韓国の大学・大学生を取り巻く環境

前記事との関連で、昨今の大学生がどのような「現実」を見て休学しているか、うかがい知るための材料となりそうな記事をいくつか。

いずれも、驚くべき事実というよりは、「まあそうでしょうね」という事実です。

記事入力 : 2013/01/05 10:55
「貧乏人は一生貧乏」 ソウル大卒の若き専門職の嘆き

 昨年12月、ソウル大学のインターネットコミュニティーに、専門職に従事する卒業生の投稿が載った。「これだけ苦労しても、貧しさから抜け出すのは難しい。周囲の人たちは、専門職なら金をたくさん稼いでいるだろうと思って『おごってくれ』とたわごとを言うが、昔の医師・弁護士とは違う。貧困家庭出身の20−30代の専門職は金持ちになれるのだろうか」

 貧困家庭の出身ながらも自力で生計を立てられるようになった男性、いわゆる「ケリョンナム(小川〈ケチョン〉から竜〈リョン〉になった男〈ナム〉)」の悲哀は続く。ある卒業生は「(現役の)専門職どころか専門職のおじいさんになっても、銀のさじをくわえて生まれてきた子どもの、爪の垢にすら劣る」と書き込んだ。また「小川から竜が生まれる時代は既に終わった」という卒業生の書き込みもあった。ソウル大学のコミュニティーは、在学生だけでなく社会に出た卒業生も利用できる。

 ソウル大学社会学科の鄭根埴(チョン・グンシク)教授は「貧しい人の成功神話が少なくなったのは、韓国社会が、本人の努力で移動可能な『階級社会』ではなく、両親の財産が子どもの暮らしを左右する『身分社会』になる兆しを示しているのかもしれない」と語った。

 しかし、こうした卒業生たちの悲観的な書き込みに同意できないという意見も多い。あるソウル大生は、年俸を職業選択の唯一の基準と考えるような意見を批判し「世の中を非難するなと言うつもりはないが、あまり憂鬱(ゆううつ)にならず、自分が得意なことをやろう。本を書いたり企業を引っ張ったりしている皆さんが、うまくできることは多い」と主張した。「金持ちになりたくて仕事に就くわけではないのに、金持ちのつま先にも及ばないといって自暴自棄になっていいのだろうか」という自省もあった。

 ソウル大学のある教授は「ソウル大学出身の専門職は、それでも上位1%以内の『選ばれた少数』だ。最近の地方大学出身者は、就職そのものが不可能だと叫んでいるのに、高所得の名門大学出身者のこうした訴えは、多くの人々に違和感を抱かせるだけ。金が第一という世の中を反映しているようで苦々しい」と語った。

ウォン・ソンウ記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/01/05/2013010500441.html

現職判・検事、大元(テウォン)外国語高校出身が京畿(キョンギ)高の2倍
登録 : 2013.01.07 23:31 修正 : 2013.01.08 01:42

弁護士まで含めればそれぞれ460人
判事数は外国語高校が1〜3位 席巻


大元外国語高校

大元外高出身の現職判検事数が京畿高出身より2倍以上多いことが分かった。

 7日、法律新聞社の‘2013年版韓国法曹人大観’を見れば、大元外高出身の現職判検事は129人で京畿高(55人)をはるかに上回った。 弁護士まで含めた全体法曹人2万1717人の中では大元外高と京畿高出身が460人で全く同数だった。 最近大元外高は法曹人を最も多く輩出しており、今年は京畿高を上回るものと見られる。

 3〜5位は慶北(キョンブク)高校(315人),全州高(278人),ソウル高(258人)の順だった。 漢栄(ハニョン)外高が225人で6位を占め初めて10位圏に名を掲げた。 光州(クァンジュ)第一高(216人),大田(テジョン)高(203人),順天(スンチョン)高(199人)と景福(キョンボク)高(171人)も10位圏に入った。

 現職判検事に限れば外国語高校の優勢が目立つ。 判事は大元外高(85人),漢栄外高(43人),明徳(ミョンドク)外高(39人)が揃って1〜3位を占め、京畿高は33人で4位に留まった。 検事も大元外高出身が44人で最も多かった。 2位は順天高(31人)が占めており、漢栄外高・慶北高校・京畿高が22人で共同3位であった。

 全体法曹人の中で女性の比率は2009年16.3%(2885人)から今年は20.7%(4486人)に増えた。 昨年初めて輩出された法学専門大学院(ロースクール)出身者だけを見れば女性が41%(595人)に達した。

キム・ウォンチョル記者

韓国語原文入力:2013/01/07 21:31
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/568693.html 訳J.S(825字)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/13722.html

‘留学派 業務引継委員会’外国学位 18人…1人除いて米国派
登録 : 2013.01.07 20:53 修正 : 2013.01.08 01:28

 朴槿恵(パク・クネ)当選人の大統領職引継委員会引継委員は留学派出身、その中でも米国留学派が絶対多数であることが分かった。


 引継委員24人の内、外国で修士または博士課程を終えた人々が18人にも及び、この内の17人は米国で勉強をした。 雇用福祉分科のアン・サンフン委員(ソウル大教授)はスウェーデン(ウプサルラ大博士)に留学した。 今回の業務引継ぎ委員会に教授出身が多い中で、国内の大学に米国留学派の教授が大多数である現実が反映されたものと見られる。

 留学に行っていない人々はハン・グァンオク国民大統合委員長とキム・ジャンス前国防長官、パク・フンソク光州(クァンジュ)商工会議所会長らだった。 学界要人ではオク・ドンソク仁川(インチョン)大教授(ソウル大)が唯一の国内派だ。 法曹界出身のイ・ヘジン東亜(トンア)大ロースクール教授(釜山大)と言論界出身のユン・チャンジュン スポークスマン(高麗大)も外国大学の学位はない。 引継委員24人の内、博士が全体の71%にあたる17人(米国15,スウェーデン1,国内1)に達して、今回の業務引継委員会は‘博士業務引継委員会’と呼ばれるほどだ。

キム・ウェヒョン記者

韓国語原文入力:2013/01/07 20:00
http://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/568636.html 訳J.S(642字)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/13715.html