「光州5.18」観に行った

最近の韓流映画は宣伝の割りにはイマイチな観客動員のものが続いているように思うが、前後の回も含めて意外なほどにお客がいた。ほぼ9割の入りである。出だし好調なようで何より。

年齢層としてはやはり、1980年の記憶を同時代的に持っていると思しき方が目に付く。イジュンギよりも「光州事件」のほうがインパクトがあるようだ。

内容については、ここではもう何も言うまい。

ただ、韓国では聞き取れなかった会話や掛け合いの部分が字幕で確認できたのは当たり前として、全斗煥盧泰愚らが軍内で組織していた「ハナ会」のことをさりげなく示唆する台詞をアンソンギが口にしていたことが今回、印象に残った。韓国人にとっては誰しもピンと来る言い回しだろうが、日本ではよほど韓国に関心のある人しか気付かないかも知れない。パンフレットの解説(真鍋祐子・東大准教授)にも言及されてないし。

そういえば、この映画に関連して朝日新聞立命館大学の徐勝氏にインタビューしていた(まあ、お似合いの人選である)が、インタビュアーが「徐勝さんは光州事件の当時投獄されていましたが…」という質問をしていたのには、不謹慎ながら笑ってしまった。確かに、事件当時の刑務所内の雰囲気などを証言できる人は、徐勝氏を除けば日本国内にはほとんど見当たらないような気がするけれど…。