【坡州の風景】2018年夏、龍尾里1墓地を歩く・その1:樹木葬4~5区域まで

今回、久々にソウル市立の墓地である龍尾里墓地に行ってきました。坡州市広灘面龍尾里にありますが、ソウル市立です。

公共交通でのソウルからのアクセスは現在、地下鉄3号線でヨンシンネ駅まで行き、そこから774番の市内バスに乗り換えるのがよいようです。

f:id:bluetears_osaka:20180906100519j:plain

龍尾里墓地には1墓地と2墓地があり、1墓地は一目では見渡せないほどの広大な土葬墓域と納骨堂・自然葬地を抱え、1墓地ほどではないにしても広い2墓地にも土葬墓域と納骨堂があります。

まず訪れたのが、1墓地の300区域に接する自然葬地や納骨堂が集中するエリア。774番バスだと、연대앞(「延大前」ではなく「連隊前」。バス停の表記はなぜか「釜大前」ならぬ「部隊前」)のバス停で降り、1.5キロほど舗装道を歩いて登ればその入り口にたどり着きます。以前と比べると、バス通りから墓地への登り口への三差路に面してコンビニがあったりして、時代の流れを若干感じます。

f:id:bluetears_osaka:20180906101437j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831094659j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831094916j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831095114j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831100121j:plain

ともかく、今回は、その入り口左手にある「樹木葬4~5区域」について。

f:id:bluetears_osaka:20180831100137j:plain

入り口は公園っぽいですが…。

f:id:bluetears_osaka:20180831100152j:plain

これが樹木葬地ですね。

f:id:bluetears_osaka:20180831100204j:plain

各樹木に添えられている木標が、それぞれの樹木に葬られている人々の名簿になっています。たぶん後の記事でも見ることになりますが、個人単位の墓標や碑石を拒否して排除して、集合タイプのものに置き換えることにソウル市は執念を燃やしているようです。この形式を「ソウルスタイル」と呼んでもいいかもしれません。

f:id:bluetears_osaka:20180831100238j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831100248j:plain

以上、報告終わり。あとはお墓番のにゃんことの戯れタイムです。

f:id:bluetears_osaka:20180831101303j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831101049j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831100751j:plain
f:id:bluetears_osaka:20180831100927j:plain

ああそういえば先月、中日新聞がこの墓地のことを紹介する記事を出していました。そこに出ている施設についても、いずれ紹介します。

www.chunichi.co.jp

樹木葬など自然葬急増 韓国

f:id:bluetears_osaka:20180906104123j:plain
骨つぼが納められた納骨堂。2階の棚は扉が透明、1階の棚は扉に名札が付けられている=京畿道坡州市の龍尾里墓地で

 墓といえば土葬による土まんじゅうが一般的だった韓国では、この二十年ほどで急速に火葬が進み、納骨堂が一般化。樹木葬や芝生に散骨する自然葬も増え、お墓事情は激変している。

 ソウル中心部から車で一時間余、京畿道坡州(キョンギドパジュ)市の緑豊かな山の一角に広がる龍尾里(ヨンミリ)墓地。一九三三年に開設されたソウル市中浪(チュンナン)区の忘憂里(マンウリ)墓地がいっぱいになり、市内で新たな共同墓地をつくるのは難しかったため、六三年にソウル市が整備した。九八年に土葬がなくなり、納骨堂などに埋葬するようになった。

 一見、ロッカールームのような納骨堂は、各スペースに一人ずつ骨つぼを安置。扉に故人の名前などが書かれている。教会などが運営する納骨堂もあり現在、最も一般的な形だが、最近は地域住民らの反対で新たに建設することが難しくなり、龍尾里墓地では樹木葬や自然葬に移行している。

f:id:bluetears_osaka:20180906104157j:plain
木の根元に散骨された樹木葬の墓=京畿道坡州市の龍尾里墓地で

 樹木葬は、松などの木の根元に十二~三十六人分の骨を埋め、故人の名前をまとめて掲げる。自然葬を含め、契約期間は四十年間で、その後は自然に戻るままに。費用は五十万ウォン(約四万九千円)で、人気の樹木葬は整備が追いつかない状況という。

 韓国では九四年に20・5%だった火葬率が二〇一六年には82・7%に。根強い儒教思想に基づく土葬から火葬への急激な変化はまず、土地不足によって火葬が奨励されたことから始まった。最近は、少子化で子どもが墓の世話をするとは限らず、自然葬が受け入れられるように。龍尾里墓地などを運営するソウル施設公団の李権柱(イグォンジュ)公園墓地管理所長(52)は「土葬の墓で草刈りなどの世話に来る若者は少ない」と指摘。何年も放置され、荒れた墓も少なくないという。「私も子どもが二人いるが、自然葬はいいと思う」と話した。

(ソウル・境田未緒、写真も)

http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2018081802000003.html