意図されざるミスリード?

立て続けになんだか不思議な記事を見かけたのでクリップ。

【韓フルタイム】ソウルに差し迫った脅威は皆無!メディアと国民の温度差は大きい?
2010年06月02日18時00分 / 提供:韓フルタイム


週刊誌『時事IN』(第142号)のテーマは戦争。

哨戒艦沈没が北朝鮮の魚雷によるものだとの調査結果が出たことで、国際社会における北朝鮮への非難は強まりをみせている。日本でも哨戒艦関連のニュースは連日報じられ、緊迫する朝鮮半島の様子がひしひしと伝わってくるが、実際ソウルの街の様子はどうなのだろうか。

時おり晴れ間がのぞく5月下旬。記者がソウルを訪れると、日本人や中国人の観光客でごった返し、街は夜遅くまでにぎわいをみせていた。ソウルでは先日、北朝鮮によるテロ攻撃を想定した「対テロ訓練」が市民を交えて実施されている。しかし、記者がソウルに滞在した間は、そのような状況に遭遇(そうぐう)することも、訓練をしたという話しも聞くことはなく、以前と変わらない活気あふれる街であった。

だが、韓国の多くのメディアが「朝鮮半島の戦争のシナリオ」「戦争の危機」などといった記事を連日報じているし、インターネットの掲示板などでは「6月始めに戦争が起きる」といったウワサは後を絶たたない。

街は平穏だが、もしかしたら、人々の心の中は戦争に対する恐怖でおびえているのではないだろうか?韓国人に戦争勃発のウワサがネットで流れていることについて聞いてみた。すると、「う〜ん、起こったら困るね〜」「6月は重要な用事があるんだけどなぁ」「中旬に結婚式があるから、するなら下旬にしてほしい」など冗談を交えながら答えてくれた。誰も実際に戦争が起こるなんて考えていないようで、もし起こってしまったらその時はその時。しょうがないんじゃない?といった感じのようだ。

ある女性は「メディアが騒ぎすぎているような気がする。そのせいで、むしろ国民の不安感情を煽(あお)っている」と話してくれた。どうやらメディアの報道と、市民の感情との温度差はとても大きいようである。

今のところ、韓国の治安を心配する必要はないと言える。しかし、いつ何が起きるか分からないだけに、韓国を訪れる人は念のため、テレビやインターネットで関連情報をチェックしておくといいだろう。

(文:林由美)

■【韓フルタイム】とは……
【韓フルタイム】とは韓国に特化した情報を提供する媒体です。
韓国に詳しい専門の日本人記者が取材、執筆を行っております。
韓国中心の出来事をいち早くお届けできるように頑張っていきます。

http://news.livedoor.com/article/detail/4804622/

…いや、そらそぉでしょ。

日本の某テレビ局の某番組みたいに、はじめから煽り立てたいのが見え見えな取材ならともかく、ホントにこれ、「韓国に詳しい専門の日本人記者が取材、執筆を行って」るんですか?*1

まるで、「韓国に一回も行ったことのなかった大学生が初めて行った韓国について書いたレポート」みたいです。


で、下の記事。内容的にはいたって普通の政治記事なんですが、この見出しが日本のポータルサイトのニューストップに出ていると、ほとんどの人が一瞬は引っかかると思います。

確かに、何も間違ってはいないんですけどね…。

記事入力 : 2010/06/03 10:03:27
統一地方選民主党「やはり韓国国民は怖い」
「北風が逆風に、この程度やれば圧勝」

 開票状況室が設けられた民主党本部では2日、歓呼の連続だった。午後に入り、「投票率が高い」「若年層の投票率が高い」との報告があると、立候補者がそわそわし始めた。地上波放送局3社の出口調査で与党と互角の結果だということが予測されると、歓声が湧き挙がった。当初、湖南(全羅道地域)の3都市以外は勝ち目がないと見込まれていたが、仁川、江原、忠清北道で当選の可能性が高く、ソウル、慶尚南道が接戦だと報じられると、「哨戒艦『天安』沈没事件の北風が逆風となった。この程度やれば圧勝といえるだろう」と評価した。

 開票後、丁世均代表は湖南地方以外の5−6都市で野党がリードすると、「やはり韓国国民は怖い。李明博(イ・ミョンバク)政権の世論調査を信じてはいけない」と語った。

 民主党は、選挙前の期待値が高くなかった。選挙期間の世論調査の結果もそうだが、「天安」沈没事件で保守層に有利な政局になると予想していた。民主党は「湖南地方以外は非常に不利」としばらく手をこまねいていた。選挙直前になり、安全保障無能や経済危機論、「ハンナラ党を選ぶと戦争になる」との反戦・平和論で逆襲に転じた。民主党は今回の選挙での善戦について、「今回の選挙は李明博政権に対する審判」だということを強調し、選挙直前に支持を得たと分析している。

 民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表は議員や立候補者に対し、「まだ笑う時ではない」と戒めながらも、終始ご機嫌だった。丁代表は、大統領選と総選挙の敗北直後に党代表に就任し、2009年には2度の国会議員再・補欠選で首都圏3都市を勝利に導き、今回もソウルと仁川で善戦するなど、全国で好成績を挙げている。7−8月に開催される全党大会で代表再選を果たすための基盤を築いたわけだ。

鄭始幸(チョン・シヘン)記者

http://www.chosunonline.com/news/20100603000023

記事入力 : 2010/06/03 09:19:20
統一地方選:与党・ハンナラ党大敗
ソウル市長選、現職の呉世勲候補の当選が確実

 2日に実施された第5回全国同時地方選挙でハンナラ党が大敗した。3日午前3時現在、ハンナラ党は京畿道と慶尚道4カ所の計5カ所でのみ勝利を確実にした。首都圏の場合、ソウル市長選は開票率57%で民主党の韓明淑(ハン・ミョンスク)候補がハンナラ党の呉世勲候補に0.4%ポイント未満の差でリードしている。仁川市長選では宋栄吉(ソン・ヨンギル)民主党候補が安商守(アン・サンス)ハンナラ党候補を破った。ハンナラ党は京畿道知事選でのみ、金文洙(キム・ムンス)候補が国民参与党の柳時敏(ユ・シミン)候補に対し5%ポイント差を守り続け、当選有力となっている。特に、前回の地方選挙で25カ所すべてを席巻したソウル市区長選挙では、ハンナラ党はかろうじて4カ所でリードしている。政党得票率(広域比例代表基準)もハンナラ党が40.6%の得票で、民主党の41.6%に及ばなかった。有権者のけん制心理が土壇場で働いたことで、「地方選挙は与党の墓場」という点が再び立証された。

【編集部注】3日午前8時半現在、ソウル市長選はハンナラ党の呉世勲(オ・セフン)候補の当選が確実になった(開票率99.3%)。

 一方、民主党全羅道地域3カ所(光州市、全羅北道全羅南道)とソウル市、仁川市、江原道、忠清北道忠清南道の8カ所でリードしており、自由先進党は大田の1カ所、無所属は2カ所(慶尚南道の金斗官〈キム・ドゥグァン〉候補リード、済州道のウ・グンミン候補当選)で優勢となっている。しかし、ソウルをはじめ忠清南道(安熙正〈アン・ヒジョン〉民主党候補、朴商敦〈パク・サンドン〉先進党候補)や慶尚南道(李達坤〈イ・ダルゴン〉ハンナラ党候補、金斗官無所属候補)では接戦が未明まで繰り広げられた。

 3日午前3時現在、ハンナラ党は許南植(ホ・ナムシク)釜山市長候補、金範鎰(キム・ボムイル)大邱市長候補、朴孟雨(パク・メンウ)蔚山市長候補、金?容(キム・グァンヨン)慶尚北道知事候補が当選確定した。民主党は宋栄吉仁川市長候補、姜雲太(カン・ウンテ)光州市長候補、李始鐘(イ・シジョン)忠清北道知事候補、金完柱(キム・ワンジュ)全羅北道知事候補、パク・ジュンヨン全羅南道知事候補が当選確定した。民主党の李光宰(イ・グァンジェ)江原道知事候補は当選有力だ。また、自由先進党は廉弘徐早iヨム・ホンチョル)大田市長候補が、無所属候補ではウ・グンミン済州道知事候補が当選確定した。

 228人を選ぶ市長・郡首・区長選挙では無投票当選の8地域を含め、民主党が1位となった地域は91カ所と、ハンナラ党の84カ所よりも多かった。先進党は忠清道地域で13カ所、民主労働党は仁川市の2カ所・蔚山市1カ所の計3カ所で1位となった。前回の地方選挙では、ハンナラ党が合計230ヵ所の首長選挙のうち155カ所で当選、67%の当選率を見せた。無所属候補が1位となっている地域は全国で36カ所にも上った。


ユン・ジョンホ記者

http://www.chosunonline.com/news/20100603000018

*1:「もしかして、わざと無知を装っている?」とも思いましたが、それならそれで「この記事の意図がどこらへんにあるのか」がいっそうわからなくなります。