韓国での銀行口座開設・まとめ[2008年版]

新韓銀行のことを思い出したついでに、現時点での韓国における銀行口座開設について、まとめてメモっておこうかと思う。

まず、口座開設が極端に難化した時期と事情は次のとおりである。

外国人の口座開設、パスポートだけでは認めず

 韓国に滞在する外国人が銀行口座を開設する場合、今月からこれまでのようにパスポートを提示するだけではなく、身元を確認する証明書が必要になった。

 これまで外国人はパスポートを銀行の窓口に提示すれば、口座を開設することができたが、パスポートには韓国の住所が記載されていないため、銀行口座を悪用した電話による金融詐欺のボイス・フィッシング(振り込め詐欺)の大きな原因になっているという指摘が出ていた。

 このため、市中銀行では金融詐欺の被害を減らすため、今月から外国人に対してパスポートを提示するだけでは原則的に口座の開設を認めないことにし、外国人登録証など身元を確認する証明書の提示が必要になった。

 さらにインターネットや電話による取り引きなどは、身元の確認ができても口座を開設してから3カ月たって認めることにした。

(2007・8・9)

http://www.kbn-japan.com/KN070809-01.htm

まったく…悪用が横行すると、こうしてとばっちりがみんなに及ぶことになる。
これより前に口座を作っておけばよかったものを、ボーっとしていた私も悪い。


で、実際の口座開設に際しての事情であるが、これがどうも一概には言えないようで。

目に付いたブログ記事(2008年のもの)を2つばかり引用してみる。

まずはこちら(日韓カップル 奮闘記「銀行口座開設の難しさ」

仕事もしているし、お給料の振込み口座開設のため、学院から一番近い銀行”KB(国民銀行)”に口座開設しようと、パスポートと外国人登録証明証を持って行ってみた。

銀行口座は、おととしから去年の春まで一年間ワーホリで滞在していた時も、ウリ銀行の口座を開設したことがあった。
その時はパスポートだけで開設ができた記憶があったので、今回はパスポートと外国人登録証明証までもあるのだから、全然問題ないと思っていた。
しかし、去年の夏ごろこから、外国人に対していろいろと規制が厳しくなっていて、口座開設も半端ないくらい厳しくなっていた。
まずパスポートと外国人登録証明証では不十分とのこと。
私の場合、滞在ビザがF2ビザという配偶者ビザなので、それを証明するための戸籍謄本が必要とのこと。
・・・戸籍謄本??
戸籍謄本に私の名前がある(婚姻済み)だから、外国人登録証明書もある訳だし、パスポートにF2ビザがあるんだろーーーーー!!!
・・・でも必要らしい。。。
理由を聞くと、なんでも昨年、外国人による振り込め詐欺みたいなものが横行したため、外国人に対しての口座開設が厳しくなったとのこと。
・・・おいおい、私みたいな善良な(?)市民にまで影響してるよ。。。
外国人の皆さん、ここはあなたの国じゃない。
節度守って生活してくれよ。。。


しかし、お金を貸してもらいに行った訳じゃない。
お金を預けに行ってるんだよね。
ここまで厳しくする必要あるかな??


まぁ次の日戸籍謄本も持って、無事開設しましたが。
ついでにと言うことで、もう1つの銀行”IBK"に同じ書類を持って行ってみたところ、ここはパスポートと外国人登録証明証だけで開設できたものの、キャッシュカードは作成できないとのこと。
まずはお給料の最初の振込みを確認してから、カードを発行可能だとか。
これはちょっと理不尽じゃないでしょうか。
口座開設できて、あとは本人の自由でしょ。
お金の出し入れは。
その口座のキャッシュカード(クレジットカードじゃないですよ)が作れないなんて。
おかしいだろう。
即効彼に電話して、窓口の人と話してもらいました。
そうしたら、勤務先の住所と電話番号が分かれば問題ないとのこと。
・・・最初からそう言えよ!!
・・・って職場なんて変わるもんなんだから、関係ないじゃん。

(以下略)


もう一つ。韓国に住むとこうなるかも。「銀行開設。」も見てみよう。

…私は家のすぐ近くにウリバンクがあるので、そこで作ることにしました。
銀行のカラーはライトブルーです。


必要だったのは外国人登録証明書のみ。
あとは日本と同じように必要事項(住所や名前、生年月日など)を申込書に記入してカウンターへ持っていくだけ。


暗証番号4ケタと通帳に書くサイン(もしくは印鑑)を求められてあっさり終了。

5分で口座開設終了・・・


なんだか、このあっさりした作業を見て

『あ−私も韓国に住んでいるんだ。だから変なまわりくどい作業がないんだなぁ・・』

としみじみ思った。


特に口座にいくらお金をいれておくルールもないようで、今のところゼロウォンの口座になっているけど。


(以下略)

私の経験からしても、とりあえず「外国人登録証など身元を確認する証明書の提示」が必要になったことは間違いない*1。ただ、それ以上のことに関してはけっこう裁量の幅がありそうである。

銀行ごとの差は今ひとつ分からないが、ウリ銀行はもしかしたら比較的ユーザーフレンドリーなのかも知れない。

対策としては、韓国的にはベタな方法であるが、「社会的信用のある韓国人と一緒に行って、その人に話してもらう」というのがいちばんな気がする。まさに韓国での交渉ごとの鉄則ですね。

*1:つまり、外国人登録の必要がない90日未満の滞在の場合、ここで一つの壁があるということになる。ただし、外国人登録証の提示が必須の条件というわけではないようなので、定住住所や身分の証明がきちんとできる書類を入手すればどうにかなるとも言える。