日韓大学模様あれこれ

高麗・延世・早稲田・慶應と言えば、「日韓私学トップ4」といっても過言ではないでしょう。もともとこれらの大学の間ではいろいろな交流関係が結ばれているわけですが、共同研究や学生・教員交流を統括的に運営するとなれば、大学における「プレミアリーグ」化を目指すということかも知れません。世界規模の大学間競争や、ソウル大・東大・京大など日韓の国立大学への対抗も当然意識しているでしょう。

2010/10/14 21:55 KST
韓日名門私大4校、学術交流共同宣言採択

【ソウル14日聯合ニュース】韓国の高麗大学延世大学、日本の早稲田大学、慶応大学の4校が、14日に東京の早稲田キャンパスで「韓日、100年へのビジョン」をテーマに、第9回韓日ミレニアムフォーラムを開催した。高麗大学が同日に明らかにした。
 4校学長による発表の第1セッションでは、グローバルアジアの形成〜韓日における大学教育をテーマに討論会が行われた。第2〜4セッションでは、韓国と日本が政治経済的に直面している課題について両国専門家が発表し、討論した。

 4校学長らは、共同研究と学生・教員交流などを4校間で統合・運営する内容の共同宣言を採択した。

 韓日ミレニアムフォーラムは、4校学長が自ら参加し、大学間の協力を増進し学術研究分野の協力を活性化するとともに両国の未来ビジョンを模索することを目的とする。2002年から毎年開かれている。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2010/10/14/0400000000AJP20101014004700882.HTML

とは言え、そうした大学が大学の全てではありません。こうした地味な交流の場として大学が機能する、というのは、この慶南大学校に限らず、地方の学的拠点となる大学が有する可能性として挙げられるでしょう。

ここで寄贈された文化財が展示されることになる慶南大学校博物館については、こちらをご覧ください。寺内正毅の遺品コレクションをはじめ、大して大きくはありませんがなかなか立派なところです。

【馬山の風景】慶南大学校

2010/10/14 11:05 KST
堤千恩さん、慶南大学に文化財9点を寄贈

【昌原13日聯合ニュース】慶南大学は13日、親韓派として知られる堤千恩さん(83)が、文化財9点を寄贈したと明らかにした。

 寄贈を受けた文化財は、日本の古墳時代の勾玉(まがたま)5点、近代工芸品2点、絵画2点。同校の博物館に常時展示され、韓日の歴史研究の貴重な資料として活用される。

 堤さんは、2008年と2009年に200点を超える文化財と伝統芸術工芸品を同校に寄贈している。寄贈にあたり、「歴史が息づく資料となる所蔵品を寄贈することになりうれしい。今後も日韓の歴史と文化交流のため引き続き努力する」とコメントを寄せた。


堤さんが寄贈した伝統芸術工芸品(提供写真)=(聯合ニュース

http://japanese.yonhapnews.co.kr/Locality/2010/10/14/3000000000AJP20101014000800882.HTML

でもって最後に、ネット上で見かけたこちらを。現場レベルでの非常勤の扱いの実態として、これがさほど異常とも思えないこと、他人事ならぬ悲哀が身に沁みます。本務校のない専業非常勤である多くの人のことを思えばなおさらです。

「来年度以降の文化行政論」同志社大学を、メールで首になりました、

関連記事としては、例えばこちらなど。

続・高学歴の貧困問題