「天安」艦沈没事件から4年
今年のニュースを見て改めて気づいたのですが、この事件の起きた日は、済州の「4.3」の8日前ということになるのですね。今後もこの時期、否応なく南北関係と国家とに関連づけられるこれらの事件の追悼が、立て続けに挙行されることになるわけですか。
韓国哨戒艦沈没事件から4年 追悼式で「強力な安保」強調
2014/03/26 15:28 KST【ソウル聯合ニュース】韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没事件から丸4年を迎える26日、同事件で犠牲となった46人を追悼する式典が中部の国立墓地「大田顕忠院」で開かれた。式典には犠牲者の遺族や鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相ら政府関係者、一般市民など約5000人が参列した。
哨戒艦は2010年3月26日、海上の軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)に近い黄海の白ニョン島南西2.5キロ沖で北朝鮮の魚雷攻撃を受け沈没、乗組員104人のうち46人が死亡した。
ドイツを国賓訪問中の朴槿恵(パク・クネ)大統領は追悼のメッセージで「国のための崇高な犠牲に敬意を表する」とし、遺族にねぎらいの言葉を贈った。また、「強力な安保の支えがない平和は砂上の楼閣にすぎない」と強調。軍に対し、強固な安保態勢を整え北朝鮮の挑発の可能性を未然に防ぎ、挑発する場合は断固として対応するよう呼び掛けた。朴大統領は就任直後だった昨年の追悼式には参列したが、今年は出席できなかった。
鄭首相は追悼の辞を述べ、「強固な安保が何より重要なことは強調するまでもない」とした上で、「悲劇が二度と起こらないよう、安保態勢を点検し、固い決意を持たなければならない」と力をこめた。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20140326003400882
記事入力 : 2014/03/26 17:14
献花する遺族たち
大田市儒城区の国立大田顕忠院(国立墓地)で26日午前、哨戒艦「天安」沈没事件から4年を迎えるに当たり、追悼式典が行われた。写真は、献花をする遺族たち。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/26/2014032603219.html
記事入力 : 2014/03/27 13:10
犠牲者を思い涙する李明博前大統領
李明博(イ・ミョンバク)前大統領が27日午前、大田市儒城区の国立大田顕忠院(国立墓地)を訪れ、涙を浮かべながら哨戒艦「天安」沈没事件の犠牲者たちの墓参りをした。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/27/2014032702133.html
事件で亡くなった兵士が葬られている大田顕忠院で行われた追悼式典には、遺族・政府与党関係者だけでなく、野党圏の政治家も多数出席していたようです。それについて東亜日報がケチをつけるような社説を掲げています。
旧民主党に対するその見立ては必ずしも間違っていないかもしれませんが、率直に言ってみみっちく難癖をつけているように見えます。ソウル顕忠院には行っていないとしても、大田顕忠院には行っているわけですしねえ。
ま、「安哲秀と民主党の連合にくさびを打ち込みたい」という保守サイドの気持ちはわかります。でも、この理屈で行くと、「顕忠院の李承晩・朴正煕の墓地に参り、同時に国立民主墓地にも参っている安哲秀を保守と進歩がともに支持することこそ、国民統合という理念に最も近い姿だ」となりかねないような気がするのですが、その辺はどのようにお考えなんでしょう?
新政治連合、李承晩・朴正熙の墓参りが躊躇することか
MARCH 28, 2014 04:23創党といった政治イベントを前後して、党指導部が国立ソウル顕忠院(ヒョンチュンウォン)を訪れ、顕忠塔と大統領墓地を参拝することは慣例だ。 しかし、新政治民主連合の指導部は26日、新野党統合新党を発足させたものの、ソウル顕忠院を訪れなかった。 その代わりにキム・ハンギル、安哲秀(アン・チョルス)共同代表は、哨戒艦「天安(チョンアン)」犠牲者追悼式が開かれた大田(テジョン)顕忠院を訪れた。 ソウル顕忠院を共に行っていたならもっと良かったが、民主党指導部は躊躇しているようだ。
キム・ハンギル代表は、ソウル顕忠院と朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の墓地参拝計画を尋ねる記者団の質問に、「まだ計画はない」と述べた。 先の大統領選挙時と新年初め、2度に渡って李承晩(イ・スンマン)、朴正熙元大統領の墓地を参った安哲秀代表は回答を避けた。 新党の内部で、李承晩・朴正熙両元大統領の墓地に参ることをめぐって対立があり、新党指導部がソウル顕忠院訪問を決められずにいるという見方が出ている。
新党は以前の民主党とは違って、国民統合を特に強調している。 創党発起文で、合理的保守と省察的進歩の価値を受け入れることを明らかにした。 民主化とともに産業化の意味も評価した。 党の精神と言える政治綱領に成長と安保を重視すると明示した。 6・15宣言と10・4宣言のほかに、朴正熙元大統領の7・4宣言と盧泰愚(ノ・テウ)元大統領の南北基本合意書まで含めた。 にもかかわらず、李承晩、朴正熙元大統領の墓地を参ることを以前の民主党と変わることなく敬遠している。
新政治連合は李承晩・朴正熙政権の権威主義に抵抗する民主党を事実上継承しているため、両元大統領の墓地を参ることに一部の党員が多少拒否感を抱くことは理解できる。 しかし、李元大統領は不正選挙や4・19流血鎮圧、側近の不正腐敗といった過ちもあるが、自由民主主義と市場経済に基づく大韓民国を建国し、北朝鮮の侵略から国を守った。 朴元大統領も、憲政停止、民主闘士弾圧、長期政権の過ちを犯したが、産業化で貧困を脱し、国家富強の基盤をつくった。 建国と産業化は民主化とともに大韓民国の大切な歴史だ。
独裁体制で犠牲になった人々の記憶が鮮やかに残っていた時は、野党陣営が両大統領の墓地を公に参ることが難しかったのは事実だ。 しかし、あれから歳月が流れ、功績と過ちをバランスをもって見つめることができる時になった。 両元大統領の功績は継承・発展させ、過ちは反省すればいい。 今は国民統合が重要な時だ。 今日の多くの社会的対立と反目が、偏狭な「歴史による2分」によって始まった面もなくはない。 国民統合を強調する新政治連合が両元大統領の墓地に行くことで真摯さを示し、歴史の和解を実践する姿勢を示すことを望む。
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2014032850828