ボリビアとリチウムと韓国

以前にこんなのを書いたことがありますが。

ボリビアとモラレスとリチウム

このリチウム鉱山開発で、ボリビアと韓国が基本合意に達する見通しだということです。

「過去に帝国主義の歴史がある国との協力には消極的」というくだりが興味深いですが、モラレス政権ならいかにもありそうな気もします。

記事入力 : 2010/08/17 08:03:39
韓国とボリビア、リチウム開発で基本合意へ

 韓国政府が今月末、世界最大のリチウム埋蔵国のボリビアと開発・技術協力に関する基本合意書を締結することが、16日までに分かった。リチウムは電気自動車、携帯電話、ノートパソコンなどに使われる二次電池の原材料で、今後需要が高まるとみられている。

 海抜3700メートルの高地にあるウユニ湖には540万トンのリチウムが埋蔵されているとされ、韓国、日本、フランス、ブラジル、中国が開発権を争っていた。

 韓国政府当局者によると、今月末にボリビアのモラレス大統領が韓国を訪問し、李明博(イ・ミョンバク)大統領と首脳会談を行い、リチウム開発問題について集中的に話し合う予定だという。同当局者は「韓国のリチウム開発参入を保障する内容の基本合意書の文言を、両国が最終調整している」と述べた。

 リチウムを抽出するための独自技術を持たないボリビアは、韓国に対し、リチウム開発のための技術の供与に加え、韓国式の経済発展モデルの指導を求めているとされる。日本やフランスは巨額の借款提供で開発権の獲得を目指したが、左派傾向が強いボリビア政府は、資源搾取を恐れ、過去に帝国主義の歴史がある国との協力には消極的だという。韓国政府は最近、現地に技術陣を派遣し、ボリビア政府に対し、ウユニ湖の塩水を活用したリチウム抽出技術に関する説明会を開いた。

 モラレス大統領は今回の訪韓に際し、リチウム開発権を韓国と争う日本や中国を同時訪問しない。韓国政府の関係者は「基本合意書が署名できれば、リチウム開発でライバル国よりも優位に立つことができる」と指摘した。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者

http://www.chosunonline.com/news/20100817000009

記事入力 : 2010/08/17 08:07:10
韓国、未来の資源リチウムを先取り

 韓国とボリビアは今月末、ソウルで首脳会談を行い、リチウムの開発・技術協力に向けた基本合意書に署名する見通しとなり、あまりなじみがない非鉄金属のリチウムが注目を浴びている。韓国政府がリチウム開発権の確保に総力を挙げてきたのは、リチウムの未来価値を重視したためだった。

 電気自動車用バッテリー、携帯電話、太陽電池などに使われるリチウム電池の世界市場規模は昨年が99億ドル(約8400億円)、今年が123億ドル(約1兆円)と伸び、2020年には778億ドル(約6兆6000億円)に急成長する見通しだ。韓国と日本は今年、IT(情報技術)分野用のリチウム電池で首位を争っている。第1四半期現在で日本の三洋電機がシェア19.4%でトップを占め、それを韓国のサムスンSDIとLG化学が18.7%、16.6%で追っている。

 ボリビアには技術が乏しく、これまで開発されてこなかったが、全世界のリチウムの40%が埋蔵されているとみられるウユニ湖の開発権を獲得するため、韓国、日本、フランス、中国、ブラジルが競争を繰り広げてきた。今後リチウム電池市場で優位を守るためには、安定的な原料確保が不可欠だからだ。

 一人当たり国民所得が1924ドル(約16万4000円)にとどまるボリビアは、新たな発展のきっかけとなるリチウム資源をどのように開発するのか悩んできた。ウユニ湖の塩水からリチウムを抽出する独自技術がないボリビアは、まず外国から技術を導入することにした。日本、フランス、韓国が抽出技術の提供を表明し、競争を繰り広げた。そして、植民地の経験があり、資源民族主義の傾向が強いボリビアは、日本やフランスなど帝国主義の歴史がある国よりも韓国に関心を示した。

 ボリビアが韓国に関心を持つもう一つの理由は、貧困国から短い期間に成長を遂げた韓国の経済発展モデルの伝授を求めていたからだ。韓国政府関係者は「ボリビアは日本、中国など大国より韓国に対する反感がはるかに小さかった。韓国政府もリチウム開発と韓国による発展モデル伝授が双方にとって役立つという点を強調してきた」と説明した。

 韓国政府は当初、モラレス大統領を国賓として招こうとしたが、訪問は公式実務訪問という形に変更された。国賓として訪問すれば、儀典が複雑で、時間が余計にかかるため、両国とも格式より内実ある協議を重んじた結果だ。韓国政府関係者は「モラレス大統領はリチウム開発権獲得で競合する日本に寄らず、韓国だけを訪問する。韓国の発展モデルに対する期待が大きい」と述べた。

 一方、ハンナラ党李相得(イ・サンドゥク)国会議員は昨年9月、10月に続き、今年1月にもボリビアを大統領特使として訪問した。1月には再選を果たしたモラレス大統領と直接会談した。日本もボリビア発電所建設に数百億円の借款提供を検討するなど攻勢をかけている。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者

http://www.chosunonline.com/news/20100817000010

‘リチウムの国’ボリビア大統領、日本・中国には寄らず単独訪韓

 ボリビアのモラレス大統領が今月末、2泊3日の日程で韓国を国賓訪問する。 モラレス大統領の訪韓期間、両国は二次電池などに使用される核心原料リチウムの開発に関する協議をする。

政府関係者は「モラレス大統領は日本や中国を訪問せず、韓国だけを単独訪問する」とし「リチウムをはじめとする資源協力分野で成果が出ると期待している」と述べた。

ボリビア西部のウユニ湖には世界リチウム資源の半分が埋蔵されており、開発権をめぐり韓国・日本・フランス・ブラジルなどが競争している。鉱物資源公社は昨年8月、ボリビア科学委員会および国営鉱業企業と了解覚書を締結し、ウユニ湖の塩水で炭酸リチウムを製造する技術を開発してきた。

公社関係者は「今月末までに報告することになっている1次研究結果を基礎に商用化研究を進行し、事業性が確認されればボリビアでリチウム工場の設立を推進する予定」と説明した。

2010.08.16 15:09:47

http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=132149