【世宗の風景】弘益大学校世宗キャンパス

鳥致院駅からそう遠くないところに位置する弘益大学校世宗キャンパス。かつては鳥致院キャンパスという名前でした。世宗特別自治市の発足にともなって、このように改称しました。




この近くには高麗大学校の世宗キャンパスもあります。ただ、そちらがソウルのキャンパスと学科構成が重なる分校扱いであるのに対し、弘益大のほうはソウルとは別の学部構成となっているとのことです。

このキャンパスには何度か来たこともあるのですが、今回は少し時間があったので、正門から歩いてキャンパス内を散策してみました。前日まで開催されていたフェスティバルにぶつかっていれば、もう少し楽しかったかもしれません。

気を取り直して歩くとします。

アートホールを過ぎていちばん奥にあるのが文亭図書館。



ここまで来るとキャンパスの端なので、隣接した下宿屋や娯楽施設などを見下ろしてかなり遠くまで見渡せます。ただ、こうした周辺の下宿とキャンパス内の寄宿舎を合わせても、ここに通う学生を全員収容できるとはとても思えません。

http://sejong.hongik.ac.kr/intro/intro_5_1.php

実際、大半の学生はこのキャンパス周辺には住まず、鉄道やバスなどを使って通っているようです。正門すぐにスクールバスの停留所がありましたが、鳥致院駅や大田などに加え、遠くはソウルからのスクールバスまであるとか。

「そこまでして都会に住みたいか?」と小言の一つも言いたいところですけど、キャンパスの周辺にはホントに何もなくて、生活には何かと不自由しそうです。学生街とか何とかいう以前の問題ですから、ここに来てみれば正直、遠くから通う学生の気持ちもわかります。

ソウルだと今、こういう騒ぎもあるみたいですね。文亭図書館から見えたあの下宿屋は、経営的にはどうなんでしょうか…?

記事入力 : 2014/09/28 07:03
大学の寄宿舎建設、周辺住民が反発

 名門校の梨花女子大学をはじめ、ソウル市内の複数の大学がキャンパス内に寄宿舎を設けようとしたところ、周辺住民の猛反発に直面している。

 「大学がワンルーム、下宿、食堂などを運営すれば、町内住民は生きていけない」。22日午後、梨花女子大の北アヒョン門前にはそんなプラカードが並んだ。周辺で賃貸物件を運営する約50人が梨花女子大の寄宿舎建設に反対するデモを行ったのだ。対策委員会代表のチョ・ソンボさん(72)は「梨花女子大周辺の下宿やワンルームはただでさえ平均で3−4部屋が空室だ。寄宿舎ができれば経済的に大きな打撃を受ける」と訴えた。

 寄宿舎の拡充計画はソウル市が推進しているものだが、大学周辺のワンルームや下宿の経営者による反対で計画が難航している。ソウル市は2012年6月、土地利用計画を修正し、大学敷地内に寄宿舎建設用地を確保できるようにする支援策を導入した。今年までに1万2000人分の寄宿舎を整備する計画だった。ソウル市にある大学54校では、地方出身者の割合が30%(14万人)に達するにもかかわらず、寄宿舎に入居できた学生が7%(3万人)にすぎないためだ。市は計画発表後、梨花女子大を含む22校に寄宿舎建設を認めた。しかし、まだ工事中の大学が6校、未着工の大学が6校と全体の半数を超える。今年の目標達成は不可能な状況だ。

 それでも梨花女子大では西大門区庁が建築許可を出したため、今年7月に寄宿舎が着工されたが、慶熙大学では住民との対立で建築許可も得られずにいる。慶熙大は12年6月、政府が選んだ公共寄宿舎建設対象校だ。周辺の住宅価格が高い上、寄宿舎の受け入れ能力が低いことが理由だった。大学側は1000人収容の寄宿舎建設を発表したが、周辺住民は「生計が危うくなる」と反対した。

 慶熙大は7月、東大門区庁に建築許可を申請したが、区庁は「住民との合意が先だ」と突き返した。慶熙大学生会はそれに反発し、今月16日に公共寄宿舎の新築許可を要求する学生3480人による陳情書を東大門区庁に提出した。

 ソウル市だけでなく、中央政府も今年3月、全国で6684億ウォン(約700億円)を投入し、1万8294人を収容する寄宿舎建設に乗り出したが、各地で周辺のワンルーム・下宿経営者と対立している。大学周辺の賃貸物件経営者は12年、「大学村地域発展協議会」を結成し、寄宿舎新築事業に反対している。協議会側は「大学周辺で自炊タイプの賃貸物件を経営する住民の大半は、銀行からの借り入れがあり、家賃を受け取れなければ、利子も支払えない状況だ」と主張した。

 学生らは寄宿舎が絶対に必要だとの立場だ。ソウル研究院が昨年まとめた資料によると、ソウル地域の大学生の平均月収は79万6700ウォン(約8万3200円)で、うち40%(31万7700ウォン)が住居費に充てられている。さらに、高額の保証金を預ける代わりに月額家賃を支払わない「伝貰(チョンセ)」と呼ばれる方式による保証金は6950万ウォン(約726万円)、月額家賃を支払うことを前提にした賃貸契約での保証金は671万800ウォン(約70万円)かかる。これに対し、私立大の寄宿舎費用は平均で月34万ウォン(約3万6000円)で、学生の負担は軽減される。ソウル市関係者は「今後寄宿舎の建設を開始する際、賃貸物件の経営者との対立が見込まれる学校が多い。学生の住む権利と住民の生存権をうまく調整しなければならず、対応は難しい」と漏らした。

キム・ヒョイン記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/09/27/2014092701036.html