日本赤十字の献血や『ビッグイシュー』の販売なんかもそうですけど、街頭活動ができないことで苦境に陥っている活動は、いくつもあります。
元通りの状況になることはしばらく考えられないので、当面は各自ができる限りでできるだけのことをするしかないです。
困窮する奨学生…募金活動できず“育英会”も危機
[2021/01/26 23:30]親を亡くした子どもたちを支援する『あしなが育英会』。去年は新型コロナウイルスの影響で、大規模な募金活動が中止となりました。例年なら集まるはずの募金や寄付金が得られていません。奨学金の財源が危機的な状況となっています。
静岡県の大学3年生・外山詢さん(21)は、4歳のときに父親を亡くし、母親と兄の3人で暮らしています。大学への進学をきっかけに、あしなが育英会の奨学金を受けています。さらに、飲食店のアルバイトも始め、生活費として入れています。しかし、コロナの影響でアルバイトが減り、収入が減ってきたといいます。
外山詢さん:「母の仕事は観光バスの運転手なので、ダイレクトに収入に影響が出ている。生活を切り詰めていくなかで、母のため息が増えて、それを見ていると、自分だけのんきに授業を受けていていいのかなというのは、何度か考えた」
外山さんのように、コロナの影響で収入が激減したという家庭は少なくありません。経済的事情から大学の中退を考えたり、大学への進学そのものをあきらめたりする学生もいます。
奨学金を支給する育英会も苦境に陥っています。あしなが育英会の資金の9割は、街頭募金や支援者からの寄付金。しかし、募金活動がコロナの影響でまったくできない状況です。
『あしなが育英会』玉井義臣会長:「街頭募金だけで1回2億円。呼び水になって約10倍の募金(寄付金)が入ってくる。去年の春・秋、今年の春もほぼ絶望的なので、3回、街頭募金がなくなると、相当、響くと思う」
去年、奨学金を受給した学生は7591人。貧困家庭の増加に伴い、奨学金を受ける学生も、年々、増え続けています。
『あしなが育英会』玉井義臣会長:「人々の心にあしなが募金が薄れていく。だから募金額も減っていく。危機的状況だと思う」
先週、外山さんが暮らす静岡県では、変異型のウイルスが確認され、独自の緊急事態宣言が発令されました。
外山詢さん:「アルバイト先が飲食店なので、お客さんの数も減っていて、シフトも減っている。(バイト代は)ほぼ50%、半分は減っている。母の仕事も減っている状況が続くと、このまま学校に通っていいのか、どうかという
不安はある」※『あしなが育英会』では、郵便局の口座で寄付金を受け付けています。
【口座番号】00140−1−541731また、育英会のホームページからも、随時寄付を受け付けています。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000205253.html