先日の産経新聞に続き、朝日新聞もこのテーマを取り上げています。
こちらの記事では、「ガンバ大阪の動員力」の中身まで言及があります。「目当ては代表選手」と。ま、そらーそうでしょう。
しかしこうしてみると、アウェイでのグッズ売り上げってのも、なかなか馬鹿にならない数字ですね。
ガンバ人気、J2盛況 目当ては代表選手、入場券完売のクラブも サッカー
4月21日の富山―ガ大阪戦、ハーフタイムにMF遠藤が引き揚げる際には、多くの人が写真を撮って声援を送った今季初めてJ2に降格したガ大阪が、行く先々で1万人を超える観客を集め、J2の活況に一役買っている。迎える各クラブは、軒並み今季最多の入場者数を記録。「ガンバ人気」にあやかり、新たなファンを獲得する機会と歓迎する。
4月21日に本拠でガ大阪を迎えた富山。10日前には、クラブ史上初めてチケットが完売していた。当日は気温7度、試合前まで雨が続くなど悪条件。それでも、普段はほとんど人が入らないというバックスタンドまで大入り。過去最多の1万3639人を集めた。
今季、ガ大阪のアウェーでの平均観客数は1万6千人超。ホームでの約1万3千人を上回る。過去にも浦和やFC東京といった集客力のあるクラブがJ2で戦った。両クラブはホームでの入場者数の方が多く、さらにサポーターがアウェーまで大挙する状態だった。対して、敵地まで遠征するガ大阪サポーターはそれほど多くない。各地で地元の人がスタジアムを訪れている点に違いがある。
■子供ら「えんどー」
最大の理由は、日本代表MF遠藤らの存在だ。遠藤がCKに向かうと、近くのスタンドに子どもたちが一斉に集まり、カメラを片手に「えんどー」「こっち向いて」と声援を飛ばす。そんな光景が富山のほか、長崎でもみられた。
4月中旬に対戦した山形の中井川ゼネラルマネジャーは「なかなか代表戦がない地方で、日本代表の中心選手を見られる。いわゆる『ライト層』や近隣県の代表ファンも来てくれた」。現在の代表は海外クラブ所属の選手が多く、間近に見られる機会が少ないこともある。別のJ2クラブ関係者は「コンフェデ杯で代表組が抜ける6月は、ホームでのガンバ戦が組まれてほしくない。そう日程発表のときは祈っていた」と明かす。
■グッズ収入100万円
入場料収入はホームチームに入るが、ガ大阪にとってもメリットはある。敵地ではグッズ売り場を出店。売り上げは、初めて訪れた地では軒並み100万円を超える。富山では約280万円と大盛況。また、今季からパナホームが練習着のスポンサーについた(推定500万円)。ガ大阪の野呂社長は「営業活動が手薄な地方にチームが行脚するからと、手を挙げてもらえた。チームもスポンサーも、新規顧客開拓の1年です」。
もっとも、各クラブはこれは一過性のものと理解している。富山の広報担当者が言う。「強豪相手に面白い試合をして、『地元のチームもやるじゃないか』とうちのファンにつなげる。その機会にすることが一番大事です」
(藤木健)
■ガ大阪の遠征先での観客数(第13節時点)
観客数 ガ大阪戦以外の平均観客数
3月10日 長崎 1万8153人(クラブ記録) 3704人
20日 熊本 1万1874人 6096人
31日 札幌 1万7020人 9877人
4月14日 山形 1万7223人 6081人
21日 富山 1万3639人(クラブ記録) 3844人
5月 6日 神戸 2万3012人 8743人
ちなみに、富山でのカターレ富山‐ガンバ大阪戦の雰囲気は、こちらによくレポートされています。
これを見る限りではやはり、アウェイのスタジアムをホームのようにしてしまうほどのサポーターが行っているというわけでは、ないようですね。