そのきっかけは、西部市外バスターミナルからハンバッ大学校へ向かう113番のバスに乗って儒城温泉を通りかかった時、そこの某ホテルの駐車場にNCダイノスのチームバスを見かけたことでした。
昌原のチームのバスが意味もなく大田にいるわけがありません。そこで初めて、その日、大田でハンファイーグルスとNCダイノスの試合があることに思い至ったわけです。どのみち夜は決まった予定があったわけでもなく、帰って寝るだけでしたし、せっかくなので行ってみることにしました。
その日の用事をすべて終えたのが、大田の西北、KAISTの隣にある忠南大学校。その構内から出ている108番のバスに乗って、南大田高等学校のバス停で降りれば、目指すハンバッ野球場、ネーミングライツで「ハンファ生命イーグルスパーク」とか言ってるらしい野球場に行くことができます。
ところで、南大田高等学校のバス停から球場までは、道を渡って2区画くらい行けばそこにあるという、徒歩5分ほどの至近距離なのですが、建物に遮られて、降りてすぐには球場の姿が見えないのですね。
だからと言って、一緒にバスを降りた兄ちゃんが私に「野球場はどこですか?」と訊いてくるのは、どうかと思います。私は10年ぶりくらいに来た旅行者ですし、手ぶらなあなたはどう見ても大田市民でしょうに。
で、久し振りの大田・ハンバッ野球場です。改修はされたと聞いていますが、球場の全体的な雰囲気はそんなに変わっていませんね。ちなみにホームのイーグルスは1塁側、チアとともに応援する応援席はライト側にあります。
お客の入りはまあ、こんな感じで、大入り満員には程遠いですけど、1塁側内野席のベンチに近いエリアにはそこそこ人が集まっています。見物する立場からすれば、これくらいの感じだと雰囲気を感じつつも窮屈にならずに観戦できます。レプリカユニフォームを着こんだ老若男女、親子連れやカップルもかなりいて、地元のチームとして愛されていることがうかがえます。
以前と違っていたのは、1階席上方にある通路に並んだ売店です。以前はありきたりの粉食店とコンビニ売店くらいしかなかったのが、生ビールを売る店をはじめ、なかなかバリエーションに富んだラインナップが揃っていました。活気もあって、球場内の食の楽しみは明らかに増えています。
試合自体はまあ、打ち合いというか、そう言っては申し訳ないけどバカ試合というか…でした。
NCダイノスが先行して、ハンファがキムギョンオンの3ランホームランで追いついたまでは、まだよかったんですけどねえ。次々出てくるハンファの投手陣がみんなストライク入れへんねんもん…。被安打数よりも与四死球数の方が多くて、ランナー溜めてはタイムリーの展開となると、試合になりませんわ…。
レフトスタンド側にあるブルペンからこの一般車のリリーフカーが何回出てきたか、数えてられません。ハンファのファンからも、怒りよりは呆れからくるため息が出ます。
ハンファの看板選手・キムテギュンも、ファンの目の前で思いっきりトンネルしてましたしねえ。
とは言え、みんな飲んだり食べたり喋ったりで、わりと牧歌的に野球観戦を楽しんでいる空気もスタンドにはありました。いつぞやのようにぶっちぎりの最下位というわけでもないチーム状態も、あるのかもしれませんけど。
とりあえず、韓国プロ野球を楽しむことはできました。機会があれば、また観に来たいと思います。