「正規職になって働いてもいいことなんかない」なんて言い草は、確かにその通りなのでしょうけど、それは正規職になっているからこそ言える言葉でもあります。
記事入力 : 2012/09/13 09:06
働き盛りなのになぜ? 職場追われる韓国の40代中堅企業で次長を務めるキム・ジソンさん(43・仮名)は最近、会社に辞表を出した。入社から15年、主に会計業務担当だったキムさんは、先ごろ急に管理部門への異動を命じられた。同僚5人もまるで経験がない閑職へと追いやられた。事実上の整理解雇とも言えるものだった。ショックを受けたキムさんは決心して新しい仕事に適応しようとしたが、結局は耐えられなかった。キムさんは「会社がもう自分を必要としないのに、このまましがみついていても意味がない」と話した。キムさんはひとまず8カ月分給付される失業手当で持ちこたえ、転職に失敗した場合には、ローンを組んで飲食店を開く計画を立てている。
韓国社会の主軸だった「486世代」(40代で、80年代に大学に通い、60年代生まれの人)が景気低迷のあおりで職場を追われている。統計庁は12日、8月の就業者数が前年同月比で36万4000人増えたが、40代は7000人減少し、3カ月連続の落ち込みとなったことを明らかにした。
■486世代の就業者、金融危機以来の減少
8月の就業者の増減を年齢別に見ると、30代、50代、60代以上は前年同月に比べ増えたが、20代(9万8000人減)と40代は減少した。20代の減少は既に傾向として定着し社会問題になっているが、40代の減少は新たな現象だ。
これまで50代に集中していた企業のリストラが40代にも広がっているのではないかとの分析が聞かれる。現代経済研究院のイ・ジュンヒョプ研究委員は「50代の幹部クラスが中心だったリストラの対象が、景気低迷の長期化を受け、40代に拡大する兆候がある」と述べた。景気低迷の余波が働き盛りの年齢にも及び始めたのではないかと懸念される状況だ。企画財政部(省に相当)関係者は「8月に自営業者が12万人増えたことからみて、企業のリストラが40代の就業者減少につながったようだ」と分析した。
リストラの主な対象は50代だが、50代の場合には共働きに出る夫婦が多い上、起業する退職者も多いため、雇用は全体として伸びている。
40代の就業者減少は、経済危機の局面で見られる特異な現象だ。年齢別の就業者統計を取り始めた2000年以降、40代の就業者が前年比で減少したのは、過去には世界的な金融危機の時期に当たる09年3月から10年2月にかけてが唯一だった。その後は増加に転じたが、今年6月からは3カ月連続で再び減少している格好だ。イ・ジュンヒョプ研究委員は「もう少し推移を見守る必要があるが、景気低迷が本格的に雇用指標に反映され始めたようだ」と指摘した。
■本格的な雇用不安の前触れか
企業は最近、不況を乗り越えるためにリストラを断行している。今年後半に入り、GSカルテックス、KCC、韓国GM、ルノーサムスンなどが希望退職などの方式でそれぞれ数百人の人員削減を実施した。主に人件費が高い40代以上が切り捨てられた。銀行、証券など金融機関でも大規模な希望退職が予想されており、40代の雇用は今後さらに減少する可能性がある。
40代は一度退職すると再就職が困難だ。8月の失業者数には含まれないが、就職活動を行わず働いていない40代は23万4000人に達し、1年前に比べ2万人増えた。就職活動を行わず働いていない人が増えた年齢層は30代(3000人増)と40代だけだ。イ・ジュンヒョプ研究委員は「40代以上で職場を追われると、新しい仕事に就くのが難しく、そのまま仕事をしないケースが多い」と分析した。
40代の就業者減少は、本格的な雇用指標悪化の前触れになる可能性が高い。8月のほかの指標を見ても、就職をあきらめた就職断念者が1年前に比べ1万5000人増えたほか、就職準備者が9000人増えた。それぞれ昨年7月、2010年12月以来初めて増加に転じた。企画財政部の関係者は「細かい雇用指標が全般的に揺らいでいる」と話した。
パク・ユヨン記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/09/13/2012091300588.html
妹よ、この悲しい現実にめげず、せめて明るく支えあって、生きていきましょう。私も頑張ります。
記事入力 : 2012/09/18 12:52
非正規職法は効果なし、正社員への転換3.8%非正規職法、逆に雇用不安を高める結果に
期間制労働者(期間の定めのある雇用契約で働く非正規労働者)の正社員への転換を誘導するため、期間制労働者の雇用期間を2年に制限する「期間制保護法(非正規職法)」が、逆に雇用不安を高めていることが分かった。調査を行った雇用労働部(省に相当)が17日までに明らかにした。
雇用労働部は2010年4月時点の期間制労働者114万5000人を対象に、その後の雇用形態の変化を昨年7月まで1年3カ月かけて追跡調査した。それによると、この期間中に勤続2年以上となった期間制労働者92万3000人のうち、同じ職場で正社員になれた労働者はわずか3万5000人で、率にすると3.8%にとどまっていた。
この結果について、労働問題に詳しい専門家は「非正規職法は非正規労働者の正社員転換を誘導することが目的だが、その効果はほとんどないことが立証された。非正規職法が施行される前でも、企業の必要によってはこの程度の割合で正規職への転換は行われていたはずだ」とコメントした。しかし雇用労働部は「別の職場に移った労働者(6万1000人〈6.6%〉」や「正社員契約は結ばなかったが、2年勤続のため非正規職法を根拠に無期労働契約と見なされた労働者(35万7000人〈38.7%〉」などを加えれば、45万2000人(49.0%)が事実上の正規職になった、と主張している。
非正規職法には「期間制労働者が2年以上勤務すれば、無期契約を結んだものと見なす」と定められている。この内容を根拠に雇用労働部は「正社員になったと明示されてはいなくとも、2年以上勤務した期間制労働者を正社員に含めた上で、法律の効果を検証すべき」と主張している。
一方、調査期間中に職場を退職した48万人のうち、失業状態となったのは6万9000人で、育児や家事のため退職したのは10万4000人だった。また自らの意志とは関係なく非自発的に職場を移ったケースは21万8000人(45.4%)だった。
政府が非正規職法の効果を分析した結果を正式に公表するのは、今回が初めてだ。
雇用労働部の関係者は「期間制労働者の正社員化を誘導するために制定された法律が、逆に雇用不安を引き起こすケースも確かにあった」と一部で問題があったことも認めた。2007年に施行された非正規職法には「期間制労働者の勤続期間が2年以上になれば、無期労働契約を締結したものと見なす」と定められている。
非正規職法で定められている「差別修正制度」については、法律の施行からすでに5年以上が過ぎた今になっても「この制度について知らない」と回答した労働者が59%を占めた。「差別修正制度」とは、正社員と比較して差別的な待遇を受けた場合、労働委員会に修正を要求できることを定めた制度だ。
崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/09/18/2012091801205.html
戦争戦争って言いますけど、これ、いったい誰のための戦争なんでしょうかね…。
記事入力 : 2012/09/18 12:54
応募殺到でサイト接続障害も、厳しい就職戦線現代重工業は14日午後、大卒新入社員の応募書類締め切りを数時間後に控え、人事課と電算課がパニックに陥った。ウェブサイト経由で応募書類を提出しようとする人が5000人も殺到し、サイトが接続障害を起こしたのだ。同社は締め切りを14日午後6時から19日午後6時へと5日間延長する措置を取った。同社関係者は「締め切り日に応募が増えるのはある程度予想していたが、接続障害を起こすほど殺到したのは今年が初めてだ」と話した。
今年の大卒就職市場は、史上最悪の就職戦争に発展する兆しを見せている。応募者が殺到し、応募期限を延長する企業が相次いでいる。米国発の金融危機、ユーロ圏の財政危機などの影響で、青年層の失業率が再び上昇する中、大企業に入社しようと必死になる若者がますます増えているためだ。一部からは「韓国経済が今年上半期にゼロ成長に陥ると予想される上、来年以降も急速な回復は期待しにくい状況で、最悪の就職戦争は当面続くのではないか」という悲観的な観測も聞かれる。
■過去最高の競争率
先週大卒採用の応募を締め切った大企業は、一斉に締め切りを延長した。12日に締め切ったポスコ、大宇インターナショナルは3時間、14日に締め切った現代・起亜自グループは5時間延長。LGハウシスも14日夕の締め切りを急きょ4時間延長した。同日午後に3000人が応募サイトにアクセスするなど、応募者が昨年の2倍近くに増えたためだ。ハンファグループは締め切りを14日午後3時から17日午後3時へと3日間も延長した。同社関係者は「締め切り前日の16日時点で、応募者数は昨年を既に1万人近く上回っている」と話した。
大企業の人事担当者は「もともと就職難は深刻だったが、今年は特に応募者が殺到している」と話す。大企業の多くは今年の競争率が過去最高を記録すると予想している。サムスン、SKなど一部企業は大卒者の採用規模を増やすと表明しているが、昨年6%台に低下した20代の失業率が今年は再び8%台に上昇するなど、青年層の就職難は深刻な状況だ。
今月8日に下半期の定期採用の応募を締め切ったサムスングループでは、応募者が約8万人に達した。昨年の約6万人を30%以上上回る数だ。このうち書類選考を通過した約1万人が今月16日、全国約70カ所の学校で行われたサムスン職務適正検査(SSAT)を受験した。サムスン関係者は「昨年までは競争率が10倍を超えることはまれだったが、今年は過去最高の20倍に迫ると予想している」と語った。
■金融・建設は採用減
輸出が主力の大企業は、新卒採用を拡大するか例年並みに据え置いている。しかし、金融危機、不動産市場の低迷による打撃を受けた金融業界や建設業界は採用を削減する動きを見せている。
売却交渉が不調に終わった双竜建設は、先週予定していた面接を会社事情で中止すると通知した。リストラが避けられない状況で、新規採用は困難との判断に基づくものだ。大手建設会社の現代建設、大林産業、ポスコ建設なども採用規模を大幅に削減するもようだ。
金融業界の事情も同じだ。昨年約600人を採用した新韓銀行は、今年の採用規模を約400人に減らす計画だ。サムスン火災は大卒採用を昨年に比べ30%以上少ない100人前後と見込んでいる。クレジットカード最大手の新韓カードも昨年を30%近く下回る50人の採用にとどめた。昨年約20人を採用したKB国民カードは今年の採用を見送った。同社関係者は「内外の経済状況が良くない上、事業拡大の計画もないため、今年は新入社員を採用しない方針だ」と説明した。
株式取引の減少で業績が悪化している証券業界も状況が深刻だ。KDB大宇証券は今年下半期に昨年の半分の約50人を採用する計画だが、採用計画を撤回する証券会社も出ている。ある証券会社の関係者は「今いる社員にも退職を求めなければならないほど状況が悪化しており、新卒採用には慎重だ」と話した。
金起弘(キム・ギホン)記者 , 琴元燮(クム・ウォンソプ)記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/09/18/2012091801207.html