2012年9月現在のソウル市立昇華院

ソウル追慕公園ができるまで、長らくソウル市唯一の火葬場だったソウル市立昇華院。2010年1月に初めて訪れた時の様子はこちら。

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それから2年半以上経った2012年9月の様子を、今回はご紹介。ずっとほったらかしていました。

ソウルの火葬場を歩く―プロローグ

建物の構造そのものに変更はありませんが、当時から進められていた改修工事は完了しているようです。炉の周辺や地下の食堂・売店にはあまり変化が見られない一方で、入り口ホール周辺や遺族待機スペースなどが綺麗になっているのが目立ちます。

また、もっとも大きな変化として、2階にあった納骨施設が一掃され、遺族待機室や休憩室になっていました。この改装を見れば、しばらくはこの施設も十分に活用していくものと思われます。



で、2階から追い出された遺骨たちはどこに行ったかと言えば、どうやら隣の「奉安堂」へ一括して移されたと思われます。2010年当時に増設が進んでいた納骨壇に、1980年代から1990年代に亡くなった方々の遺骨が納骨されているところが見られます。



そうした納骨壇を見ると、黄色い紙が貼られている棚が目につきます。これは、内容的にはこういうものです。


つまり、納骨壇管理費の未納付についての遺族あての案内文です。「納骨されてから20年から30年ほど経つ遺骨を、遺族がどれほど気にかけているか」という問いの答えが、この黄色い紙の貼られ具合から透けて見えるようです。