非常勤講師は「教員」ではなかったってこと自体が

…そもそも問題だったのでは?とも思うのですが。

とりあえず、「何か改善しないといけない、というコンセンサスができつつある」ってところは悪くないでしょう。ただ、「ホントにこれで何か改善されるか」と考えてみれば、いささか心許ない気がします。

記事入力 : 2010/10/26 16:11:53
大学非常勤講師に教員の地位付与へ
社統委が制度改善案を発表

 7万2000人以上にも上る大学の時間講師(非常勤講師に当たる)のうち、講義だけで生計を立てている専業時間講師約4万人(推定)が、法的に「教員」の地位を与えられ、肩書きも「講師」となる見込みだ。これにより、「時間講師」という用語も、公式的にはなくなるものとみられる。

 時間講師は現在、教員ではなく臨時の契約職身分で、学期ごとに契約を結ばなくてはならず、身分が不安定で処遇が劣悪との指摘を受けてきた。

 大統領直属の社会統合委員会(社統委)は25日、このような内容を盛り込んだ「大学時間講師をめぐる制度改善方案」を発表し、講師の時給の引き上げや、4大保険(国民年金、健康保険、雇用保険、産災保険=財産などを守る保険)の支援を推進することを明らかにした。社統委の高建(コ・ゴン)委員長は、「時間講師の処遇改善策は、教育科学技術部長官と合意したもので、このまま進めても問題ない」と話した。

 社統委は、高等教育法大4条改正を通じて、教授、副教授、助教授、専任講師と共に、「講師」を教員の範囲に含めると発表した。1977年の教育法改正で時間講師が教員から排除されて以来、33年ぶりの改定となる。

 教科部のナ・ヒャンウク大学支援課長は、「7万人が全員、自動的に教員の地位を得るわけではない。現在、専業時間講師として把握されている4万人程度に順次、教員の地位を付与していく方針だ」と説明した。教科部は講師の採用条件、身分保証などについて、法律で規定された方案を検討することにした。「最低1年以上の期間」を決めて採用するよう、法に明記する方針だ。これに伴い、講師に対する処遇も改善される。国公立大学の場合、時間当たりの講義料が、現在の平均4万3000ウォン(約3100円)から、2013年には8万ウォン(約5800円)に引き上げられる。

 しかし、私立大学の講義料の場合、研究補助費支援などを通じた引き上げ誘導ができるだけで、大学が自ら講義料を引き上げなければ、直接的な対策はない。予算としては、研究費支援額170億ウォン(約12億3025万円)と、国公立大の講師人件費700億ウォン(約50億6890万円)が確保されているが、4大保険支援費や私立大の研究補助費に必要な400億ウォン(約28億9651万円)は準備できてない状態だ。

 教員支援を受けられず、肩書きだけ兼任教員、招へい教員などに代わる、3万人以上の講師に対する対策も不透明だ。韓国非正規職教授労働組合のイム・ソンユン副委員長は、「教員支援を付与されただけで、給与をはじめとする処遇が大きく改善されておらず、事実上、6カ月契約を1年契約に延長しただけの一時的な改善案に過ぎない」と批判した。

兪碩在(ユ・ソクチェ)記者

http://www.chosunonline.com/news/20101026000069