かつてサムスンも通った道:LG電子「オプティマスブライトL-07C」の評価
この評価、身に覚えがあります。かつてのサムスンの携帯電話もそんな感じでした。
画面輝度が最高のスマホ 知名度向上には力不足か
韓国LG電子「オプティマスブライトL-07C」
2011/8/11 7:00韓国LG電子はNTTドコモ向けのスマートフォン「オプティマスブライトL-07C」を6月18日に発売した。最大の特徴は名称の通り、明るい液晶画面を搭載したこと。
約4型の画面に液晶テレビなどに使われるIPS液晶を採用、さらに液晶パネルを通過する光の量を増やすことで、昼間の屋外など明るい太陽の下でも液晶画面を見やすくした。液晶画面の最高輝度は「1平方メートル当たり700カンデラ」という。
消費電力を節約するための「エコモード」や照度センサーも搭載。ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信機能は搭載しない。OSは米グーグルの最新版「アンドロイド2.3」。
実売価格は4万円台半ば、販売目標は非公表。
【ベンチマーク商品】
シャープのスマートフォン「IS05」(通信会社はKDDI)。OSは「アンドロイド2.2」。約3.4型(解像度854×480)のニューモバイルASV液晶を搭載、有効画素数約805万の内蔵カメラでハイビジョン動画の撮影が可能。ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信機能も搭載。
連続通話・連続待ち受けは約450分、約240時間。外部メモリーはマイクロSD/同SDHC。サイズ・重量が幅55×高さ112×厚さ14.1mm、約130g。本体色はホワイト、ピンク、グリーン・ブラック。実売4万円台前半。3月10日発売。
【日経産業地域研究所研究員の視点】
LG電子は薄型テレビの分野で日本でも知名度が高まっている。だが、スマートフォンやタブレット型端末の分野では、同じ韓国勢のサムスン電子に比べ後れを取っている印象が強い。LG電子が日本でブランドの認知度を高めるには、サムスン電子の「ギャラクシーS/S2」「ギャラクシータブ」のように、商品力の高い製品を市場に投入するしかない。
韓国の人気グループ「KARA」が砂浜で対象機をアピールするテレビCMでも分かるように、明るい太陽の下でも画面がはっきりと見える対象機の液晶画面の技術には驚かされるが、液晶以外の特徴が希薄なのが残念。「非常に明るい液晶画面を持ちながらバッテリー稼働時間が長い」などの特徴があれば、アピール度がもっと高まったはずだ。
一方、ベンチマーク機はコンパクトな本体にワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信などの機能を詰め込み、国内メーカーならではの丁寧な作りを感じさせる製品になっている。対象機もワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信機能を搭載していれば、印象が大きく異なり、ブランドの認知度アップにつながったのではないか。今後のLG電子の製品作りに期待したい。
2代目の携帯電話として私が選択したのはサムスンの709SCでしたが、なぜこれを選んだかといえば、「ハングル入力ができてハングルのメールも送れる、ソフトバンクの携帯電話」だったからです。
http://jp.samsungmobile.com/pc/lineup/709spec.html
その選択理由からすれば、これは非常に満足度の高い製品でした。けれども、ちょっと視点を変えれば、ワンセグ・おサイフケータイ・赤外線通信は搭載されず、充電などのコネクタも独自規格だったりして、私のような特殊な目的を持っている人以外には、そんな不便をわざわざ引き受けてまで購入する製品でもなかったでしょう*1。
ちなみに、いま持ってるサムスンの携帯(940SC)では、そのへんはすべてクリアされています。
というわけで、LG電子には、日本のマーケットのニーズを踏まえた新機種の登場に期待するとしましょう。