個人的には、「児童・生徒の体力水準と、地域の所得水準とが結びつけられて考えうる」というところに、危機感を覚えます。「学力だけでなく、体力についても、格差社会化が進んでいる」とも読めますから。
「地方自治体や市民団体、民間企業などが互いに協力し」なんてことを言ってる暇があったら、学校自体の運動環境にもう少し心を配ってみたらいかがでしょう。
記事入力 : 2012/07/11 08:09
韓国で体力が低い児童・生徒の割合が高い地域は?全国の主要都市ごとにみた児童・生徒の体力
体力が低い都市の状況を調べてみると全国16の広域市・道の中で、児童・生徒の体力が最も低下しているのはどこだろうか。
教育科学技術部(省に相当)が昨年、全国の小学生(4年生から6年生)、中学生、高校生を対象に、PAPSと呼ばれる児童・生徒の体力評価システムで子どもたちの体力を測定したところ、4等級・5等級の下位ランクの割合が最も高い地域は江原道(20.7%)だった。江原道は中学生の23.7%、小学生の17.4%、高校生の19.7%がこのレベルに当てはまった。
PAPSは数年前に開発された体力測定のツールで、2009年に小学生を対象に初めて実施され、昨年は高校生にまで対象が広げられた。かつては「体力章」と呼ばれる運動能力だけを測定する制度があったが、PAPSの場合は筋力や持久力、柔軟性、肥満度、姿勢などもチェック項目としているため、児童・生徒の健康状態や体力をより総合的に分析することができる。
4等級と5等級が江原道の次に多かったのは京畿道(18.6%)で、以下ソウル(16.9%)、忠清南道(15.0%)、忠清北道(14.3%)、全羅南道(14.1%)、大田(13.6%)、慶尚南道(12.7%)、全羅北道(12.3%)、慶尚北道(11.4%)、大邱(10.9%)、済州道(10.72%)、蔚山(10.0%)、仁川(9.4%)の順となり、成績が最もよかった(4等級と5等級が最も少なかった)のは光州で7.8%だった。
小学生と中学生だけを対象に行われた2010年も、最下位は江原道(21.2%)、トップは光州(7.9%)だった。
この結果について、ソウル大学スポーツ産業研究センターのオ・ジャワン研究員は「児童・生徒の体力には学校での教育だけでなく、その地域の経済規模、家庭の所得、教育熱などさまざまな要因が考えられる。そのため所得水準が比較的低い江原道の成績が振るわなかったのではないか」とした上で「今後は地方自治体や市民団体、民間企業などが互いに協力し、子どもたちに運動を奨励するイベントを行っていくべきだろう」と述べた。
全国的に見ると、昨年は全国の児童・生徒495万9410人のうち、71万9806人が4等級と5等級だった。率にすると14.5%だ。
キム・ヨンジュ記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/07/11/2012071100471.html
ついでに、記事とは直接関係ありませんが、以前に訪れた慶尚南道山清郡の南沙初等学校の跡地の写真でも。