甲子園・開幕初日に登場した彦根東・波佐見・東筑

一日の順延の後に開幕した夏の甲子園。開会式直後からここで取り上げた彦根東・波佐見・東筑が相次いで登場しました。逆転サヨナラで甲子園で初勝利を挙げた彦根東と九州勢の2校と、勝敗は明暗分かれましたけど、彦根東と波佐見の熱戦は言うに及ばず、最後は済美に突き放された東筑も迫力ある打撃を見せて、福岡代表としての出場がフロックではないところを見せていましたよ。

初日からこれですから、今年も素晴らしい試合が見れそうです。

彦根東サヨナラ逆転「赤備え」応援団に初勝利届ける
[2017年8月8日15時45分]

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9回裏彦根東2死一、二塁、彦根東・岩本道徳の右前適時打でサヨナラの生還を果たす原晟也(撮影・上田博志)

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サヨナラ勝利し、大応援団に向かって駆けだす彦根東ナイン(撮影・田崎高広)

全国高校野球選手権彦根東6-5波佐見>◇8日◇1回戦

 彦根東(滋賀)がサヨナラ逆転勝ちで、甲子園初白星をあげた。

 4-5で迎えた9回。代打の松井拓真投手(3年)の内野安打から1死一、三塁の好機をつくり、三ゴロの間に生還し5-5の同点に。なおも2死二塁から四球、最後は4番岩本道徳内野手(3年)の右前適時打でサヨナラの走者が生還した。

 この日全打席まで4打数無安打だった岩本は「同点だったので、凡退しても次の回があると思って、思い切って振れた」とフルスイングでサヨナラ勝ちを決めた。村中隆之監督(49)も「『頼むから』と見守るしかなかった」と祈る気持ちで見守っていた。

 劇的な結末で手に入れた甲子園初勝利。岩本は「今度はスタンドの皆さんが安心できるようにしたい」と笑った。赤い帽子、赤いTシャツ、赤いタオル、赤いうちわと「赤備え」の応援団に次は2勝目を届けるつもりだ。

https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1868962.html

波佐見は逆転サヨナラ負け「頑張ってくれた」
[2017年8月8日15時12分]

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波佐見対彦根東 2回表波佐見無死、右中間へ大会1号本塁打を放つ波佐見・内野裕太(撮影・上田博志)

全国高校野球選手権彦根東6-5波佐見>◇8日◇1回戦

 波佐見(長崎)が開幕戦で逆転サヨナラ負けを喫した。

 1点リードで迎えた9回に粘投していた先発の隅田知一郎投手(3年)が同点に追いつかれ、最後は2番手の村川竜也投手(3年)がサヨナラ打を浴びた。隅田は「やってきたことは出せた。投球に悔いはないです」と話し、村川竜は「打たれたのは僕の力不足」。得永健監督(48)は「選手はみんな頑張ってくれました」と振り返った。

 2回に大会第1号本塁打を放った2年生の4番内野裕太外野手は「もう1回(甲子園に)帰ってきます」と宣言していた。

https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1868944.html

東筑・石田涙止まらず…「またここで」石田新伝説を
[2017年8月9日10時55分 紙面から]

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済美に敗れ、チームメートに慰められながら引き揚げる東筑・石田(撮影・栗木一考)

全国高校野球選手権済美10-4東筑>◇8日◇1回戦

 福岡県内屈指の公立進学校、東筑が4-10で済美(愛媛)に完敗した。2年生エース石田旭昇(あきのり)投手が、7回2/3で10安打10失点(自責6)と大崩れ。同校6度目の甲子園で、うちエース4人が石田姓。4代目石田は悔し涙にくれ、伝説の続きは来年の第100回大会に持ち越された。

 石田の涙が止まらなかった。福岡大会は全7試合を1人で投げ抜いた。だがこの日の145球を含む粘投も及ばず、今夏通算981球で力尽きた。7回2/3で降板。今夏初の途中降板にガックリ下を向きベンチに戻った。それでも逆転を信じ最後までベンチの最前列で声をからした。敗者の三塁側。「(福岡大会は)いつも歌う側だったので初めて負けたんだと思い悔しかった」。熱い思いがあふれ出た。

 開会式に臨むバス移動中、全員で校歌を歌い、モチベーションを高めた。入場行進は「鳥肌が立ちました」と身震いするほど感動。気合十分だった。一方で周囲からは「『石田伝説』を塗り替えてほしい」と石田姓初の8強進出を期待された。「プレッシャーを自分で背負い気負わないことを意識したい」と引き締めてきたが、甲子園のマウンドは想像以上だった。

 青野浩彦監督(57)は「(石田は)いろんな重圧があったのかな」と思いやった。石田も「(試合直後から)いつもの自分じゃなく地に足がつかなかった。雰囲気にのまれてあたふたした」と福岡大会との別人を感じていた。

 1回、連続四死球や失策に暴投がからみ先制点を献上。3回も死球の走者を適時失策でかえされる悪循環。集中力を欠き、3回の登板ではロジンバッグをポケットに入れ忘れた。逆転で迎えた4回途中、雨で1時間15分中断した時は「集中して気持ちを高めた」と言う。だが5回1死一、三塁、2ボールから、甘い真ん中直球を投じてしまい、3ランを被弾。6回も2死一塁から決定的な2ランを浴びた。

 つらい甲子園初登板。「力の無さを感じさせられましたが、この悔しさをバネに踏ん張り、またここ(甲子園に)戻って悔しさを晴らしたい」。まだ2年生で来年は100回大会。リベンジで、石田新伝説を作る。【菊川光一】

https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1869373.html