光州では、起亜タイガースの今シーズンが終戦したまさにその時に、ナイターの光でむなしく浮かび上がる無等山野球場の横をタクシーで通り過ぎるという経験をしました。
その準プレーオフを制したSKワイバーンズとロッテジャイアンツとのプレーオフの最中ですが、早くも来シーズンに向けての話が飛び込んできています。
どちらのニュースも韓国プロ野球としては大きな話題となること間違いなしで、来シーズンもまた話題性があって盛り上がるシーズンになりそうな予感がします。
記事入力 : 2011/10/19 07:56
野球:KIA新監督に宣銅烈氏16年ぶりに光州へ、21日正式就任
光州に拠点を置く韓国プロ野球KIAタイガースは18日、昨シーズンまでサムスン・ライオンズの監督を務めた宣銅烈(ソン・ドンヨル)氏(48)が新監督に就任すると発表した。契約期間は3年で、年俸は今シーズン途中までSKの監督を務めていた金星根(キム・ソングン)氏の4億ウォン(現在のレートで約2670万円、以下同じ)を上回るものとみられる。宣監督は、サムスンでは年俸3億8000万ウォン(約2540万円)だった。今シーズンKIAを準プレーオフまで導いた曹凡鉉(チョ・ボムヒョン)監督は、1年の契約期間を残しているが、自ら辞任する形で監督職を退く。
宣監督は光州が生んだ韓国プロ野球史上最高のスター選手だった。ヘテ(KIAの前身)に所属していた現役時代には「無等山の爆撃機」「国宝級の投手」などと呼ばれ、日本の中日ドラゴンズに移籍した後も、名字の宣が「SUN」と表記されていたことから「名古屋の太陽」と呼ばれ、大活躍した。
サムスンの監督を務めた2005年と06年にはチームを韓国シリーズ優勝に導き、監督としての手腕も高く評価されている。09年のシーズン途中に5年の再契約を結んだが、昨シーズン韓国シリーズに進出するもSKに4連敗したことを受け、柳仲逸(リュ・ジュンイル)監督に現場の指揮を任せ、自らはチームの裏方に退いた。その後は斗山やLGなどから監督就任要請の声が掛かっていたようだ。
KIAの新コーチには李順竽(イ・スンチョル)前LG監督が就任する。李順竽コーチは宣監督と同期の1985年ヘテ入団組で、2人は共に「トラの王朝」と呼ばれるヘテ全盛期を築き上げた。2人はプライベートでも非常に親しいことで知られ、今年韓国野球委員会(KBO)が選んだ「プロ野球30周年レジェンド・オールスター・ベスト10」にもそろって選ばれるなど、韓国プロ野球界で歴代の「監督‐コーチ」の中で最も華麗な組み合わせといえる。また、宣監督がKIAでどのような背番号を背負うかにも注目が集まる。ヘテで現役時代につけていた18番は永久欠番で、宣監督はサムスンでは90番だった。球団側は宣監督に18番を提案しているが、宣監督はまだ回答していないという。
成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/19/2011101900333.html
記事入力 : 2011/10/20 08:06
野球:韓国復帰のイ・スンヨプ、行き先は?FA補償金は最大28億3500万ウォン
古巣サムスン復帰の可能性大「国民的バッター」ことイ・スンヨプ(35)が帰ってくる。イ・スンヨプは、所属するオリックス・バファローズがペナントレースで4位に終わり、クライマックスシリーズ進出を逃すと、球団側に日本の球界を去る意向を伝えたという。イ・スンヨプは、最近行われた韓国メディアとのインタビューでも「8年にわたる日本生活を振り返り『もういいだろう』と思った。これ以上遅くなる前に韓国に戻ることにした」と話していた。
イ・スンヨプはオリックスとの契約が1年残っているが、来年の年俸を放棄すると決めたため、韓国球界へのカムバックには特に問題がないとみられる。日本のメディアも、オリックスがイ・スンヨプとの契約を解除し、韓国ロッテ・ジャイアンツの李大浩(イ・デホ)の獲得に乗り出したと報じている。
イ・スンヨプは来季、古巣サムスンのユニホームを着る可能性が高い。日本でも口ぐせのように「選手生活の最後はサムスンで迎えたい」と語っていた。サムスンのソン・サムボン団長も19日「イ・スンヨプが戻ってくるなら、当然サムスンだと思っている」と述べた。サムスンは、韓国シリーズ終了後、球団内部での話し合いを経てイ・スンヨプとの交渉に乗り出す構えだ。サムスンとしては、通算324本塁打、1シーズン最多本塁打(56本、2003年)記録をマークし、国民的バッターと呼ばれた元サムスンのスター、イ・スンヨプを獲得しない理由はない。イ・スンヨプの高校の先輩で、サムスンでも一緒にプレーした柳仲逸(リュ・ジュンイル)サムスン監督も、これまで公の場で「イ・スンヨプを連れてきたい」と話していた。
サムスン以外の球団がイ・スンヨプを獲得するためには、巨額の資金が必要だ。FA(フリーエージェント)の補償規定に従い、最高で28億3500万ウォン(約1億9200万円)をサムスンに支払わなければならない。イ・スンヨプの新たな契約金と年俸も考慮すると、およそ40億ウォン(約2億7100万円)が必要となるため、安易に獲得に乗り出すわけにはいかない状況だ。
イ・スンヨプは1995年から2003年までサムスンでプレーし、04年に日本の千葉ロッテに移籍。05年の日本シリーズでは3本塁打を放ち、千葉ロッテの日本シリーズ優勝に貢献した。
06年には日本で最高の名門チーム、読売ジャイアンツに移籍、本塁打41本を放ち「韓国製大砲」の威力を見せ付けた。この活躍により、読売とは07年から4年総額30億円の大型契約を結んだが、その後は左手親指の手術や膝の故障に悩まされ成績は低迷。オリックスに移籍し再起を試みたが、今シーズンも不振に終わり、韓国球界への復帰を決めた。
ホン・ジュンギ記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/20/2011102000437.html