そもそもは先日、瑞江から旧江戸川を経由して海を見に行った時のことです。
海が見えると言っても、市川塩浜駅の近くだとまあこんなもんです。工場地帯ですし。
古びた護岸のその先の海は東京湾です。この角度だと、陸地がせり出して見えます。浦安市ですね。
その時に、何気なく地図を見ていたら、その陸地の先っぽに森のように見える場所が、浦安市の墓地公園であることに気がつきました。
どう考えても埋立地であるはずの土地の、しかも海に接したいちばん先端部分に造成された墓地。最初に思ったのは「そんな場所で大丈夫か?」ということでした。埋立地であれば災害時の液状化も気になりますし、何よりも大きな波をかぶった時のことを思えば、そこがどんな墓地となっているのかが気になりました。
そこで、改めての機会をとらえての実地訪問。スタートは新浦安駅。
別に歩いて歩けない距離ではありません。が、バスに乗るのであれば、東京ベイシティバスの11系統に乗って終点の日の出南で降りましょう。そこはもう、墓地公園の構内です。
まずは墓地公園の周辺の状況をチェック。これはもう、ホントに埋立地の最先端、完全に護岸沿いにありますね。
この護岸には、構内からも墓地公園展望広場を通って出ることができます。埋立地ですので、ここを除けば墓地公園内はどこも平坦です。
このあたりが埋立地の先端の角になります。ここから先はまだ工事が残っていますが、護岸沿いに広い遊歩道を延ばしていく予定のようです。
さて、構内に戻りますと、入り口近くでは芝生墓所の設置工事が行われ、その先にある既存の第1区・第2区の芝生墓所の先では、第3区の墓域が造成工事中でした。
芝生墓所は、あらかじめ墓地側でカロートを設置し、その上の墓石については規定の範囲内で自由にデザインされたものを石材組合加盟店から購入するという形になっています。
現在工事中の第3区では、こうした芝生墓所とともに納骨堂や合葬墓も設置し、併せて樹林墓地も整備する予定のようです。
墓地公園整備に伴う基本計画(案) - 浦安市(平成26年4月)
ただやはり、第二期埋立事業(1975-1981)でできた埋立地のしかも海沿いにあるこの墓地は、東日本大震災時には周辺地域と比べてかなりの被害があったようです。もちろん現在は修復されていますが、将来的な災害対策はどうなっているのか、依然として気になります。
東北地方太平洋沖地震による千葉県浦安市の被災状況(速報)(2011.4.13)
ついでにクリップしておくと、明海大学不動産学部の学生が書いたこちらの記事(切り抜き)も参考になります。確かに、「埋立地には寺院がない」というのは自然な話で、他の地域以上に浦安市には行政が墓地を整備すべきニーズが存在し、そうなると必然的に特定の宗教色のないものとなる、と。そらーそうなりますわね。