こちらの続きです。
幸州山城は、いわゆる「壬辰倭乱」、文禄・慶長の役における「幸州大捷」に関わる史跡なわけです。
文禄・慶長の役 - Wikipedia
幸州山城の戦い - Wikipedia
幸州(へンジュ)大捷の記録画 | 전쟁기념관
www.konest.com
www.seoulnavi.com
www.youtube.com
なので、歴史的に興味深いスポットであることは間違いありません。ただし、結論から言えば、そういう視点からはあんまり面白くないところになっているような気もします。
上の説明にも見えるんですが、全体として伝わってくるのは、16世紀末というよりも、1970-80年代の雰囲気です。
いえ、それはそれで別にいいんですけど。そういう見方をすれば、それなりに見どころはあるわけで。
入り口すぐのこの銅像とか、権慄将軍のものであることもさることながら、この手の銅像を数多く手がけた金世中氏の最晩年の作品であることに注目です。
「幸州大捷」と言えば、権慄将軍とともに有名なのがこの場面でしょう。これが由来となって、韓国ではエプロンのことを「幸州チマ」と呼ぶのだという俗説もあるとか*1。
で、ここから山城の頂上まで向かう間に、忠荘祠と大捷記念館、それから土城に分かれる道があります。忠荘祠と大捷記念館には道を上る途中で立ち寄り、土城は頂上から下るのが楽でいいでしょう。
肝心の頂上は、大きくそそり立つ「幸州大捷碑」を中心に、1970年代感溢れる歴史記念エリアとなっています。が、見どころはそれだけではなく、小高い山城から見下ろす周囲の眺望はなかなかのものです。
…でまあ、ここまでは実は本来、前座だったんですよねえ。
ホントの目的地はその先、幸州山城と漢江との間にある共同墓地。
경기도 고양 추천여행 – 고양시 행주산성 누리길_행주산성공원_메타세콰이아길_원조국수집_짧고 강한 코스_때묻지 않은 원시림 같은 눈물나게 아름다운 석양과 야경을 마주하는 곳
고양누리길 5코스 ㅡ 고양 행주산성 역사 누리길(덕양산) : 네이버 블로그
幸州山城:高陽(幸州)ヌリキル|ミレロ日記
そこに行くには、幸州山城からトレッキングコースとなっているヌリキルに下りないといけないのです。
しかし、ヌリキルに少し足を踏み入れたところで、草深い往く手にはハチの羽音がブンブン聞こえます。とても踏破できそうになく、今回は断念しました。どうやら再訪するのは冬のほうがよさそうです。
*1:実際には、「행주치마」の「행주」は「布巾」の意味で「幸州」ではなく、「행주치마」という言葉も幸州大捷以前からあるということで、この俗説は「同音語の語呂合わせに過ぎない」と否定されているようです。→ 행주치마 어원은 행주대첩이 아니래요 - 프리미엄조선