韓国軍の問題と社会問題との連動性

士官学校の人気上昇で将校の資質は上がるのかどうか、私は知りませんが、「人気の高いマスコミ業界において、記者の資質が高いかどうか」といったあたりから検証してみたらいかがでしょう。

いえ、別に嫌味で書いているのではありません。「レベル(修能の要求水準)の低い」地方大学出身者が、どれくらいの資質を見せ、管理能力を発揮しているか、「レベルの高い」ソウルの大学出身者をどれくらい統制できているか、などなど、周囲の例を見てみたらいいのではないでしょうか。

記事入力 : 2012/08/12 09:09
【コラム】士官学校の人気上昇で将校の資質は上がるのか

 6・25戦争(朝鮮戦争)が終わった直後、当時最高の名門校だった京畿高校とソウル高校の生徒が、陸・海・空軍士官学校に大挙して入学した時期があった。当時、ソウル高校と京畿高校に在職していた金元圭(キム・ウォンギュ)校長が、教え子たちに「学者になりたい者やいいところに就職したい者は、ソウル大学に行け。しかし国のために何かしたければ、陸士(陸軍士官学校)に行け」と勧めたという。金校長に感化されて士官学校に入学した生徒たちは、後に韓国軍の中枢を担い、社会の各分野に進出して韓国の近代化に大きく貢献した。

 今年、陸軍士官学校の生徒募集で、27年ぶりに志願者が最多を記録したという。競争率は実に22.1倍。この志願者の中から、男女合わせて275人の最終合格者が選ばれた。志願者の相当数は外国語高校や科学高校などの特殊目的高校出身で、内申1等級の生徒もざらにいたという。海軍・空軍士官学校も、競争率がそれぞれ27.2倍、25.7倍に達した。士官学校の競争率の高さは、青年層の就職難などを反映したものだという分析もあるが、およそ10年前に競争率が急落し、志願者の成績が低すぎて定員縮小を余儀なくされたころに比べれば、喜ばしいニュースには違いない。韓国軍関係者の間では「士官学校出身将校の資質が高まり、心配事が減った」という反応も出ている。

 とはいえ、士官学校の競争率の高さが、韓国軍の将校団全体の資質や水準の向上につながるという保証はない。現在、韓国陸軍の下級将校の主力となっている予備役将校訓練課程(ROTC)出身者(年間4000人程度)の場合、ソウルにある大学と地方大学の間で競争率が「二極化」している。最近になってやや改善の兆しが見られるものの、ソウル大学延世大学高麗大学などは定員をようやく満たすレベルで、それすら途中で辞める学生が多く、ROTCの学軍団(学生軍事教育団)を維持するのが困難なほどだ。これに対し地方大学では、ROTCの競争率が極めて高くなる様相を呈している。年間1000人程度を補充する学士将校は、そもそも募集定員を満たせていないのが実情だ。

 各種の国防改革関連会議では、下級将校の資質向上問題が必ず登場する。韓国陸軍のある幹部は先日「最近の若い将校には絶望している」と漏らした。兵営(軍隊の生活空間)で兵士を指導すべき下級将校が、兵士よりも大学修学能力試験(修能=日本のセンター試験に相当)の成績が悪く、下級将校が兵士たちを十分に統制できないため、兵営が古参兵によって牛耳られ軍紀上の事故が頻発しているという。下級将校の資質が全般的に低下しており「レベルの低い将校に、軍隊に行かせた子どもを安心して任せられるのか」という指摘も出ている。

 国防部(省に相当)は昨年、頭が良く資質に優れた多数の人材を下級将校に抜てきするため、ROTC出身者(学軍将校)の服務期間を短縮する案を積極的に検討した。現在は28カ月となっている学軍将校の服務期間を24カ月に短縮し、兵士の服務期間(21カ月)と同水準にすれば、優秀な人材が大挙して志願するだろうという判断からだ。しかし、学軍将校の服務期間を24カ月に短縮すれば、除隊する将校と新入将校の交代期間(訓練期間)に3カ月の空白が生じてしまい、韓国軍の人員運用に困難を来すとの反発が上がり、最終的に白紙と化した。

 下級将校の質を高めるために、学軍将校の服務期間を短縮すべきという案については賛否が分かれるが、最近になって、年に2回学軍将校を任官させれば、人的空白の問題は解消するという主張も出ている。士官学校の応募倍率が高くなるのは実に勇気づけられる現象だが、韓国軍将校団の基盤を成す学軍将校や学士将校の人員補充過程を改め、これらの将校の資質を向上させるための教育プログラムにも、関心を持つ必要がある。

鄭権鉉(チョン・グォンヒョン)社会部長

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/08/12/2012081200353.html

上の問題に比べれば、こっちは簡単ですね。

というか、これを国内の政治的文脈で把握する限り、対立軸を立てて問題化できるかどうかすら怪しいのでは…?

記事入力 : 2012/08/14 09:35
ロンドン五輪:「朴鍾佑の兵役免除、メダルはく奪でも検討」

IOCとは無関係な国内法の問題」与野党、特別法推進も


朴鍾佑パク・チョンウ)選手

 文化体育観光部(省に相当)の崔光植(チェ・グァンシク)長官は13日、ロンドン五輪で「独島(日本名・竹島)は韓国領」と書かれたボードを掲げ、銅メダルはく奪の危機にさらされているサッカー男子韓国代表朴鍾佑パク・チョンウ)選手=写真=について、「メダルをはく奪されるようなことはあってはならないが、もしそうなったとしても兵役特例や褒賞金はIOCの規定とは関係のない国内法の問題。兵務庁など関係機関と協議し、前向きな方向で検討する」と述べた。

 崔長官は同日、総合編成チャンネル「TV朝鮮」の『チャン・ソンミンの時事タンク』に出演、「現行の兵役法施行令には五輪3位以上またはアジア大会1位に兵役特例を与えるとなっているが、メダルに関する話はない」と述べた。そして「朴選手個人ではなくサッカー代表が3位になったので、兵務庁で肯定的な解釈をするものと思われる。朴選手は計画的にやったわけではなく、気分がかなり高揚している状態で観客が持っていたボードを受け取ったものなので、政治的な意図は全くない」と言った。

 与野党も「朴鍾佑救済」に乗り出した。与党セヌリ党黄祐呂(ファン・ウヨ)代表は「朴選手の行動を政治的行為だと見なすなら、国際オリンピック委員会IOC)は日本の主張に同調しているという誤解を招く可能性もある。朴選手の件では善処すべき」と語った。

 また、野党・民主党の安敏錫(アン・ミンソク)議員は「国民が望むなら、朴選手に褒賞を与えることができるよう、仮称『朴鍾佑特別法』制定を推進する」と明らかにした。

金慶和(キム・ギョンファ)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/08/14/2012081400649.html

この問題は、国際的な文脈において深刻化しているわけですから。そこへの対応には、国内的な文脈とのはざまで、今後も苦慮することになるでしょう。

Medal Denied to South Korean Soccer Player Over Political Sign - NYTimes_com

獨島문제로 '오버'하면 우리만 손해다! - 조갑제닷컴

【社説】五輪5位の国らしくスポーツ精神も成熟すべき=韓国 - Joongang Ilbo 中央日報

<五輪>メダル保留の朴種佑、観客から渡された紙を受け取って…(1) - Joongang Ilbo 中央日報

<五輪>メダル保留の朴種佑、観客から渡された紙を受け取って…(2) - Joongang Ilbo 中央日報

<五輪>IOC委員長「朴種佑は政治行為、旭日旗ユニフォームは…」- Joongang Ilbo 中央日報

<五輪>ロゲIOC委員長、韓国の中央日報と単独インタビュー(1) - Joongang Ilbo 中央日報

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サッカー独島問題 日本に謝罪はしていない=韓国協会 - Joongang Ilbo 中央日報