【韓国の続報】高大総長と兵役短縮

これこれの続報ということになりますか。

こちらのニュースについては、自ら蒔いた種ですから、これくらいの気まずい思いをしても、仕方ないですね。「社会的制裁」としてはとりあえずこれで十分な気がします。

延世大や梨花女子大の立場からすれば、後々のことを考えれば、こういうときには「大人な対応」を取った方がいいに決まっています。さすがと言うべき適切な対応でしょう。

まあ、しばらくの間は高麗大関係者も口を謹んで、チクッと嫌味の一つも言われることくらいは覚悟しとけばいいんではないでしょうか。もっとも、この一件のせいで「高麗大‐学」の講義がつまらないものになってしまったとしたら、つまらない話です。一線を越えないギリギリの線を守りながら言いたいことを言ってもらったほうが、きっと(出版しても売れるくらいに)面白いものになると思います。

記事入力 : 2010/09/08 11:03:38
高麗大総長に延世大から名誉博士

 7日午後4時、高麗大学の李基秀(イ・ギス)総長が、延世大学から名誉教育博士の学位を受けるため、延世大キャンパスを訪問した。前日、「『高麗大』学」という科目の講師として、ソウル大と延世大、梨花女子大を傷つける発言をし、物議を醸してから1日しかたっていない。李総長は延世大について、「キリスト教の教理の伝播(でんぱ)の手段として作られた大学であり、大韓民国の大学ではない」と話していた。

 秘書らと共に現れた李総長は、質問を投げ掛ける取材陣を避け、走るように学位授与式場である延世・サムスン学術情報館の張起元(チャン・ギウォン)国際会議室に入った。この際、エレベーターに一緒に乗ろうとする取材陣を李総長の秘書らが制止し、もみ合いとなった。

 李総長は前日の発言について、記者らに対し、「ソウル大や延世大、梨花女子大をおとしめる意味はなかった」と弁解した。李総長は、「ソウル大は国立大、延世大はミッションスクール、高麗大は民族の大学だという話をしただけで、それがどうして侮辱したことになるのか。学校が誕生した起源について話しただけで、それがどうして侮辱なのか」と語った。質問が相次ぐと、秘書が制止した。

 李総長は学位を受け取った後、答辞で「信仰から始まり、召命によって前進してきた延世大が、大韓民国の今日を築き上げた」と延世大を持ち上げた。李総長はさらに、「高麗大と延世大は栄光を共にし、悲しみを分かつ同伴者だ。延世大の活躍と成功は、高麗大の進むべき方向を映し出す確固たる指針となっている」と話した。これについて、延世大の金漢中(キム・ハンチュン)総長も、「社会の双へきであり、永遠の友である高麗大の李基秀総長殿、わが校の同窓となられたことをお祝いする」と受けた。

 この日、式場でトラブルや、延世大側の「反撃」はなかった。金総長は李総長と軽いジョークを交わし、前日の問題は気に掛けていない様子だった。学位授与式が始まる前、金総長は李総長と共にガウンをまとい、「李総長が落としたおなかのぜい肉が全部わたしに付いたようだ」と話し、李総長は声を上げて笑った。

 一方で、梨花女子大の金善旭(キム・ソンウク)総長はこの日、記者会見を開き、「ニュースで見ただけで話すのは難しいが、おそらく高麗大の学生に対する強い愛情から偏った発言をしたのではないかと思う」と話した。しかし、高麗大が民族のために民族が作った大学だという李総長の発言については、「(高麗大だけが)国家と民族に仕えるというのは、すべての大学が同意しないだろう。高麗大だけが(国家や民族に)貢献するというのは無理がある」と遠回しに李総長を批判した。


7日午後、ソウル市西大門区の延世大学で、名誉教育学博士の学位を受けた高麗大の李基秀(イ・ギス)総長(左)が、延世大の金漢中(キム・ハンチュン)総長(右)と笑顔で手を握り合っている。/写真=イ・ジュンホン客員記者

金時現(キム・シヒョン)記者

http://www.chosunonline.com/news/20100908000034


こちらについては、もちろん国防部としては、志望者が殺到して、そこから優秀な人材を選抜できた方がいいに決まっているでしょう。しかし、社会的にそれがいいかどうかはまた別の話です。

兵役期間の短縮の影響が直接的には最も大きいと思いますが、必ずしもそれだけではなく、女性の進出や志願兵制の導入にもつながるような、より大きな社会的変化の一環としてとらえる必要があるように思います。

短期的には、もしかしたら陸軍3士官学校への注目度が多少増すのかも知れません。

記事入力 : 2010/09/08 12:06:57
韓国軍:兵役短縮の影響で将校の志願率急減
学士将校は志願率0.7倍、ROTCは2倍
一部の職位は将校ではなく、下士官で穴埋め

 兵役期間の短縮に伴い、相対的に服務期間が長い将校や下士官の志願率が大きく下がっていることが分かった。

 中でも、大学卒業後に少尉として任官する学士将校(服務期間3年5カ月)の場合、昨年初めて志願率が1倍を下回り、募集定員を満たせなかった。下級将校の不足により、軍部隊の一部の職位は、将校ではなく下士官で穴埋めされるものと思われる。

 7日に韓国陸軍が発表したところによると、昨年の学士将校の志願率は0.7倍だった。学士将校の志願率は、2005年が2.7倍、07年は2.5倍だったが、08年には1.2倍、昨年は0.7倍へと急減する傾向を示した。

 陸軍関係者は、「兵役期間短縮の影響を受け、08年以降、学士将校の志願率が大幅に落ちている。今後もこうした傾向はさらに強まるとみられ、下級将校の確保が大きな問題になるだろう」と語った。

 大学在学中に一定水準の軍事教育を受け、卒業と同時に2年4カ月間服務する予備役将校訓練課程(ROTC)の志願率も、07年の3.1倍から、昨年は2倍程度に低下した。下士官(服務期間4年3カ月)の志願率は、07年の2.7倍から昨年は1.5倍に落ちた。

 志願率が落ちたことで、陸軍では下級幹部の充足が難しくなっている。実際、陸軍は昨年1年間でおよそ6900人の下級将校を確保しようとしたが、実際には目標の91.3%を充足したに過ぎない。

 陸軍は今後、下級将校の募集定員を6900人から5000人へと減らした上で、中尉・少尉の職位を一部減らし、代わりに中士(一等軍曹)−元士(上級曹長)の職位を増やす案を検討している。また、下士官の長期服務率を現在の21%から51%まで引き上げる案も検討するという。

張一鉉(チャン・イルヒョン)記者

http://www.chosunonline.com/news/20100908000046