日本のオヤジ目線でのK-Pop現状分析

全体の論旨には興味がないので、興味がある部分だけクリップ。サラリーマン・オヤジ層の目線からの考察、といった感じでしょうか。

ローコンテクストならではの完成度を誇るK−POPアイドル


KARA

アイドル戦国時代の中で異彩を放っているのが、少女時代とKARAに代表される K-POPアイドル勢だ。彼女たちがこれほどの大成功をおさめるとは、一昨年の時点では誰も予想できなかったはずだ。

K-POPアイドルの初期のファン層は、もともと東方神起などを支持していた韓流好きの女性層であるとされる。そのため、現在でもメインターゲットは女性だ。萌え重視・キャラクター重視のAKB48的なJ-POPアイドルとは異なり、楽曲的にもパフォーマンス的にもビジュアル的にも、女性が見てカッコイイと思える「作りこまれた」完成度を誇るため、以前であればMAXあたりが占めた「憧れる女性」ポジションを結果的に獲得していると言える。

ライター/リサーチャーの松谷創一郎(*4)は、K-POPに代表される韓国のコンテンツは、国内人口が少ないために最初から海外マーケットを視野に入れて開発されるため、コンテクスト(物語)を共有しない人でも楽しめるように単体としての完成度を高める傾向がある、と分析している。だとしたら、少女時代のような国境を容易に超えるローコンテクストなアイドルと、背景情報を共有した上で楽しむAKB48のようなハイコンテクストなアイドルは、本来であれば単純に完成度の優劣だけで比較するべきではないのかもしれない。

いずれにしても、K-POPアイドルは既に女性層のみならずオヤジ層にも浸透し始めており、2010年の忘年会ではコスプレして少女時代を歌う中年サラリーマンの姿が数多く目撃されている。(東方神起が巻き込まれたトラブルを意識してか)音楽以外の芸能活動を現在のところ自主規制気味にセーブしていると思われるK-POPアイドル勢が、オヤジ向け週刊誌や青年マンガ誌のグラビア活動を2011年以降に本格化させたら、その勢いはさらに増し、AKB48とのファンの奪い合いが始まると予想される。

(*4)『AKB48と少女時代の違い、またはJリーグと海外サッカーの違い』( http://togetter.com/li/82694 )

http://journal.mycom.co.jp/column/idol/024/

K-PopにはK-Popなりに韓国でのコンテクストがあるんですけど、日本のオヤジ層はそこまで知らないし、知る必要も特にない、ということだと思いますけどね。AKB48のコンテクストにしたって、そんなもの知っているのはコアなファンだけでしょう。

ただ、AKB48の「日本型ビジネスモデルとしての完成度の高さ」という説はその通りな気もします。そういえば「韓国型ビジネスモデルとして少女時代を見る」といった記事も一時しばしば見かけました。

少女時代にタイムラグなし

もっとも、同じK-Popといっても少女時代とKARAとでは戦略が異なるということもまた、すでに言われていることです。「K-Pop」という括りの中での、十把一絡げに論じられないそうした多様性、活動戦略の違いというのも、今年はさらに鮮明になってくるような気がしています。