◇6日◇調布・アミノバイタルフィールド

 昨年の甲子園ボウルの再戦で、関学大が日大に雪辱した。

 相手の反則連発からRB山口のランTDで先制し、次の攻撃では1プレー目にQB西野がTE対馬へ46ヤードパスでTD。第2Qには山口が90ヤード独走ランでTDを加え、21-0とリードした。その後はパントのミスから日大にTDパスを許し、後半は攻撃が不発で追加点を奪えず。守備が5回の第4ダウンギャンブルを止めて踏ん張り、終了間際のパスでの1TDに抑えて、21-14で逃げ切った。

 昨年の全日本大学選手権決勝の甲子園ボウルでは、日大が23-17で逆転勝ち。27年ぶりの大学日本一となった。青と赤の大学2トップの激突だったが、ともに異例の4年QB主将は出番なし。まだ春のシーズン当初もあるが、内容もいまひとつだった。

 関学大はミスにつけ込んで先制し、一発TD2本で勝利も、鳥内監督は不満が口をついた。「たまたま点が入って勝っただけや。OLはつぶれているだけ。ランにこだわっていたが話にならん」。攻撃はラン、パスとも日大を下回り、後半は無得点に口をとがらせた。序盤で先発QB奥野が日大の反則で負傷し、後半復帰も思惑が狂った。「あいつのための試合だったのに」とご機嫌ななめだった。

 日大は昨季1年で大活躍のQB林も、ライスボウルでのケガからまだ復帰させていない。控えや若手を多く起用したが、3年QB2人のパスに決定力を欠いた。内田監督は「うちはこんなもの。今はリーグ5、6位の実力で連覇はきつい。トップと思わず、下から上がっていくだけ」と敗戦にも納得していた。

 最初の守備でDL宮川が、不必要なラフプレーの反則を連発した。さらにプレー後に相手を殴って、資格没収=退場となった。「力がないから、厳しくプレシャーをかけている。待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と独自の持論を展開した。

 定期戦の通算成績は関学大の31勝17敗3分けとなった。昨春は関学大が快勝したが、本番は日大が勝って甲子園で通算17勝10敗2分けとした。さて今年も両校が勝ち上がっていき、12月に再び激突となるか。

https://www.nikkansports.com/sports/news/201805060000751.html

どうしたフェニックス 後味の悪さ残した日大―関学大定期戦
2018.5.8 14:34 宍戸 博昭 ししど・ひろあき

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試合終了後、挨拶に来た関学大の主将、副将に一礼する日大・内田正人監督=5月6日、東京・アミノバイタルフィールド

 いつもなら、試合後挨拶に来た相手チームの主将、副将と握手をして、ひと言声をかける関学大の鳥内秀晃監督が、一礼しただけで手を差し伸べなかった。

 ライバル日大の「変質」に、憤りと戸惑いを感じているように見えた。

 5月6日、東京・アミノバイタルフィールドで行われた日大と関学大の春の定期戦。昨年12月の全日本大学選手権決勝(甲子園ボウル)の再戦となった定期戦は、今年で51回目になる。

 昨季、27年ぶりの大学王者になった日大が宿敵を迎えた「赤と青」の対決には、約3000人収容のスタンドに大勢のファンが詰めかけた。

 好ゲームが期待された一戦は、開始早々不穏な空気に包まれる。関学大の最初の攻撃シリーズだった。

 日大の守備ライン(DL)の選手が、パスを投げ終えて無防備になっている関学大の2年生QB奥野耕世選手を激しくタックル。明らかな「レイトヒット」の反則で奥野選手は立ち上がれず、フィールドを離れた。

 さらに2プレー後、代わってQBのポジションに入った西野航輝選手(4年)にも日大のDLは襲いかかり、2度目のメジャーペナルティー(15ヤード罰退)が科せられた。

 この時点で、日大は当該選手をいったんサイドラインに下げるべきだったが、プレーを続行。今度は口論になった関学大の選手のヘルメットを殴り、資格没収(退場)となった。

 21―14で関学大甲子園ボウルの雪辱を果たした試合は、なんとも後味の悪いものになってしまった。

 鳥内監督は学生時代、4年連続で出場した甲子園ボウルのすべてで日大に屈している。

 「あの悔しさがあるから指導者になった」と、「フェニックス」には特別の思いを持っている「ファイターズ」OBの一人である。

 試合後、記者に囲まれた日大の内田正人監督は、退場になった選手には闘志が足りないので奮起を促したという趣旨の話をした。

 しかし、監督の檄に応えようと張り切りすぎたというレベルをはるかに逸脱したラフプレーは絶対にやってはいけない行為で、敢えて「蛮行」と断罪したい。

 責任は自らにあるとする一方で、退場した選手の行為を容認するかのようにもとれる内田監督の一連の発言とともに、批判は真摯に受け止めなければならない。

 奥野選手は終盤に一時復帰したが、試合後は松葉づえをついていた。深刻なけがでなければと願うばかりだ。

 日大というチームは、伝統的に反則を何よりも嫌うチームだったはずである。

 「フェニックス」の基礎を築き、強豪としての地位を確立した故篠竹幹夫監督は、反則は未熟さから生まれるものとし、徹底した反復練習で選手を鍛えた。

 昨年の甲子園ボウルで「僕にとっての監督は篠竹さんであり、自分は今でも一コーチだと思っている」と話していた内田監督は、名伯楽の教えを誰よりもたたき込まれた指導者であるだけに、今回の対戦相手への配慮を欠いた発言は残念でならない。

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51回目を迎えた春の定期戦は、関学大が日大に21―14で勝った=5月6日、東京・アミノバイタルフィールド

 激しい身体接触を伴うアメリカンフットボールの試合は、安全を最優先に考えて運営されている。

 そうした時代の流れに逆行し、競技としての品位を貶めるような学生チャンピオンチームの姿に失望したファンは少なくない。

 試合の翌日、日大OBからこんなメッセージが届いた。

 「日大は最高のヒール(悪役)でかまいません。でも、ダーティーなプレーをよしとするプライドのないチームでは、情けなくて恥ずかしいです」

 「フェニックス」を愛する気持ちが凝縮された文章に、一OBとして深くうなずくしかなかった。

https://www.47news.jp/sports/turnover/2333557.html