秋夕休みのソウル顕忠院

ここも継続的な観察対象です。

国立墓地の総本山と言っても過言ではないソウル顕忠院も、通っているといろいろ変化が目につきます。


新築されて、地図やパンフレットだけでなく、各種エリア別のリーフレットまで完備された総合民願室とか。



以前にはなかった場所に建っている肉弾十勇士顕忠碑とか。


何だかやたらと詳細になってかえって訳が分からんことになっている案内表示とか。

「護国兄弟」とか「護国父子」だとかいった、新たに編成された象徴的墓地スポットの創出とか。







ここでもまた、スマホのシステムが導入されていたりとか。

まあいろいろと話題はあるのですが、中でもホットだったのが、納骨堂である「忠魂堂」の横に、第2納骨堂の建設が進んでいたことです。



いえ、そのこと自体は、時代の趨勢としてむしろ当然の成り行きなのです。ただ、ソウル顕忠院の忠魂堂は、2005年8月31日に竣工したにもかかわらず、8年過ぎた現在に至ってもなお、受け入れの余裕が充分過ぎるほどに残っている状況です。


もちろん、こちらに納骨されている方は相当数いますし、秋夕の参拝でも賑わいを見せてはいるのですが、空いている納骨壇や、また納骨壇の設置すら終わっていない部屋もまだかなりあります。これが分譲マンションなら、採算ラインには程遠いと思われます*1



とりわけ惨憺たる状況なのが納骨堂の周囲にある屋外納骨壇で、見る限り、これだけあって入居率はゼロだと思われます。今後ここも利用してもらうつもりなら、中の骨壺が見える透明アクリル扉の導入など、何らかのテコ入れが必要かもしれません。




屋外納骨壇のみで構成されている利川護国院への入居が順調に進んでいるように見える一方、このソウル顕忠院での納骨堂への入居のこの進まなさぶりは、以前からのことです。が、それにしてもちょっと目立ちます。理由があるのかないのか、もう少し考えてみることにします。

ともあれ、このソウル顕忠院、朴槿恵政権下では李明博政権以上に予算が投入される可能性が高いと思われるだけに、さらにその変化を見守っていく価値はありそうです。

*1:これが「人気物件」なら移転を余儀なくされるであろう、発掘された無名戦士の遺骨も、一般の納骨者とは区別された1階の一区画に場所を与えられて、個別に収められています。