韓国と日本と幻想と成熟
ちょっと前に話題になっていた下の記事。ここに出てくる「心ない言葉」の数々って、どこかで見たことがあると思ったら、本多勝一の『アメリカ合州国』でした。
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この手の言葉は、アネクドートと同じで、「よくできた」ものにはそれほどの地域性はない、ということなのでしょう。
だとすれば、幻滅するのはけっこうなのですが、我が身やこっち側を振り返る必要があるのではないでしょうかね。こんな感じで「相手嫌い」な人を互いに日々量産している日韓間の構造は、韓流ブームくらいで解消されるほど簡単なものではないですし、ましてや政治がどうこうしたところで。
「韓国好き」モデルが幻滅した悪口の数々 「とてもかわいい、絶対日本人じゃない」
2012/8/30 12:45ファッションモデルとして活動し、韓国に語学留学の経験がある本田麻里絵さんが、韓国旅行の際の「幻滅体験」をブログで明かした。
タイトルは「韓国の現実を知った旅」。ちょうど竹島問題で日韓関係が冷え込むさなかでの滞在だったが、出会った人から次々に本田さんを傷つける発言が飛び出したようだ。
「バカにされてるみたいですごく不快だった」
本田さんのブログは2012年8月18日付で、現在は本人の意向で非公開となっている。これまでにも何度か渡韓しており、3か月の留学で韓国語でコミュニケーションが図れる語学力を身につけている本田さんだけに、旅行中で耳にした現地の人の「悪口」に戸惑った様子がつづられている。
ロンドン五輪・男子サッカーで日本代表の試合になると、親しくしていた韓国の女性が「日本どうか負けろ」と口にした。本田さんは信じられず「なぜ日本負けろと願うの?自国を応援すればいいでしょ?」と思ったという。また3位決定戦の日韓戦の後、韓国代表の朴鍾佑選手が「独島(竹島の韓国側の呼称)は我が領土」と書かれたカードを掲げてピッチを歩き回った件を批判すると、友人は「なにがいけないのですか」と真面目な顔でこたえてきて本田さんを驚かせた。
竹島関連では、ほかにもあっけにとられるような出来事があった。知人の自宅を訪問した本田さんに対して、初対面の友人の母親は「『独島は私達のものだから!』と笑顔で言う」。音楽イベントでも、日本人に向けて「くそ猿野郎」「独島は我が国の領土」と聞こえるように言っていた人がいたそうだ。
極めつけは、旅行中に何度か「とてもかわいいですね、お父さんもお母さんも日本人じゃないでしょ?絶対」と言われたのだ。「なんか見下されてるみたいで!バカにされてるみたいですごく不快だった」と、素直に怒りの心情を吐露していた。
わざわざ語学留学してまで韓国を知ろうと努力し、親近感を持ち始めていただけにショックも大きかったに違いない。一方、読者からの反響は本人の予想をはるかに超えていたようで、賛否のコメントの「洪水」に戸惑い気味の本田さんは、一時的に今回の書き込みを非公開にしたものの「韓国のリアルをもっと多く知ってほしいとは思います」と、削除は考えていないとしている。
竹島問題を持ち出されて「何の交流パーティーだよ」
ブログのコメント欄には、本田さんを応援する書き込みのほか、「私も同じような体験をした」という内容が少なくない。自身も韓国語を覚えたりしていたという投稿者は「知れば知るほど、残念で腹が立つことばかり」。韓国在住という人からは、「裏での言いようは半端ない」と明かす。同じく韓国の文化に興味を持って現地に住んでいたという人も、日韓交流の席で「竹島や慰安婦問題などを話題にされ、口論になった」といい、「何の交流パーティーだよって感じでした」と落胆ぶりを隠さない。
インターネット掲示板やツイッターでも、本田さんのブログ内容に自分の体験を重ね合わせる人がいた。「俺も100%日本人?って聞かれたわ」と書いた人物は「切れそうになった」と怒りの気持ちを表す。「韓国のフェス行った人が同じ事言ってた。知れば知るほど嫌いになる国」と嫌悪感をあらわにする意見もある。
「私も仕事で韓国人と関わっていたし、その子はいい人だと知っていても、最近の竹島問題や反日という韓国の行為には目が当てられない」との感想も出た。本田さんも「優しい理解ある友達はもちろん大好きだし、一生大事にする」としつつも、「仲良くしたい気持ちが強かったし、大好きだった」韓国で受けた「仕打ち」が残念でならないようだ。
ま、私はこの人と違って韓国語がぜんぜんわかりませんから、そういう場面に遭遇した経験は幸いにしてあまりありませんけど、「でもそらーさー、そんなことくらいあっても不思議やないでしょー」というのが、個人的に素直な感想です。
そもそも、この方が「韓国好き」だったときも、「韓国嫌い」になったときも、韓国は「もともとそんなもの」だったわけで、「好きだった韓国」も、その反動で「嫌いになった韓国」も、現実とは程遠い幻想の産物だという意味では、どっちも似たようなものです。
何でそんなことを思ったかというと、最近こちらの本を読んだからです。
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幻想に振り回されるナイーブさを突き抜けた先に見える世界を、わかりやすく楽しく示していて、「大人やなあ」と思いました。
そういう大人な態度をよしとしない風潮が広まったこと、「カラダは大人、ココロは子ども」で大きな顔をしているオトナがエラそうにできることが、もしかして日本社会の根本的な問題?
そうか、内田樹センセが言っていたのは、こういうことだったのですね。
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