三星グループと成均館大学校
記事の趣旨からは少しずれますが、私の関心を惹いたのは下記のくだりです。
即戦力の人材育成ソウルから南に約40キロの水原(スウォン)市に、サムスン電子の「水原事業場」を訪ねた。
薄型テレビ1位、フラッシュメモリー1位、携帯電話2位――。展示施設の電子パネルには、主要製品・部品の世界シェアが誇らしげに表示されていた。
水原事業場はサムスンの1号工場で、現在は研究開発の拠点だ。東京ドーム約37個分の敷地で約2万5000人の社員が働く。
近くの成均館大の大学院「携帯電話学科」は、サムスンが授業料や生活費を負担し、就職も保証するといい、「名門のソウル大をけって入学した」という学生もいた。即戦力となる人材の育成は、強さを支える一策だ。
海外市場を熟知するため、中堅社員を各地に1年間派遣して文化理解に努めさせる制度を、もう20年も続けている。ブラジルに派遣された男性社員(37)は、「語学の習得に加え、現地で弁護士やアナウンサーなど幅広い人脈ができた」と胸を張った。
サムスンは2020年の売上高を現在の3・5倍にあたる4000億ドル(約37兆円)へと増やす目標を掲げている。「エネルギーや環境の分野を伸ばす」(李潤雨(イユヌ)・副会長)と事業拡大に貪欲(どんよく)だ。サムスン電子は今年、設備投資と研究開発費に過去最大となる総額26兆ウォン(約2兆1000億円)を投じる計画だ。投資額はパナソニックの10年度計画(約1兆円)の2倍超の規模となる。
http://www.yomiuri.co.jp/net/report/20100520-OYT8T00360.htm
成均館大学校と言えば、ソウルの大学路にある文系キャンパスがよく知られていますが、理系学部が集まる自然科学キャンパスは水原にあります*1。水原市といえば、三星電子の一大拠点です。
サムスンと成均館との関係については、ここで医科大学のことを書きました。携帯電話などほかの分野でも、そういうことをやってるんですね。
しかしその条件、なかなか凄いですねえ。一瞬、豊田工業大学のことを連想しましたけど、それともまたちょっと違うようです。
ことのついでに、成均館の水原キャンパスにまつわる面白いニュースが引っかかってきたのをクリップ。
*1:ソウルの地下鉄1号線に乗ると、水原駅の2つ手前に「成均館大」駅があります。