朴槿恵政権の「国定歴史教科書」、事実上の頓挫へ

まあ、事態の流れを読めば、だいたい予想のつく流れであったと思います。

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こうなると、そこに何が書いてあろうが、この国定教科書が教育の現場に持ち込まれることはほぼないでしょう。後世への影響は、「そこに書かれたこと」とは別のところから主に生じることになるはずです。

国定歴史教科書に「慰安婦親日派」記述強化=韓国
2017/01/31 13:09 KST

【ソウル聯合ニュース】韓国で2018年に導入される予定の中高校の国定歴史教科書の内容について、旧日本軍の慰安婦や植民地時代の親日派の行為に関する記述が強化されたことが分かった。

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韓国の歴史教科書=(聯合ニュースTV提供)

 韓国の教育部は31日、記者会見を開いて検定歴史教科書の執筆基準と国定教科書の最終版の内容を発表した。

 朴槿恵(パク・クネ)政権は現行の教科書を「左派的」として、歴史教科書の国定化を重要課題の一つとして進めてきたが、市民団体や野党などは強く反発してきた。

 教育部は昨年11月に国定歴史教科書の検討用見本を公開し、現場の教師や学者、専門家、一般市民など各界の意見を集めた。国定歴史教科書が日本の植民地支配を美化しているという批判が出たことや、昨年12月に国会で朴大統領の弾劾訴追案が可決され職務停止中であることを受け、同部は国定教科書の導入時期を17年から18年に延期するとともに、中高校が国定教科書1種と複数の検定教科書の中から採択して使用できるようにした。

 検定教科書の執筆基準は今年新たにまとめる内容の記述範囲や方向などを示す「ガイドライン」となる。最大の争点だった韓国の建国時期と関連し、教育部は「大韓民国樹立」と「大韓民国政府樹立」の両方を使用できるようにした。

 同問題をめぐっては、日本による植民地時代だった1919年に中国・上海に設置された臨時政府を建国時期に認めるよう求める声が出ていた。

 「8.15光復(日本による植民地支配からの解放)以降展開された大韓民国の樹立過程を把握する」とした執筆基準は国定教科書の編纂基準と同様だが、「留意事項」に「大韓民国発足に対し、大韓民国樹立、大韓民国政府樹立などで表現する多様な見解があることに留意する」との文言を追加した。

 一方、最終版の国定歴史教科書では、日本による植民地時代の親日行為(反民族的行為)を5つの類型に分類して具体的に記述した。

 また旧日本軍の慰安婦問題について、韓国の市民団体が慰安婦問題の解決を求め毎週日本大使館前で行っている「水曜集会」が1000回を迎えたことを記念して「平和の少女像」を設置した事実や、旧日本軍により慰安婦が集団虐殺されたとする内容を追加するなど、記述を強化した。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20170131002200882

韓国国定歴史教科書の最終版を公開、親日派慰安婦の記述を強化
2017年01月31日14時50分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

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国定教科書の最終版。

韓国教育部が親日派親日行為や済州(チェジュ)4・3事件、慰安婦関連記述を強化した国定教科書の最終版を31日、確定・発表した。翌年から使う予定の検定教科書には「大韓民国樹立」や「大韓民国政府樹立」という用語をいずれも使っており、独島(ドクト、日本名・竹島)が韓国の領土という点も明確にした。

歴史教科書の最終版には済州4・3事件当時、罪のない犠牲者が発生し、この事件に対する真相究明への努力があったことを留意点として提示した。セマウル運動についても「限界点を指摘する見解もあることに留意する」という内容を追加した。

教育部は、旧日本軍による「慰安婦」被害者に関連した記述の中で「水曜デモ」1000回を記念して設置した平和の少女像や旧日本軍による「慰安婦」集団虐殺の事例を本文に新たに明示することで「慰安婦」関連記述をより強化した。

また、日本の独島領有権に関する歴史のわい曲に積極的に対応するため、検定教科書の執筆基準に「独島が韓国固有の領土という事実を客観的に証明できる資料を紹介し、独島は韓国固有の領土であり、紛争地域ではないという点」を明らかにした。

教育部は、新しい歴史教科書の導入時期を2017年から2018年に延期した。2018学年度からは各学校が国定教科書と検定教科書の中で自主的に選択できるように、国・検定混用体制に転換する方針を発表した。

http://japanese.joins.com/article/247/225247.html

後に残るのは、その流れを覆すには程遠い小細工と、一連のから騒ぎの後始末という生産性のあまりない仕事のみ、と。

こうした事態を引き起こした張本人がそうした仕事を引き受けることは決してないでしょうから、投げ出された後を継いだ他の誰かが最後はやることになるでしょう。

国定歴史教科書を2018年の検定と混用
Posted December. 28, 2016 08:24, Updated December. 28, 2016 08:27

李俊植(イ・ジュンシク)社会副首相兼教育部長官は、来年、国定歴史教科書を施行しようとしていた方針を1年間猶予し、2018学年度から検定教科書と混用すると、27日明らかにした。その代わり、2017学年度は、国定教科書を希望するすべての学校を研究学校に指定し、主教材として使わせ、ほかの学校は従来の検定教科書を再び使わせる方針だ。

これを受け、朴槿恵(パク・クンヘ)政権が力を入れてきた歴史教科書の国定化方針は撤回され、2018学年度の国定教科書使用如何の決定は、次期政府に渡されることになった。

李副首相は同日、政府世宗(セジョン)庁舎でブリーフィングを行い、「国定教科書廃止についての意見もあるが、少なからぬ国民が前向きな評価をしていることも考慮した」と言い、「国定のみ使うことを問題視する意見が最も多いので、混用体制で多様性を強調した」と説明した。
否定的な世論を考慮して、国定教科書の全面施行は見合わせたものの、希望する学校は先に使わせ、検定教科書と混用したいという「二股」流の対策を打ち出したことになる。これについて、国定教科書を完全廃棄したのではないという名分を生かす一方で、反対論者らの批判も避けるための急場しのぎという指摘が出ている。研究学校の指定や国会に提出された国定歴史教科書の廃棄法案を巡る議論などが絡んで、生徒たちの混乱のみ膨らむことになるだろうという批判も持ち上がっている。

教育部は、2018学年度から各学校が、国定教科書と2015改正教育課程に基づいて新たに開発される検定教科書のうち、選択できるよう大統領令(「教科用図書に関する規定」)を改正する一方、関連規定を見直して、検定図書の開発期間を1年6か月から1年に短縮する計画だ。

崔예나

http://japanese.donga.com/3/all/27/813043/1

次期政権に渡された国定教科書…「事実上、廃棄の手続きへ」=韓国(1)
2016年12月28日11時08分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

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李俊植社会副首相兼教育部長官が27日、政府世宗庁舎で記者会見を開き、「安定した教育が行われる方法が国定教科書の1年猶予後、国・検定教科書の混用だと考えた」と述べた

韓国政府が来年からすべての中高校で国定歴史教科書を使わせようとした計画を撤回した。適用時点を2018年でに1年の猶予期間を設けて各学校に国定・検定教科書の中で選択させるということだ。これは教科書の運命を次期政府に渡したもので、一部では事実上廃棄の手続きに入っているのではないかという声も出ている。

教育部は27日、このような内容の「正しい歴史教科書」(国定教科書)の現場適用方針を発表した。まず、来年は現行通りに各学校で既存の検定教科書を使うことになる。ただ、来年も国定教科書の使用を希望する学校は「研究学校」に指定し、試験的運用を続けていく方針だ。2018年には、学校が国定と検定の中から教科書を選択する「国・検定混用」を推進する。これを受け、各出版社は2018年から中高校に適用される新教育過程(2015改正教育過程)に合わせて新しい検定教科書を作らなければならない。

また、教育部は国・検定混用のために施行令も変えることにした。現行教科用図書に関する規定(大統領令)によると、国定教科書があれば必ず国定教科書のみを使わなければならない。教育部は規定を改正して国定と検定を一緒に使えるようにする計画だ。また、検定教科書の開発期間を最低1年6カ月から1年に短縮し、2018年3月までに開発する方針だ。

教育部が国定教科書の強行方針を撤回したのは、反対世論のためだった。李俊植(イ・ジュンシク)社会副首相兼教育部長官はこの日、「国民・国会・教育監・市民団体などの意見を総合的に考慮した」とし「教育現場で混乱があってはならないという考えで(1年猶予を)決めた」と明らかにした。教育部のある関係者は「熱心に開発した教科書を直ちに廃棄することも、国民と政界の反対を無視することもできないことから出た苦肉の策」と説明した。また、「混用になると、国定教科書が検定教科書と競争しながら教科書の質を高めることができるだろうとの考えも反映された」と付け加えた。

http://japanese.joins.com/article/035/224035.html

次期政権に渡された国定教科書…「事実上、廃棄の手続きへ」=韓国(2)
2016年12月28日11時08分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

教育界では事実上、廃棄の手続きにつながるという見方も出ている。野党はもちろん、与党ですら国定教科書に対する反応が否定的であるためだ。韓国教員団体総連合会(教総)のキム・ドンソク報道官は「学校現場の声を考慮して悩んだ末に下した決定なので評価する価値はある」としつつも「バトンが次期政府へ渡っただけに政権交代の時、自然と国定教科書は廃棄になるだろう」と話した。

国定教科書が「早期廃棄」になる可能性もある。国会で係留中の「国定教科書禁止法(歴史教科用図書の多様性保障に関する特別法)」が来年2月に成立する可能性があるからだ。国会の教育文化体育観光委員会所属の野党3党の議員らはこの日、「(教育部発表は)事実上、国定化を強硬しようとする企み」とし、「国定教科書禁止法を速かに処理する」と明らかにした。

学校に選択権が移るといっても、学校が国定教科書に背を背けることで国定教科書の普及も難航するだろうという観測も出ている。これまで国定教科書を肯定的に評価してきた大韓私立中高校校長のパク・ジェリョン会長も「強制でない選択なら、状況は変わり得る。あえて使う必要はあるのかと疑問を投げかける学校がもっと増えるだろう」と話した。

一部では、試験運営や国・検定混用が学校現場の混乱をあおりかねないとの懸念の声も出ている。2014年、ニューライト系学者が執筆した教科書会社「教学社」の教科書が問題となり、採択率0%を記録した事態が再現する可能性があるということだ。国定化を批判してきた徳星(トクソン)女子大学史学科の韓相権(ハン・サングォン)教授は「結局のところ、政府が学校現場に葛藤を押し付けたものとみる」と指摘した。保守陣営からも批判の声が出ている。国定教科書を擁護してきた公州(コンジュ)大学歴史学科のイ・ミョンヒ教授は「政府が当初、国定教科書を推進する哲学を明かすことができず、世論の顔色をうかがっていたところ、結局、便法を講じて国定教科書を書かせる誤った方法を取った」と批判した。

http://japanese.joins.com/article/036/224036.html