釜山の「徴用工」像設置計画、警察がひとまず断念に追い込む。

なるほど、そう展開しましたか。

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この「徴用工」像の設置運動は、基本的に慰安婦少女像の後追いという性格を否応なしに持っていて、この釜山の計画も1年少し前の慰安婦少女像設置に至る経緯をなぞっています。そこでその「先例」がどのように学ばれ、生かされていくかはそれぞれの立場によって違いますし、先例を綺麗にトレースできるかできないかは、状況や条件の違いによって変わってきます。

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今のところ、運動側としてはやや思惑違いの展開かもしれません。ここまでの流れを見ると、警察や行政が今後譲歩を見せるとはなかなか考えにくいように思います。

でも、思い起こしてみれば、一昨年末の釜山日本総領事館前では、少女像の設置こそ黙過されたものの、像の前での式典開催は警察によってがっちり阻止されていました。そのへんのことを考えると、この状況もまあ、予想できなくもなかったといえるでしょう。それにあの時は、空前の盛り上がりを見せていた反朴槿恵デモのただなかで、少女像設置はそれと連動して人々の注目と支持を集めていました。今は文在寅政権ですからね、その辺のパワーや盛り上がりには格段の差がありますよ。

記事入力 : 2018/05/01 22:05
釜山の徴用工像設置ひとまず断念、デモ隊と警察は夜通し衝突
釜山日本総領事館前の徴用工像設置、警察が阻止
現場騒然、車線規制で市民生活に大きな影響

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 韓国の市民団体が1日午後、釜山の日本総領事館前に、日本による植民地時代に韓半島朝鮮半島)から強制徴用された労働者を象徴する像(以下、徴用工像)を設置する計画だったが、警察によって阻止された。市民団体は強制的に解散させられたが、その後も近くの公園で「親日勢力は去れ」などと叫びながら警察とにらみ合いを続け、午後5時ごろひとまず解散した。

■警察、銅像を何重にも取り囲み市民団体の接近を阻止

 徴用工像の設置を計画していたのは、全国民主労働組合総連盟(民主労総)釜山本部が主導する市民団体「積弊清算・社会大改革釜山運動本部」。同団体は1日午後2時ごろから日本総領事館(釜山市東区)近くでメーデーの記念集会を開き、同3時43分ごろから集会を終えた参加者約3000人が日本総領事館に向かい始めた。参加者らは総領事館から250メートルの地点まで行進を続けた。警察は約3000人を動員して総領事館への接近を阻止。警察は総領事館から100メートルの地点に規制線を張り「この線の中での集会やデモ、更新は禁止されており、違反した場合は処罰される可能性がある」と繰り返し警告した。デモ隊は規制線に近づき「道を開けろ」と叫んだが、警察は法に則った集会を開くよう放送で警告した。

 総領事館前に設置される予定だった徴用工像は、警察の警戒網から100メートル離れた歩道で警察が何重にも取り囲んだ。午前中には、徴用工像を日本総領事館前に移動しようとしたデモ隊と警察が衝突したが、警察はデモ隊を解散させる際に銅像を確保し、銅像に接する車道に車両3台でバリケードを築き、銅像を取り囲んで市民団体メンバーの接近を阻止した。

■デモ隊、午後5時ごろひとまず解散

 銅像の確保に失敗したデモ隊は午後4時40分ごろ、近くの公園に移動し「親日勢力は去れ。労働者像を設置させろ」と叫びながら集会を続けた。

 これに先立ち市民団体は前日の午後10時30分ごろ、フォークリフトを動員して徴用工像を日本総領事館前に運ぼうとしたが、総領事館から100メートル離れた与党「共に民主党」の党舎前で警察に制止された。団体は警察が「1日のメーデー記念大会の後、日本総領事館周辺でのデモ行進を規制する」と通告したため、前夜にゲリラ的に設置を強行しようとしたのだった。

 このときデモ隊およそ100人は1日未明まで警察約500人と夜通し対峙(たいじ)し、徴用工像設置を阻止しようとする警察を大声で非難しながら何度も警察ともみ合いになった。また、デモ隊は1日午前10時45分ごろにも警察と激しくぶつかり合った。警察はこれについて「デモ隊が総領事館から100メートル以内に進入しようとしたためで、連行者はいない」と説明した。デモ隊側は「徴用工像を設置するために平和な形で集まった市民を武力で鎮圧した」として、腕を折るなど複数の負傷者が出たと主張した。

 この日は大規模な集会によって、8車線道路の4車線が400-500メートルにわたって規制され、激しい渋滞を招いた。

釜山= 権慶勲(クォン・ギョンフン)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/05/01/2018050102419.html

記事入力 : 2018/04/30 22:10
釜山で徴用工像設置強行へ、専門家は「外交的な自殺行為」
市民団体、釜山の日本総領事館前に徴用工像の設置強行へ
設置なら日本との外交摩擦は必至
警察、集会・設置の阻止へ3000人投入
専門家「過去にとらわれ過ぎ、対立招くだけ」

 韓国の市民団体が5月1日、釜山の日本総領事館前に、日本による植民地時代に強制徴用された労働者を象徴する像(以下、徴用工像)の設置を強行する構えを見せている。徴用工像の設置を推進しているのは全国民主労働組合総連盟(民主労総)が主導する市民団体「積弊清算・社会大改革釜山運動本部」。同団体は昨年3月に徴用工像の設置を宣言し、募金を集めて銅像を制作した。韓国政府は「外交問題を引き起こす」としてはっきりと反対の意を示したものの、団体側はどこ吹く風だ。徴用工の問題は2005年、盧武鉉ノ・ムヒョン)政権当時「1965年韓日会談文書公開の後続対策に関する民官共同委員会」を通じ、既に終わった問題と結論付けられた。これを再び持ち出して韓日の摩擦を高めようとするのは韓国の外交的信頼度を低下させる自殺行為だとの指摘が出ている。

■外交部と釜山市は設置を認めず…市民団体は設置強行へ

 同団体はメーデーに当たる5月1日午後1時30分、釜山市東区の日本総領事館前で記者会見を開き、午後2時から労働者大会を開催する予定だ。労働者大会には民主労総釜山本部の組合員5000人と徴用工像の設置を支持する市民約1000人の計6000人が集まる予定だという。徴用工像は午後3時50分から設置される。

 釜山警察庁は、日本総領事館から100メートル以内での集会やデモの実施を禁じる方針を定め、1日には総領事館周辺に約3000人の要員を配置して徴用工像の設置を阻止する予定だ。しかし市民団体側は「徴用工像を設置する敷地の選択権は釜山市民にある」として設置を強行する構えだ。

 外交部(省に相当)、釜山市、東区は徴用工像の設置を認めない方針だ。過去にも設置されたケースはあったが、領事館前への設置は今回が初めてだ。これらの機関の関係者は4月24日、釜山で合同会議を開くなど緊張感に包まれている。外交部は同17日、釜山日本総領事館付近への徴用工像の設置について「外交公館の保護および関連する国際礼譲と慣行の面から適切ではなく、外交問題を招く可能性が高い」として、国立日帝強制動員歴史館(釜山市南区)など適切な場所に設置するのが望ましいとの公文書を釜山市、東区、民主労総釜山本部に送付した。

 釜山市も早々に、徴用工像設置に反対の立場を定め、国立日帝強制動員歴史館内への設置を市民団体側に促した。しかし釜山市によると「団体側は提案に対し全く聞く耳を持たなかった」という。

 釜山市東区は最近まで「法は国民感情には勝てない。民主労総が設置すると言うのなら、少女像のように設置を阻止する方法はない」との立場だった。しかし、設置強行の動きが加速すると、一転して設置を認めない方針を示した。

■専門家ら「過去にこだわりすぎて摩擦招くだけ」

 専門家らは徴用工像設置の動きについて、過去にとらわれ過ぎて未来を遮る行為だと指摘する。朝鮮通信使記録物の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界記憶遺産登録を韓日共同で推進した際の学術委員長だった姜南周(カン・ナムジュ)氏は「日本による強制徴用は忘れてはならない悪行だが、過去にとらわれて未来のために何もできず、対立ばかりしていては国家的に消耗するだけだ」と指摘した。東西大日本研究センターの趙世暎(チョ・セヨン)所長は「日本総領事館の目の前に徴用工像を設置すれば、韓国にとって必ず外交的な負担になる」として「韓国国民の一人として、より合理的な案を考えなければならない」と述べた。

 釜慶大のチェ・ゴンシク教授(日語日文学部)は「韓日間の外交問題などを考えると、時期や設置場所について韓日両国、政府と地方自治体、設置を進める市民団体の間でもう少し話し合いが必要だと思われる」と指摘した。

釜山= 朴柱栄(パク・チュヨン)記者 , 権慶勲(クォン・ギョンフン)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/04/30/2018043002717.html

記事入力 : 2018/04/30 23:04
増える徴用工像…ソウルの日本大使館前への設置は実現せず

 日本による植民地時代に強制徴用された労働者を象徴する像(以下、徴用工像)は現在、韓国国内の3か所に設置されている。全て昨年に設置された。ソウル市の竜山駅広場、仁川市の富平公園、済州島の済州港第2ふ頭沿岸旅客ターミナル前だ。5月1日には慶尚南道昌原市と釜山市にも設置される予定だ。釜山では日本総領事館前に設置が予定されており、日本の公館前に設置される初のケースになる。

 徴用工像の設置は、ほとんどが全国民主労働組合総連盟(民主労総)系の市民団体「積弊清算・社会大改革釜山運動本部」が進めてきた。韓国初の徴用工像は昨年8月12日、ソウルと仁川に設置された。ソウル市竜山駅広場の銅像は高さ2.1メートルで、日本の鉱山に徴用された労働者がつるはしを持って立つ姿を表している。韓国政府は銅像設置に敷地使用許可を出しておらず、銅像は無断で設置されたものだ。当初は昨年3月1日に設置する予定だったが、当時の朴槿恵(パク・クンヘ)政権は敷地の使用を認めなかった。その後文在寅(ムン・ジェイン)政権になってから政府が黙認する形で設置された。

 慶尚南道昌原市の徴用工像は、5月1日午後に設立される予定だ。銅像は高さ2.2メートルで、3人が背中合わせに立つ様子を表している。慶南地域の韓国労総・民主労総が設立を主導した。慶南道庁・慶南教育庁教育委員会に相当)が事業費の大半を支援し、昌原市庁が敷地を提供した。

 済州島の徴用工像は竜山駅の像と同じ形で、昨年12月7日に設置された。

 一方、徴用工像の設置が実現しなかったケースもある。昨年には市民団体が、ソウル市鍾路区の旧日本大使館前にある慰安婦を象徴する銅像「平和の少女像」の隣に徴用工像の設置を進めていたが、鍾路区の審議を通らなかった。同区の関係者は「少女像の隣に造形物を設置することは、歴史的事実とも合わず、政治・外交的な紛争を招く余地がある」と指摘した。

イ・ボルチャン記者 , アン・サンヒョン記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/04/30/2018043002750.html

上記は朝鮮日報の記事ですが、ハンギョレさんを見るとその立ち位置はやや違っています。とはいえ、朝鮮日報ほどではないにしても、ハンギョレの報道もまた運動サイドとは距離をとった「客観報道」的な書き方をしているように見えます。

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