彦根と長浜の間の某所。数年ぶりに訪れた場所。
ここは、こんな何もないところではなかった。
ここには、のんびりした山羊と、人の良さそうなわんこと、「乾パンは、自分で砕いてから、こっちに持ってくるもんやで」と目で教えてくれる鶏たちと、話好きなちょっと変わったおっちゃんがいる管理小屋やら倉庫やらがあったはず。
あったはず…やと思う。狐が群で川沿いに降りてきて鶏を狙うって話、ここで確かに聞いたはず。
今となっては、そんな体験をしたことを裏付けるものは何もなくなっている。みんなあれからどうしたのか、知る術もない。
仕方ない。何も手がかりがないなりに、いろいろ思い出しながら、思い出の絶品タマゴサンドを食べよう。