客という立場での暴力

第一報を聞いた時にも「ひどい話やな」と思いましたけど、詳細を見てみれば、そのひどさは想像以上でした。

客という立場を笠に着た居丈高なその態度には、「体罰」という名の暴力の場でもしばしば見られる不快さを覚えます。


記事入力 : 2013/04/22 11:01
韓国大企業役員、機内で乗務員に暴力

 機内食に難癖、乗務員の顔を雑誌でたたく
 FBIも出動、米国に入国できず帰国

 韓国大企業の役員が、飛行機の機内で暴言を吐いたり女性乗務員に暴力を振るったりしていたことが分かり、物議を醸している。

 大韓航空などによると、ポスコの系列会社・ポスコエナジーの常務のA氏(53)は今月15日午後、仁川国際空港から米国ロサンゼルスに向かう大韓航空機のビジネスクラスに搭乗後、乗務員に「隣の席が空いていない」と難癖を付けた。A氏は1983年にポスコに入社し、ポスコターミナル、ポスコケムテックなどを経て2年前にポスコエナジーへ転籍。今年3月の人事で常務に昇進した。

 大韓航空の乗務員らが作成した経緯報告書によると、A氏は「どうして朝食のメニューにかゆがないのか。こんなメニューは誰が決めたのか」などと不満をぶちまけた。出された食事に「腐っているようだ」と言い掛かりを付け、乗務員が出し直した食事にも満足せず、即席ラーメンを出すよう要求した。

 だが、A氏はラーメンにも文句を付けた。最初は「ちゃんと火が通っていない」と言い、2度目に出されたときは「しょっぱ過ぎて食べられない」と文句を言った。乗務員が粉末スープの量を半分にしてもう一度作り直したところ、またしても生煮えだとけちを付けた。また、飛行機が揺れるためシートベルトを締めるよう指示した乗務員に対し「体を動かしにくくなる」と言い、締めようとしなかった。

 乗務員への暴行事件が起きたのは、2回目の機内食が出されたときのことだった。A氏は出された食事に口もつけず、乗務員に「どうしてラーメンをくれないのか」と抗議。この乗務員が「確認する」と答えたところ「髪の短い乗務員はどこに行った」と言い、女性乗務員のBさんを探そうと機内の厨房(ちゅうぼう)をのぞいた。そして「どうしてラーメンをくれないのか。私を無視するのか」などと言いながら、持っていた雑誌でBさんの目の近くをたたいた。A氏はジントニックなどを出されていたが、酒に酔ってはいなかったという。

 乗務員が暴力を振るわれたことを聞いた機長は、ロサンゼルスに着陸後、現地の警察にこれを通報した。出動した米連邦捜査局(FBI)捜査官がA氏に、入国後に捜査を受けるか、入国を諦め帰国するかを選ぶよう迫ると、A氏は帰国すると答えた。A氏は空港の関係者らに「持っていた雑誌に乗務員が勝手にぶつかった」などと主張したという。A氏は本紙の電話取材に対し「報道には事実と異なる部分がある。その部分については会社レベルで対応する」と語った。

 ポスコポスコエナジー側は21日、ホームページで「監査部署で真相を詳細に調べており、早期に厳重な措置を取る。物議を醸して申し訳ない」と謝罪した。一方、大韓航空側は「機内での暴力事件には、原則として法的対応を含め厳しく対処することにしている」と説明した。警察庁の関係者は「告訴や告発があれば捜査する」と話している。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/22/2013042200968.html

ただ、この件に関するPOSCOの対応は迅速ですね。そこは評価されるべきだと思います。

記事入力 : 2013/04/23 11:03
ポスコエナジー、客室乗務員に暴力振るった役員を解任

 鉄鋼大手ポスコの系列会社、ポスコエナジーの常務(53)が大韓航空の女性客室乗務員に暴言を吐いたり暴力を振るったりした問題で、ポスコエナジーは22日までにこの常務の役職を解任した。同社は「社員・役員の倫理規範に違反した責任を問い、解任した。真相を把握した上で追加の人事措置を取る」と発表した。大韓航空や被害を受けた乗務員の承諾を得られれば、副社長クラス以上の役員が直接謝罪に出向く方針だ。

 一方、大韓航空はこの事件をめぐり法的対応を取らないことを決めた。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/23/2013042300954.html

Hello POSCO - 포스코패밀리를 대표하여 사과드립니다

Hello POSCO - 해당 항공사 승무원과 가족, 국민 여러분께 진심으로 사과드립니다


前々から思っていることですけど、特にエラそうな地位にある人ほど、接客などのサービス業の現場を身をもって知る必要があるんやないですか。

例えば、学生がやっている接客バイトが立派に務まる大学教員って、どれくらいの率でいるでしょうね…?

ハードな場面もいっぱいありますよ。大丈夫ですか?

http://www.tomoko-eikaiwa.com/column/tc061204.html


記事入力 : 2013/04/23 11:05
暴力やセクハラにも我慢、サービス業従事者の悲哀

 今月7日午後、ソウル市松坡区のインターネットカフェでアルバイトをしているAさん(20)=女性=は、何時間も席を立たず机に突っ伏して寝ていた女性客(29)を起こそうと近づいた。寝ている時間も料金が加算されることを控えめな口調で伝えると、客は突然体を起こし、有無を言わせずAさんの頬を何度もビンタした。悔しかったが、騒ぎを起こせば自分自身にとってもいいことはないと繰り返し教えられたため、我慢しようとした。だが、この客が大声で悪態をついたことから、ほかの客が112番(110番に相当)に通報。客は駆け付けた警官にも灰皿を投げ付けた。客は警察の事情聴取で、騒ぎを起こした理由について「アルバイトが生意気なことを言ったため」と言い張った。

 「客は王様」と言わんばかりに傍若無人に振る舞う客たちにより、サービス業従事者の人権がないがしろにされている。口にするのもはばかられるような罵詈(ばり)雑言を浴びせられたり、言い掛かりを付けられたりしても、ひたすら耐えるしかない。女性の従事者たちは、客からセクハラを受けても事を荒立てず我慢するケースが多いという。

 全国民間サービス産業労働組合連盟が2011年にサービス業従事者3096人を対象に実施したアンケートによると、40.0%が人格を無視された経験があると答え、26.6%は精神科での治療が必要な重症または重度のうつ症状を見せたという。

 若いアルバイトに対する人格軽視も度を越えている。雇用労働部(省に相当)がアルバイト経験のある18歳未満の青少年830人を対象に調査したところ、40.2%が暴言を浴びせられるなど人格を侮辱された経験があると答えた。

 デパートの衣料品売り場で働いていたBさん(24)=女性=は、客の暴言や無礼な態度に耐えかね、半年で辞めた。ミスをすれば皮肉を言われ、「下着の色が透けて見える」というセクハラ発言に耐え切れず売り場を飛び出したこともある。上司に「こういう客にはどう対処したらいいのか」と相談したが、逆に「何を言っているのか。お客様はいつでも正しい」としかられた。Bさんは「私たちには弁解も許されず、ただ機械のように『申し訳ありません』と繰り返さなければいけない。そのたびに『どうして私はこんなことをしているんだろう』という思いがした」と語った。

 専門家たちは、サービス業の労働環境そのものが劣悪なため、従業員は自らを守る手段を持っていないと指摘する。雇用労働部の関係者は「サービス業界は全般的に雇用安定性が低く、雇用主が被雇用者よりも圧倒的に優位に立っている。顧客満足度は会社の売り上げに直結するため、従業員に『無条件の親切』を強いる風潮がある」と指摘した。

 また、国家人権委員会・差別調査課のキム・ウンミ課長は「サービス業従事者が客から粗末に扱われている国は韓国だけだが、企業が広告で『お客様は王様』という認識を植え付けているせいもある」と説明した。

 ソウルの大型スーパーの店員(50)は「よく言えばサービス業だが、金を投げ付けるように払われると自分が乞食(こじき)になった気がするときがある。客の前では笑っていても裏では泣いている私たちの立場を誰が理解してくれるというのか」と不満を漏らした。

イ・ミンソク記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/23/2013042300960.html