スポーツイベントの明と暗

「勝たないと話にならない」というのは確かにその通りなのですが、「負けたらイベント自体が大コケ」というのは、勝敗だけの問題ではありません。率直に言って準備不足でしょう。

まあ、韓国でアジアシリーズを行なったのは初めてですから、(こちらも大して長くないとはいえ)ACLとは年季が違います。

これを苦い教訓として、次の機会には頑張ってくださいな。

記事入力 : 2012/11/12 09:15
ACLサッカー:蔚山が優勝

アルアハリに3−0
61歳のKリーグ最高齢監督、無敗でチャンピオンに


▲10日に行われたACL決勝戦で、勝利を確信した蔚山の金鎬坤監督が、明るい表情でグラウンドを見詰めている。金監督は、2008年12月に蔚山の指揮官に就任して以来、4年目でチームをアジアの頂点に導いた。/ソン・ジョンホン記者

 サッカーのアジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)は10日、蔚山文殊競技場で決勝戦が行われ、蔚山現代アル・アハリ・ジッダサウジアラビア)を3−0で破り、1983年のチーム創設以来初めて優勝を果たした。

 競技場にはホームの蔚山を応援するために4万人以上の観客が詰め掛け、休みなくウェーブをするなど熱い応援を繰り広げた。前半12分、蔚山の主将で「攻撃するDF」と呼ばれる郭泰輝(クァク・テフィ)がヘディングで先制ゴールを決めると、後半22分にハピニャ、同30分にはキム・スンヨンが追加点を挙げた。国際サッカー連盟FIFA)のホームページはこの試合について「ホームチーム蔚山がアウェーのアル・アハリ・ジッダに対し、全く容赦しなかった」と伝えた。2003年にACLが始まって以降、韓国のクラブチームが頂点に立ったのは、06年の全北現代、09年の浦項スティーラース、10年の城南一和に続き、蔚山が4チーム目だ。

 ACLに優勝したことで、蔚山はアジア代表として来月に東京で行われるFIFAクラブ・ワールドカップ(W杯)に出場する。

 また、蔚山は優勝賞金150万ドル(約1億1900万円)に加え、決勝戦までの勝利手当と遠征支援金合わせて65万ドル(約5200万円)、FIFAクラブW杯出場チームに支給される最低限の賞金100万ドル(約7900万円)、総額315万ドル(約2億5000万円)を手にすることになる。

■最高齢監督の名采配

 試合を優勢に進め、後半序盤の時点で1−0とリードしていたにもかかわらず、蔚山の金鎬坤(キム・ホゴン)監督=61=はまるで負けている側の監督のように厳しい表情でピッチの選手たちを大声で叱咤(しった)していた。コーチたちが、興奮を抑えきれない金監督の両脇をつかんで引き留める一幕もあった。韓国の監督のうちただ1人、60代の金監督は「サッカーという試合は妙なもので、1−1の同点に追い付かれると、すぐに逆転を許すパターンが多い。それにもかかわらず、一部の選手たちが自分のポジションを守らずに傍観するような試合をしていたため叱り飛ばした」と語った。さらに「試合終了までは勝利したわけではないということを選手たちが確実に意識できるよう、あえて興奮しているかのように振る舞った」と述べた。

 韓国代表の名DFだった金監督は1979年に現役を引退し、80年に金正男(キム・ジョンナム)氏が最年少で韓国代表の監督に就任した際、やはり最年少でコーチを務めた。コーチとして86年のアジア大会優勝、W杯メキシコ大会出場に貢献したほか、延世大監督、釜山アイパーク監督を経て2004年のアテネ五輪韓国代表監督を務め、韓国をベスト8に導いた。その後は大韓サッカー協会の専務を務め、08年12月に蔚山の指揮官に就任した。プロチームの監督としては、昨年のKリーグカップで初優勝を経験した。

 ACLの優勝カップを掲げて「私のサッカー人生で最も幸せな瞬間」と語った金監督とは、11日午後1時になってようやく電話がつながった。明け方5時まで知人たちと語り明かしてから眠りについたため、ようやく起きて朝食兼昼食を食べているとのことだった。

■鉄槌サッカーのパワー

 蔚山のサッカーは昨年から「鉄槌(てっつい)サッカー」の愛称で呼ばれている。自陣に引いて守り続け、強烈なカウンターで勝負に出るサッカーが、鉄槌での一撃を思わせることから、ファンたちが命名したのだ。当初は守備を重視しすぎるという否定的な意味が込められていたが、今年に入るとより強力なイメージに変わった。ACLでの蔚山の成績は目を見張るものがある。グループリーグから決勝戦にかけて、歴代最長となる9連勝をマークした上、全試合を通じて10勝2分けと1度も黒星がなかった。これまでACLで無敗で優勝したのは蔚山が4チーム目だ。

 蔚山は12試合で27ゴールを挙げ、失点は10点にとどまった。各国リーグのチャンピオンを相手に挙げたこの成績は、蔚山の鉄槌サッカーが、攻守のバランスを保ちながらも強力な火力を持ったチームに進化したことを示している。スピードがあって積極的に突っ込む李根鎬イ・グノ)と、196センチと長身で足さばきも優れているキム・シンウクが攻撃を担っている。ブラジル特有の個人技を持つハピニャ、フリーキックの得意なキム・スンヨン、泥臭いプレーでチームの柱となっているエスティベン(コロンビア)、守備の要となる郭泰輝、試合のたびにスーパーセーブを連発するGK金永光(キム・ヨングァン)ら、個性の強い選手たちがうまく調和している。

 金監督は「私はDF出身だが『最善の攻撃が最善の守備』という哲学を持っている。今以上に中盤のプレーを有機的にして、より強い鉄槌サッカーをつくり上げたい」と語った。

 黄善洪ファン・ソンホン)、崔竜洙チェ・ヨンス)、柳想鉄ユ・サンチョル)ら40代の監督が主流となっているKリーグで、金監督は経験と円熟味の重要さを証明した。金監督は「年齢が問題なのではなく、効率性や能力が重要だということ。60代の監督でも十分にやれるということを示すため、より科学的で体系的なチーム運営ができるよう努力したい」と語った。

閔鶴洙(ミン・ハクス)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/12/2012111200521.html

記事入力 : 2012/11/12 09:34
野球:興行、成績とも惨敗=アジアシリーズ

韓国一サムスン「期待大はずれ」
台湾ラミゴ先発投手の資料映像入手できず完封負け

 韓国で初めて開催されたプロ野球アジアシリーズは、興行面でも成績面でも失敗した最悪のシリーズになった。

 11日、読売ジャイアンツ(巨人)対ラミゴ・モンキーズ=台湾=の決勝戦が行われた釜山・社稷球場の入場者数はわずか2648人だった。合計7試合の入場者数は3万2198人。1試合平均約4600人にとどまった。韓国シリーズ優勝チームのサムスン・ライオンズと、釜山が本拠地のロッテ・ジャイアンツの試合を見た観客も平均6000人。10日昼12時に行われた巨人対ロッテの試合も1万人をようやく超えた程度だ。

 当初、今シリーズでは興行面で期待されたカードが多かった。賞金総額(10億ウォン=約7300万円)は歴代シリーズのうち最も高い。「イ・スンヨプサムスン=がかつて所属していた巨人と決勝で対決するのでは」と期待を集め、2010年にハンファを退団した具台晟ク・デソン)がパース・ヒート=オーストラリア=の選手として出場した。野球人気が高い釜山で大会が行われたのも好材料のはずだった。

 ところが、韓国の2チームはいずれも決勝進出に失敗、中途半端な大会になってしまった。韓国シリーズ・チャンピオンのサムスンは格下だと思っていたラミゴに痛い一撃を食らった。サムスンはラミゴの先発投手マイケル・ローリー=米国=の資料映像すら事前に入手できないまま試合に臨み、0−3と完封負けを喫したのだ。

 ロッテはパース・ヒート戦では大勝したが、巨人の投手を攻略できずに予選落ちした。韓国の2チームが決勝進出に失敗、韓国野球委員会KBO)は当初予定していた地上波生中継を取り消さなければならなかった。

 11日に行われた決勝では、巨人がラミゴに6−3で勝ち、優勝賞金5億ウォン(約3650万円)を手にした。

崔仁準(チェ・インジュン)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/12/2012111200595.html