光州事件33周年の関連記事

1980年の事件ですから、今年でもう33年になるわけです。

今年も目についた関連記事をクリップしておきます。

光州民主化運動から33年 共同墓地で追悼式=韓国
2013/05/17 14:48 KST

【光州聯合ニュース】韓国の民主化を求める市民が軍と衝突し、多数の死傷者を出した5・18光州民主化運動(光州事件)から丸33年を迎え、犠牲者が眠る光州市の国立5・18民主墓地で17日に追悼式が開催された。

 遺族や国会議員、自治体の首長らが出席し、姜雲太(カン・ウンテ)光州市長、朴ジュン栄(パク・ジュンヨン)全羅南道知事らが追悼の辞を述べたほか、追悼詩の朗読、遺族会会長のあいさつ、献花などが行われた。

 姜市長は「光州民主化運動は韓国の民主主義を守るため、光州市民みなが自発的に参加した正義の民衆抗争」だとし、運動に関する記録が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録され、民主人権抗争の輝かしい歴史として認められたと評価した。


献花を行う追悼式の参加者=17日、光州(聯合ニュース

http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20130517001200882

ただの印象論に過ぎませんが、今のところ、「国民統合」よりは「国民分裂」に向かいたがるかのような動きの方が目立ちます。

記事入力 : 2013/05/20 11:09
光州事件式典、記念曲斉唱で論争


光州市北区望月洞にある旧墓地で18日、一部市民団体と参拝客が『あなたのための行進曲』を斉唱する大会を開いた。/写真=NEWSIS

 1980年の光州事件(5・18光州民主化運動)の犠牲者にささげる歌として当時作曲された『あなたのための行進曲』について、国家報勲処は「公式記念歌ではないため、斉唱ではなく合唱形式とすべきだ」と主張した。

 同処は全ての政府記念行事で、公式記念歌のみを斉唱している点を根拠に挙げた。3・1節(3・1運動記念日)、制憲節(憲法記念日)、光復節(日本の植民地支配からの解放記念日)、開天節(檀君神話に基づく建国記念日)、ハングルの日などで歌われるのは全て公式記念歌だが、現在光州事件については公式記念歌が存在しない。

 しかし、『あなたのための行進曲』は光州事件が起きた5月18日が国家記念日に格上げされた1997年から2008年まで、公式行事で斉唱されてきた。国家報勲処は、斉唱を合唱に変更したことについて「歌の象徴性が変わったためだ」と説明した。一部の労働団体やリベラル団体は、「国民儀礼」(国旗への敬礼・国歌斉唱)の代わりに「民衆・労働儀礼」を行い、『愛国歌』(韓国国歌)の代わりに『あなたのための行進曲』を斉唱してきたと主張している。

 報勲処関係者は「昨年、統合進歩党が一部行事で国民儀礼を無視し、愛国歌の代わりに『あなたのための行進曲』を斉唱し、この曲に対する政治的論争が起きた。報勲処で協議した結果、(論議がある)そうした歌を政府の公式行事で愛国歌のように歌うのは問題だと判断した」と述べた。同処内部からは「歌う際にこぶしを振り上げて歌う姿は、光州事件の意味を暴力的なものと位置付けかねない」といった指摘があったという。

■市・市民団体「30年歌ってきた」

 光州市や議会、光州事件関連団体、市民社会団体などは一斉に『あなたのための行進曲』を記念式典の式次第に含め、斉唱すべきだと主張した。斉唱主張派は「(斉唱拒否は)30年間続いた追悼祭、記念式典で歌われた『あなたのための行進曲』を廃止させようとするものだ。光州事件の歴史を否定し、痕跡を消そうとする行為だ」と反発した。

 光州市をはじめ310の機関・団体で構成する「『あなたのための行進曲』5・18記念記念曲推進対策委員会」は17日「報勲処が『あなたのための行進曲』を斉唱できない理由として、『(行進曲は)一部進歩・労働団体が愛国歌の代わりに歌う歌だ』というおかしな主張を行い、本質をごまかしている」とする声明を発表し、報勲処の対応を「光州事件の歴史を傷つけるもので、また一つの分裂策動だ」と批判した。同委はまた「公式記念曲ではないから斉唱できないというならば、03年から08年に報勲処が管轄した記念式典でなぜ斉唱したのか。指定されているかどうかが問題ならば、今からでも記念曲に指定すべきだ」と主張した。

 5・18記念財団のキム・チャンホ事務処長は「光州事件を記念しようとする人たち全体が希望する歌が『あなたのための行進曲』である以上、それを記念曲に指定し、斉唱するのが自然で妥当だ。国家が干渉、強制するのは、光州事件の被害者、功績者に対する礼儀を欠く」と述べた。

チョン・ヒョンソク記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/05/20/2013052000981.html

再び‘あなたのための行進曲’が無い記念式
登録 : 2013.05.17 10:14 修正 : 2013.05.18 02:22

遺族会、政府行事に参加せず
‘公式記念曲指定’署名運動も

 朴槿恵(パク・クネ)政府スタート後、初めて開かれる5・18民主化運動33周年記念式で国家報勲処が‘あなたのための行進曲’斉唱を公式式次に入れないため、5月団体が記念式に参加しないことにした。 報勲処が‘あなたのための行進曲’斉唱を除いたことに反発して5月団体が記念式をボイコットしたのは李明博政府時である2010年以来2回目だ。

 光州(クァンジュ)地域の市民社会団体が設けた‘5・18民衆抗争記念行事委員会’は16日 「5・18負傷者の会、拘束負傷者の会、遺族会など3ヶの5月団体代表が18日、国家報勲処が主管する33周年記念式に参加しないことにした」と明らかにした。 記念行事委員会は15日正午まで‘あなたのための行進曲’の斉唱を公式式次に含ませるか否かを明らかにして欲しいと言ったが、報勲処がこれを握りつぶすに及びこのように決めた。 これら団体は「5・18と民主化の象徴になった‘あなたのための行進曲’斉唱を公式式次に入れないのは歴史を歪曲しようとする意図があるため」と明らかにした。

 これら団体は‘あなたのための行進曲’公式記念曲指定のための100万汎国民署名運動に乗り出すことにした。 市民社会団体会員30人余りはこの日、光州(クァンジュ)広域市、北区(プック)の国立5・18民主墓地付近でパク・スンチュン国家報勲処長の辞退を促す沈黙デモを行った。 光州広域市と社会団体が参加した‘あなたのための行進曲5・18公式記念曲指定推進対策委員会’は「朴大統領がこの歌を一緒に斉唱できるよう決断を下すことを要請する」と明らかにした。

 光州市民らは18日夜7時、光州西区(ソグ)治平洞(チピョンドン)の5・18記念文化センター民主ホールで開かれる光州人権賞祝賀音楽会で‘あなたのための行進曲’を斉唱する予定だ。 5・18記念財団が用意したこの公演で‘あなたのための行進曲’の作曲者キム・ジョンニュル(55・前JRメディア代表)氏は、公演の最後に参席者全員が歌う時間を設けた。 この日の公演には‘あなたのための行進曲’製作を企画したファン・ソギョン作家とキム・ソンチュル、チョン・ヨンホ氏らが参加すると発表されている。

光州/チョン・デハ記者

韓国語原文入力:2013/05/16 20:18
http://www.hani.co.kr/arti/society/area/587807.html 訳J.S(1074字)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/14730.html

‘5・18歴史歪曲’まかり通る…日本の極右と何が違うか
登録 : 2013.05.17 20:45 修正 : 2013.05.18 02:40

"北韓の仕業" として歴史評価の終わった常識まで否定
専門家 "イルベなど極右の声が広がるや総合編成も…"


5・18民主化運動33周年記念式を翌日に控えた17日午前、光州(クァンジュ)北区(プック)雲亭洞(ウンジョンドン)の国立5・18民主墓地で追慕祭が開かれた。 キム・ギョンチョル烈士の母堂が嗚咽している。 /ニューシス

 常識が否定され始めた。 極右勢力の相次ぐ歴史に対する足払いが5・18民主化運動に代表される民主化の歴史を否定する段階に入った。 民主化運動の歴史的実体と評価が終わった時点で、歴史わい曲が試みられているという点で、単純な扇動ではなく歴史的挑発だという指摘が出ている。 歴史わい曲試図の背景には極右勢力の濃厚な危機感があるという分析も提起される。

 最近の相次ぐ歴史歪曲の試みに注目すべき点がある。 政界で先に始まった‘独裁称賛’と‘従北追い込み’の延長線という分析に説得力がある。 5・18の背後に北韓がいるという主張は、1979年にクーデターを犯した新軍部らの扇動だった。 1995年全斗煥前大統領内乱罪判決等を通して新軍部自らが虚偽の主張であることを認めた。 クーデターは裁判所の確定判決で綱紀紊乱行為と判定された。 クーデターを美化する歴史わい曲の‘論理的結節点’として北韓と従北追い込みが使われているわけだ。 アン・ビョンウク カトリック大教授は17日<ハンギョレ>との通話で「日本の侵略を‘韓国近代化に寄与した’と歪曲したり‘今日の韓国を作り出した民族的指導者’として朴正熙前大統領を称賛する動きと、最近の5・18歴史歪曲は延長線上にある」として「二度の大統領選挙李明博朴槿恵(パク・クネ)大統領が当選したことにより、今度は光州(クァンジュ)での虐殺と蛮行を北韓のせいに追い込むという最後の工作を行ている」と主張した。

 藤井たけし歴史問題研究所研究室長も「(総合編成チャンネルの放送が)特に従北論難などと連結されて北韓だけを問題視していれば問題にならないと見ている」とし「若者の間では北韓は無条件に悪という考えが広まっているためにそうしているようだ」と解釈した。 現実政治の誤った地域感情も歪曲試図を煽っている。 インターネットサイト‘日刊ベスト’(イルベ)は光州民主化運動犠牲者の遺影に‘エイ乾燥中’という表現を遠慮なく使う。

 アン教授はこういう無理な歪曲試図の基層に見える極右勢力の危機意識を指摘した。 彼は「民主化と社会改革という転換期に直面した守旧勢力の危機感が、このような歴史わい曲を呼んできた」と規定した。 アン教授は「大韓民国は政治・社会的の非民主と独裁を克服しようとする時点に来ている。 保守・守旧勢力には危機が迫っているということで、これに対し抵抗するために一連の反動を行っている」と付け加えた。

 今すぐに教科書変更などの歴史わい曲が広範囲に進むだろうという見解は多くない。 しかし‘歪曲の萌芽’は強い深刻性を抱いている。 常識を越えた主張を、韓国言論の正統と主流を自任してきた<朝鮮日報>と<東亜日報>系列の総合編成チャンネルが一切ろ過せずに放送したという事実が指摘されている。 ‘極右インターネット勢力’と‘守旧勢力’の相互作用が始まったという分析が出ている。 日本極右の歴史わい曲も似た経路を踏んできた。 藤井たけし室長は「日本でもインターネットで極右勢力が登場して勢力を拡張するや橋下徹 大阪市長のような政治家らが極右発言をし始めた」として「韓国も同じくやはり日刊ベスト保存所のような極右勢力の声がインターネットで広がるので、総合編成チャンネルもやはり‘このような世論があるから、この程度は報道しても大丈夫だ’という判断をしたようだ」と話した。

 こういう‘挑発’が若い世代に影響を及ぼす恐れがあるという点も問題として指摘される。 歴史学者ユ・ギョンナム氏は 「10代〜20代は教科書や言論、インターネットを通じて5・18を知るようになるはずなのに、論争の種にもなれない守旧勢力の歴史わい曲を正しく判断できる別の定規がないということが問題だ。 結局‘左派、または北韓が問題’という両極端的な結論につながる危険が大きい」と指摘した。

パク・ヒョンチョル、コ・ナム、アン・ソンヒ、イム・ジソン記者

韓国語原文入力:2013/05/17 19:41
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/587953.html 訳J.S(1922字)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/14732.html

【社説】5・18精神、これ以上毀損するな=韓国
2013年05月19日13時09分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]

18日は5・18光州(クァンジュ)民主化運動33周年記念日だった。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が現職大統領としては5年ぶりに記念式に参加し、5・18の意を賛え遺族と市民を慰労した。政界も与野党の区別なく声をそろえて5・18精神の継承と国民統合を力説した。こうした中、たとえ一部とはいえ5・18精神を蔑視しばかにするような声を出している。はなはだ遺憾で嘆かわしい。

いわゆる「日刊ベスト貯蔵所」というインターネットサイトは口にすることすらきまりが悪いほど低俗で荒んだ表現で光州で犠牲となった英霊と遺族たちの名誉を汚した。すでに真相が白日の下に明らかになり、事実関係の整理が終わった民主化運動を、「北朝鮮の特殊部隊がけしかけた暴動」とわい曲するなど、社会的容認の限界を超えた。

5・18はそれほど古い歴史ではない。多くの当事者と目撃者が生きている。民主主義のために命を捧げた英霊を斬殺し人格殺害するのは5・18精神と光州市民の名誉を2度汚す行為だ。これまで積み重ねた民主主義の伝統を否定しばかにするものだ。人にはそれぞれ言っていい話があり、言ってはならない話がある。彼らの悪意の誹謗と深刻な事実わい曲は表現の自由という民主主義の枠組みでも受け入れ難い水準だ。

これだけではない。最近一部では脱北者の証言だとして「5・18は北朝鮮の特殊部隊が扇動して起こした暴動」という主張を浴びせている。北朝鮮から浸透させた600人に達する特殊部隊員が全羅南道(チョンラナムド)道庁を掌握し、これによって多くの死傷者が発生したという主張を展開した。何を根拠にこんな小説のような話をするのか気になる。 歴史わい曲の極致を見る感じだ。光州市民に対する重大な名誉毀損という判断を禁じ得ない。

今回の事態は保守・進歩の立場の違いも理念対立でもない。事実と偽りの対決であるだけだ。韓国は数年にわたり低成長基調の中で地域分裂と階層・世代間の対立を経てきた。だが、朴大統領の就任後はやっとのことで国民統合の糸口を見つけていきつつある過程だ。そのような状況で、ともすれば国民を組分けし互いに反目させる勢力の正体は何で、彼らがどんな策略を持っているのか訊ねたい。

朴大統領は5・18記念演説で、「5・18精神は国民統合と国民幸福に昇華されなければならない」と強調した。嶺南(ヨンナム)出身の自治体トップとしては初めて5・18記念式に参加した大邱市(テグシ)のキム・ボムイル市長は、「光州と大邱の相互理解と交流協力の幅を広げるため両都市が共同努力することにした」と明らかにした。嶺南と湖南(ホナム)がこのように和合・発展を図るのは、1980年代後半の大統領直接選挙制への改憲と3金時代以後久々のことだ。困難の中で広がっている国民統合の雰囲気を生かすには国論の分裂を助長するグループに対し政府と地域住民が断固とした対策を用意する必要がある。(中央SUNDAY第323号)

http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=171758&servcode=100§code=110