楽しい戦争記念館

戦争記念館に行ってきた。


先日いちど行ったものの、常設展示エリアを見る暇がないまま帰ってきてしまったので、ちゃんと見直してくるためである。
リピーターとしてここに通う人が多いとは思われないのであまり知られていないが、ここの展示物は他の博物館と比べても相当のペースで更新されている。最近は年に2、3回ほど個人的に観に来ているのだけれど、来るたびに常設展示がエリアごとに見直され、設備もどんどん新しくなっている。
ただし、それは全体的にのっぺりと進んでいるのではなく、明らかに優先順位がある。後回しにされているところはほったらかし同然だったりするので、仮にここを訪れたときには、どのエリアが最新の設備を備え、どこが古いまま放置されているかを、よく観察してみるといい。この博物館の性格が、何となーく見えてくるかもしれない。

それにしても、日曜日であったせいもあって、親子連れの多いこと多いこと。皆さん、屋外大型装備展示場では子どもの記念写真撮影に興じておられる。
この展示場もまた、訪れるたびに、展示される兵器やら戦車やら飛行機やらの種類が増えているし、実際に乗ったり座ったりできる体験型装備の種類もそれにつれてどんどん増えている。



輸送機だの上陸艇だの高射砲だのと一緒にわが子の写真を撮るその姿は、日本でそのまま再現すれば違和感ありまくりかも知れない。
しかし、そこが梅小路蒸気機関車館鉄道博物館だとすればどうだろうか。実際、韓国の鉄道博物館でも同じような親子連れの姿は何組も見た。
軍装備と鉄道装備とは確かに「違う」と言える。けれども「どこまで行っても違う」と言えるだろうか。
「ソウルの都心で楽しむ、文化休憩空間」という、戦争記念館の現行パンプレットのキャッチフレーズがブラックジョークではない世界。そうした世界が「ある」ということから、まずは考えてみよう。