光州の518番市内バス

5月18日を前にして、こちらの表題のことで検索して来られる方がおられたので見てみると、ハンギョレにこんな記事が出ていたのですね。

このバスについては、最近ではとりあえずこんな記事を書いています。

d.hatena.ne.jp

この市内バスは何度も乗っていますので、その記録もちらほら残しています。

d.hatena.ne.jp

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ところで、この記者さんは「運行3年目」とか書いていますけど、私が初めてこの路線に乗ったは6年も前、2009年のことです。同じ内容を報じている「アジア経済」紙にはその記述はありませんし、ハンギョレの記者さんの勘違いではないでしょうか。もっと前から運行してますよ、この路線は…。

‘518버스에 실린 사연’을 아시나요 - 아시아경제

そもそも、もちろん民主化運動の象徴として運行している側面もありますけど、新旧都心を貫いて、光州駅・全南大・マルバウ市場から永楽公園のある郊外まで走っているこの路線は、日常的には生活路線の一つ、沿線市民の足として利用されています。別に、象徴的意味合いだけで維持されているわけではありません。

「五月の光州」行き518番バスをご存知ですか?
登録 : 2015.05.14 23:51 修正 : 2015.05.15 07:28

光州新都心〜旧都心 3年前から運行
全羅南道庁・5・18旧墓地などに立ち寄る
“80年光州”探訪 1年に88万人が利用


518番光州市内バス=資料写真//ハンギョレ新聞社

 光州(クァンジュ)新都心と旧都心の間には518番市内バスが通う。 このバスは他の路線に比べて屈曲が激しく、距離も長くて全く収益は出せない。 だが、光州市はこのバスを3年前から維持している。 市民に愛されるこのバスにはどんな事情があるのだろうか。

 光州市教育庁は14日、5・18民主化運動35周年を控え、小中高生の学習用に動画『518バスに乗せられた事情』を製作したと明らかにした。この動画は、光州市教育情報院のホームページ(gebs.gen.go.kr/cmd)の公開講演室に企画映像資料として紹介されている。 聴覚障害者のために手話篇も製作された。

 9分間の動画には、518番バスに乗って「五月の光州」の現場を見て回る場面が含まれている。 当初に軍部隊が駐留した尚武(サンム)地区から市民軍の根拠地であった錦南路(クムナムノ)を経て、犠牲者が安置された5・18墓地までの33.4キロメートル区間を紹介する。 この行程で1980年5・18民主化運動の背景と意義、被害と史跡などを自然に紹介する。

 このバス路線には5・18史跡26カ所のうち、軍の駐屯地であった尚武台の法廷・監獄をはじめ、旧全羅南道庁と5・18民主広場、光州駅、光州刑務所、5・18旧墓地など、主要史跡10カ所余が含まれている。

 この路線は巡礼客に五月史跡を案内した奉仕団体「五月の光」が提案し、光州市が“都市の象徴”として受け入れ作られた。 バスは年間88万人が利用しているが、売上は運送原価の73%に留まっている。 市の公共交通課ユン・ソンウク氏は「都市を象徴する路線として運営している。 外部の人や生徒たちが大きな負担なく5・18の現場を見て回れるように有用な交通手段」と紹介した。

 キム・チェファ光州市教育情報院長は「518番バスは今も25分間隔で運行している。見覚えのあるバスを登場させて、都市の正しい歴史を教え、生徒たちに自負心を養わせたかった」と話した。

アン・クァノク記者

韓国語原文入力:2015-05-14 20:16
http://www.hani.co.kr/arti/society/area/691299.html 訳J.S(1053字)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/20665.html

で、その動画はこちらにあります。教育用なだけあって、わかりやすい作りになっています。せっかくですから、YouTubeにもアップしたらええのやないですかね。

http://gebs.gen.go.kr/cmd
http://gebs.gen.go.kr/www/cmd.do?opencode=pg_0413&boper=view&bnum=27649