「夏」が消えたのは誰のせい?

「そもそも、それがいけないことなのかどうか」がまずよくわからないんですが、夏の季節感が必要だと思うのなら、そんな風に自分以外の誰かや何かのせいにしてないで、まず自分から何を変えていけるか、考えんとあかんのやないですかね。

とりあえず、日本で今年の夏いちばんの「なつうた」となりつつある、KARAの「GO GO サマー!」を韓国でも広める運動、これを手伝ってもらいましょうか。


記事入力 : 2011/08/03 12:36:23
韓国のテレビ局、失われた夏

K‐POP界から夏の歌消え、テレビ局は怪談物ドラマ撮影せず

【鄭智燮(チョン・ジソプ)記者/チョ・テウク・インターン記者(東国大学広告広報学科4年)】 K‐POP界やテレビ局から「夏」が消えた。

 missA(ミスエー)の「Good‐bye Baby」、T‐ARA(ティアラ)の「Roly‐Poly」、2PMの「Hands Up」、2NE1(トゥエニーワン)の「I Am The Best」…。7月の音楽ランキングで上位に入っている曲だ。だが、この中に夏をテーマにした歌はない。

 テレビ局が「夏の特需」を享受していた怪談物ドラマも今年は「全滅」した。昨年夏にKBSは『九尾狐伝〜愛と哀しみの母〜』=写真=を、SBSは『僕の彼女は九尾狐〈クミホ〉』を放映したが、今年は怪談物を制作していない。MBCは、人を恨む霊のひょう依を描いたミニシリーズドラマ『紅の魂~私の中のあなた〜』(2009年)を最後に、2年連続で怪談物を作っていない。SBS関係者は「週末ドラマの『新妓生伝』終盤に登場した幽霊のシーンが、今年の怪談物の最初で最後」と話している。

 夏は本来、K‐POP界やテレビ局にとっては見過ごせない重要なシーズンだった。『夏』(飛び石)=1978年=、『旅行に出よう』(チョー・ヨンピル)=85年=、『夏の中で』(デュース)=94年=、『浜辺の女』(クール)=97年=などは、その年の夏に大ヒットし、今でも愛されている国民的ポップス・ナンバーだ。80年代に大人気を呼んだ怪談物ドラマ『伝説の故郷』(KBS)の「トクデ谷」編で、死人が「私の脚を返せ」とヒロインに駆け寄るシーンや、94年のミニシリーズ『M』(MBC)で主演のシム・ウナが目から緑色の光を出しながら、男の野太い声を発したシーンは、いまだに多くの視聴者の脳裏に焼き付いている。

 では、なぜ今年はK‐POP界やドラマから夏の風物詩が消えたのだろうか。専門家やテレビ関係者は「アイドルがK‐POP界を掌握していることや、動画共有サイト「ユーチューブ」などさまざまな映像メディアの躍進が、テレビの影響力弱体化と重なって起きた避けられない変化」と見ている。

 歌謡界の場合、バラード、トロット(韓国独特のノリがいい明るい演歌)、ダンスナンバーなど幅広いジャンルの曲が愛された90年代までは、ダンスナンバーは主に夏に集中してリリースされるものだった。しかし、2000年代に入り、芸能プロダクションが設定したコンセプトに合わせ、歌よりもダンスやビジュアルで勝負するアイドルが一年中ダンスナンバーを出すようになり、状況が変わったという。大衆音楽評論家のパク・チュンフム氏は「芸能プロダクションが韓国だけでなくアジア市場でも売れる曲を作るうち、歌詞そのものが単純になり、ストーリー性を持たせる必要がなくなり、季節を意識する必要もなくなってしまった」と説明する。

 怪談物が絶滅したことについては、インターネットの発達が主な原因として挙げられる。少し前、無念のうちに死んだ人の霊が地下鉄の駅で乗客たちを死へと導く様子がインターネットで配信されるというストーリーのウェブトゥーン(インターネット漫画)『玉水駅の幽霊』が検索サイトの検索ワード1位になった。これは、ユーザーがウェブトゥーンや動画といった多様な形式のコンテンツで、怪談物を好きな時間にいつでも見られるインターネットの影響力を示す象徴的な出来事だ。

 KBSのクァク・キウォン・チーププロデューサーは「豪華絢爛(けんらん)な見どころで飾りたてられたホラー映画が毎年夏にいくつも公開されるようになったことも、テレビ視聴者の期待に応えられる怪談物ドラマ制作を難しくしている要因」と話す。さらに「年々、夏に雨が降る日が増えるなど、韓半島朝鮮半島)の気象条件が変化しているのも、暑さを忘れさせるような歌や怪談物の需要を低下させている」との声もある。


写真=『九尾狐伝〜愛と哀しみの母〜』より

http://www.chosunonline.com/news/20110803000047

ちなみに、ここ10年ほどの韓国の夏の定番ソングといえば、だいたいこのへんに落ち着きますね。